ブックキュレーター朝日新聞「好書好日」編集部
ブックサイト「好書好日」が推す「架空の島を旅する本」
気分で本を選べるブックサイト「好書好日」では、「旅する」をキーワードに、旅先で読みたい本などを随時紹介しています。一方、読んだだけで旅した気分になれる本もこの世には数多くあります。そのなかから、架空の島を舞台にした小説を集めてみました。空想の翼を広げた先にはどんな世界が広がっているのでしょうか。
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少年タカシは自称120歳の美女に導かれ、南洋のトロンバス島にたどりつきます。一見よくある田舎に見えた島は、実は不思議に満ち溢れていた土地でした。野原に埋まって植物のように生きる海賊、果実のような頭部を持つ人間の住む街・・・。日常から地続きの異界を描かせたら当代随一の筆者による時空を超えた幻想譚です。
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孤島の祈り
イザベル・オティシエ(著) , 橘 明美(訳)
日常を抜け出し、冒険に旅だった若夫婦が訪れたのは南極圏の孤島でした。かつて海獣の捕獲基地で栄えた無人島の、氷河に覆われた絶景に喜ぶ夫婦でしたが、一瞬の嵐で船を失います。ペンギンを食らい、基地に残された資材を生かして暖をとる2人。酷寒の地で取り残されたサバイバル生活の先に予想外の展開が待っています。
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パノラマ島奇談 他四編
江戸川 乱歩(著)
乱歩の妄想力が爆発した一編です。大富豪になりすました男が、かねて夢みた「地上の楽園」を無人島に作ります。島に渡るガラスのトンネルは極彩色の絶景が広がっており、人魚までが現れます。奇観が広がる島のあちこちには半裸の男女が戯れています。錯視などを利用した一大パノラマの描写は一度読んだら忘れられません。
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モノカミ教団が支配する世界で、アマノン国へ送られた宣教師Pがたどり着いた地は、圧倒的な女性優位の国でした。生殖は管理された精子を使い、人工子宮で育てられています。Pはセックスを通して「男」と「女」のあり方を復活させる「オッス革命」を遂行すべく、奮闘するのですが・・・。暗喩だらけの壮大な艶笑譚です。
ブックキュレーター
朝日新聞「好書好日」編集部朝日新聞社が2018年6月にオープンしたブックサイト(https://book.asahi.com/)。朝日新聞読書面の書評をはじめとした新聞記事や、ライフ&カルチャーにひもづけて本を紹介するウェブオリジナル記事を掲載。
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