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「バロック」とは何かを探る本——「歪んだ真珠」の美学
「バロック」とは、芸術史の一時代を画した美的感覚のこと。均整をよしとせず、「歪み」を美と捉えた時代がありました。それが20世紀に入り再評価されることになり、現代日本思想にも影響をおよぼすことに。そんなバロックの歴史と射程の広さを探る本をセレクトしました。
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カラヴァッジョ鑑
岡田 温司(編)
バロック美術の代名詞的存在であり、その生涯も作品も劇的であった画家カラヴァッジョに、17人の論者が深く迫った一冊です。映画、セクシャリティ、音楽との関連、そして作品そのものの謎解きなど、カラヴァッジョをこれほど多角的に論じた本は他にないでしょう。まずは気になるタイトルの論考から読み始めてみてください。
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図説バロック 華麗なる建築・音楽・美術の世界
中島 智章(著)
歴史とかそういうのはひとまず抜きにして、とにかくビジュアルからバロックの世界に浸りたいという方にオススメの一冊です。イタリアではカトリック教会を中心に、フランスやドイツでは宮廷を中心に発展してきたバロック様式。建物の柱一つ取っても、国によって風合いが違っていて興味深いです。
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バッハ 生涯と作品
ヴェルナー・フェーリクス(著) , 杉山 好(訳)
こちらはバロック音楽を代表する作曲家J.S.バッハの詳細な伝記および作品解説です。バロック音楽の特徴もまた、華麗さ、劇的さ、コントラスト、複雑さにあります。当時の支援者であった宮廷において、高い地位を維持するためにバッハとライバルの音楽家が即興演奏によって対決する場面は、まさにドラマの一幕のようで見ものです。
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