ブックキュレーターhonto編集員
「愛しているから、忘れなくてもいいんだよ」と教える力がある絵本
大切な人が死ぬということはどういうことであるのかを、子どもに言葉として説明することは難しいと思います。悲しみに引きずられることよりも亡くした後でどのように感じて生きていくのかを難しい言葉ではなく、「忘れなくていいよ」と小さな子どもにもやさしく教えられる絵本をセレクトしました。
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100万回生きることは幸せなのか?100万回死んで生きたねこは、100万人の飼いねこでした。ねこが死んだ時に飼い主たちは大声で泣きましたが、自分を大好きだったねこは飼い主が嫌いだったので1回も泣きませんでした。そんなねこが野良猫になり、白ねこと出会って変わります。それからのお話に胸を打たれるます。
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かしこいアナグマのことを森のみんなは愛していました。自分が死ぬことは恐れていないけど残していく友達が悲しむことは気がかり・・・という、死んでいく側の気持ちが描かれています。悲しむみんなにアナグマは、別れた後でも宝物になるような「思い出」を残してくれていました。やさいく包み込むように、心に染みわたるお話です。
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大好きなじいじが心臓発作で死んでしまい、いっぱい泣いたエリックの前におばけになったじいじが現れます。本には「この世に忘れものがあると人はおばけになる」と書いてありました。じいじの忘れものとは何だったのでしょう?2人で思い出をたどりながら死を受け入れるまでをやさしく描いたデンマークの絵本です。
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男の子の犬だったエルフィーを家族はみんな大好きでした。でも、誰もそれを言葉として伝えていなかったのです。エルフィーが年をとって死んだ時、みんな悲しくて泣いたけど、男の子だけは気持ちが少し楽でした。それは「だいすきだよ」と伝えていたから。死を悼む哀しみよりも温かな気持ちが広がって、心に響きます。
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ぼくといつも一緒だったおじいちゃんの口ぐせは『ごくらくごくらく』という言葉。それは『しあわせなきもちになる』ということでした。病気で仏の国に逝ってしまったおじいちゃんと別れて、悲しくて泣いているぼくを支えてくれたのは、おじいちゃんの残してくれた言葉。哀しいけどやさしい気持ちに心が温まる絵本です。
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