クラシカルな恋にどっぷり浸かりたい！重厚な色気が魅力の時代物BLコミック

若き子爵・久世暁人と、美貌の執事・桂木智之。暁人は、幼いころから自分に厳しく接してきた桂木に認められようと、あらゆることに努力を重ねて青年へ成長しますが、桂木は冷淡な態度を崩そうとはしません。桂木が抱えている苦しみとは、そして2人の気持ちは通じ合うのか・・・。重厚な話に美しい絵で人気のコミックです。

大正ロマンの色の濃い、全寮制の旧制高校での話です。幼馴染みの立花と麻倉の2人の姿を通じて、「人生を選択し、歩んでいく」ということを考えさせてくれます。切なくて美しく、そして単純明快なハッピーエンドではないところに心惹かれる人が多く、何度でも読み返したくなるでしょう。

トラウマを持つ主人公に、大正ロマンスというテーマで、少し陰のあるファンタジーの香りが漂います。明るく爽やかなBL作品ではなく、時代背景をきっちりと作り込んだ飽きさせない画面作りは、一般誌出身の著者ならではでしょう。華族の因縁とドロドロした人間関係で、心の底に跡を残すようなコミックです。

舞台は江戸後期。BLコミックとしては珍しく月代（さかやき）を剃り上げた男2人の話で、美しい画面がまるで春画のようです。卍（万次）と百（百樹）の甘い日常が丁寧に綴られ、時代物として深く研究された話作りに引き込まれます。日本的なしっとりとした美しさで、2人の甘い愛の物語を味わいたい人に特にオススメです。

色男×一途という王道な話ですが、戦後の昭和を舞台としたことで独特の時代感があり、どこかしっとりとしています。幼馴染みの慶彦（攻め）と葵（受け）。出征したまま3年間ゆくえをくらませていた慶彦が、ある日、突然葵の目の前に現れます。なぜその間連絡をよこさなかったのか、戦後ならではの話の重さが胸に沁みます。