ブックキュレーターhonto編集員
雪が降ったら読みたくなるストーリー
雪の情景とその美しい描写があるからこそ、読者の心に一層染み入るストーリーとなることがあります。また、ミステリーやホラーで雪に閉ざされた環境が舞台となると、建物全体が逃げ場のない恐ろしい牢獄となって登場人物を追い込むことも。冷たく美しく、そして恐ろしい、雪にまつわる小説を厳選してセレクトしました。
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9作のムーミンシリーズのなかで、本書は冬のムーミン谷を描いた唯一のお話です。というのも、ムーミンは本来冬眠をするからなのですが、主人公のムーミントロールだけ目が覚めてしまい、初めて見る雪に覆われた世界でさまざまな生き物に出会います。音もなく雪が降る気配やかわいらしく味わい深い挿絵をご堪能ください。
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ドイツのギムナジウムを舞台に、貧しくも優等生で正義漢のマルチンとその仲間たち、子どもの心を忘れない「正義さん」などの大人が、クリスマスシーズンに繰り広げるドラマを描いた物語です。少年たちの雪合戦の描写にも心躍りますが、正義さんが校内の雪に残された足跡でマルチンを見つけて交わす会話とその後日譚は、涙なくしては読めません。
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表題作は記念すべき「金田一耕助」シリーズの第1作です。雪が振り込む離れで、結婚したばかりの夫婦が惨殺され、凶器の日本刀が雪の庭に突き立っていましたが、犯人の足跡はなく・・・。日本家屋を使った初の密室ミステリーにして、トリックを次々と暴く金田一の名探偵ぶりを堪能できます。読了後にはシリーズを読破したくなること請け合いです。
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失職したジャックは報酬に惹かれて冬の間は閉鎖されるホテルの管理人を請け負い、妻や息子とともに一冬をそこで暮らすことになります。雪で外界と接触できなくなってから、ジャックは徐々に狂気に陥り・・・。ホテル自体が悪意をもって人間を変えていくという恐ろしさがあり、逃げ場を奪う雪がそれを倍増させるホラー小説の傑作です。
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