食欲と好奇心が止まらない！食いしん坊による食いしん坊のためのエッセイ

食べるのも、作るのも大好きな著者による、食べものをめぐるエッセイ集です。「私は天才かっ」との自分の料理を自画自賛、かと思えばクスクス笑ってしまうような失敗談、食卓を囲む家族や友人とのエピソードなどが独特のリズムで綴られ、最後まで飽きずに読めます。随所で光るユーモアセンスの虜になること、間違いなしです。

自他共に認める「ごはん狂」が探る、食の可能性。小学校時代から食べ歩き日記をつけていたという著者が書く文章は、言葉選びのセンスも抜群で、一度読んだら忘れられなくなります。ひたすら綴られる食に対する愛、好奇心、探求心。ひと味違う食エッセイが読みたいと思ったら、ぜひ手に取ってみてください。

このエッセイで書かれているのは、食べものと、食べものにまつわる温かい思い出です。著者が明かすエピソードは、思わずにっこりとしてしまうようなものから、じわりとくるものまで、どれも読む人の心を温めてくれます。ついつい手に取りたくなるような、おいしそうなメロンパンが描かれた表紙も魅力的です。

ドイツ在住のイラストレーターが描く、旅とごはんについてのコミックエッセイです。改まって食事をするというよりも、ぶらぶら歩きながら気になったものを食べる・・・その気楽さが読んでいて心地よく、親近感を感じます。ヨーロッパのごはんなので見慣れない食べ物がたくさん登場しますが、どれもきちんとおいしそうで食欲をそそられます。

ページをめくれば、どこを見てもおいしそうな食べ物ばかりが現れます。コロッケパン、釜玉うどん、鮭のホイル焼きなどなど。夜遅くに食べるという背徳感、罪悪感、そういうものをすべてひっくるめてこそ、真夜中のごはんは異常なおいしさを発揮するのです。読むときは、お腹が空いてくることを覚悟しておいてください。