ブックキュレータータレント 藤岡みなみ
もうだめだ、と思った時に読む本
何もかもが間違いだったように思える夜。一人でどん底にいて、誰にも会いたくない時。そんな時こそ読書です。力技でポジティブに変換させられるのではなく、暗闇に寄り添いつつ、たとえ理想と違っても自分の人生には美しさもチャンスもまだまだたくさんある、と思わせてくれる本を集めました。
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絶望名人カフカの人生論
カフカ(著) , 頭木 弘樹(編訳)
偉人の弱音は元気が出る。フランツ・カフカが天才だったのは、絶望家だったから。ネガティブすぎる発言の数々に癒されます。元気がないとき、明るいメッセージが胸に響かなかったりしませんか。心地よい闇のような本です。
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女性遍歴を中心に作者の半生が書かれたエッセイ。ろくでもない出会いも、最低な言葉も、なぜだか全て美しく思えてくる。完璧な日々が幸せとは限らない。つまらないと掃き捨てかけた、生活の中にあるたくさんの愛すべきものに気づかせてくれます。
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こちらも美しいと思ったエッセイです。駅から近くて全てが快適な家に住んだ記憶と、中で何も食べられないほど異臭がする家で耐え抜いた時間、後になって強烈に鮮やかに思い出すのはきっと後者なのでしょう。人生の豊かさとはいびつさのことかもしれない。いびつさに笑い、泣き、惚れ惚れする本です。
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コンプレックスこそが文化を形成していると仮定、考察した本。しかも、天然パーマ、下戸、実家暮らし、などなどこれまであまり大きく取り上げられることのなかった地味めの(当事者には失礼ですが)テーマを取り上げているところが面白いです。自分の嫌いな部分は、最高の強みかもしれない。
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ヒーシーイットレモン
ウィスット・ポンニミット(作)
タイ出身の漫画家、タムくんことウィスット・ポンニミット氏の短編集。セリフのないコマも多いし、メッセージがはっきりと語られることもすくないけれど、なぜかじんわり効いてくる。疲れた時にぴったりな、心で読む漫画です。
ブックキュレーター
タレント 藤岡みなみ1988年生まれ。タレント、エッセイストなどとして活動。2015年ラジオ番組表好きなDJランキングAM部門第1位。時間SFと縄文時代が好きで、2019年からタイムトラベル専門書店utoutoをはじめる。著書に『藤岡みなみの穴場ハンターが行く!in北海道』(北海道新聞社)、『シャプラニール流 人生を変える働き方』(エスプレ)がある。
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