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巧みに作り込まれたユニークなキャラが続々!はじめてのローレンス・ブロック
米国の小説家ローレンス・ブロックは代表作の「マット・スカダー」シリーズをはじめ、数多くの小説を世に送り出しています。そして一番の魅力は、それぞれの物語に応じて巧みに作り込まれたユニークなキャラクター設定にあります。ここでは、彼の生み出したキャラの魅力を十二分に堪能できる小説を紹介します。
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アル中探偵の活躍を描いた著者の代表作「マット・スカダー」シリーズの第5弾で、主人公のマットが自分の飲酒問題と真っ向から向き合うことになるシリーズの分岐点となった一冊です。飲酒の誘惑を抱えながら困難な殺人事件の調査に挑む男の姿が哀愁たっぷりに描かれており、美酒に酔いしれているかのような深い味わいを感じられるでしょう。
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ケラーという名のベテランの殺し屋を主人公にした連作短編集です。殺害した相手の愛犬を引き取ったり、無趣味を嘆いて切手を集め出したりと、実に人間味のある殺し屋の物語が軽妙な筆致で描かれています。殺伐としたタイトルのわりにはほのぼのした味わいの短編集ですが、いざとなれば・・・というツボもしっかりと押さえられています。
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簡単な仕事だったはずなのに、忍び込んだ先にはなぜか死体が・・・。紳士的な泥棒が優れた洞察力を活かして難事件に挑む「泥棒探偵バーニイ・ローデンバー」シリーズの第1弾です。軽快なストーリー展開と洒落た会話が楽しいさらりと読める一冊で、重厚な「マット・スカダー」シリーズと同じ著者が書いているとは思えないほど趣が異なっています。
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ローレンス・ブロックの初の短編集です。ふとした疑問が奇妙な事態へと発展する表題作をはじめ、お馴染みのキャラである探偵マットや泥棒バーニイの短編も盛り込まれた贅沢な一冊。短編といえども登場人物は長編並みにしっかりと作り込まれており、著者の驚異的な創造力に驚かされます。
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不思議な声に導かれ、目標もなくただ歩き続けることに不思議な癒しと喜びを感じることになった人々と、そんな彼らに惹き寄せられていく1人の連続殺人鬼の物語です。著者としては珍しくスーパーナチュラルな雰囲気があふれる小説ですが、そこに荒唐無稽さはまったくありません。人々の触れ合いの温かさがやさしく胸に残る、著者の初期の佳作です。
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