受験勉強と読書ができる本の紹介！新宿の進学校 成城中学 で出題された本

「一人でいること。寂しくなること。」は一般的に悪いことであり、ネガティブなイメージで世間にとらえられている。しかし、そうではない。寂しい時こそ人は思考し、集中できる唯一「個人の活動」ができる貴重な時間であるという筆者の主張が面白い。H28年で出題。

この中で古井由吉さんの記述が出題されている。英語を勉強していた子供の頃に「日本も戦後英語教育を受け、皆が英語を話せば英語を勉強しなくても良かったのになぁ」と思ったことのある人は必見。言語はコミュニケーション以外にも概念や考え方にまで及ぶ影響力を持つ強さがある。H30年で出題。

この中で小林康夫さんの記述が出題されている。中学受験ではよく出る題目だが、筆者の主張で興味深かった点は、小学校や中学校の時に教師に何となく教えられてひっかかった部分。自分が納得できなかった部分。自分の中での「エラー」のようなものを持つことが大きなメリットになると主張している。H28年で出題。

現代にはやさしさが2種類ある。人間が生きていくにあたって、誰かを傷つけてしまうことは避けられないという前提に立って、何かあった場合の治療的なやさしさ。一方、傷ついてしまわないように予防するやさしさ。両方にメリット、デメリットはあるが後者の度がすぎると社会は息苦しくなるのでは。H22年で出題。

日本人に生まれてよかったと思うことは季節があることだ。私には子供がいるが、冬に「なんで最近セミさんはいないの？」とか「柿がなってる！」とか、日々の生活の中で変化に富んだ環境の中で人生を過ごせること。環境が変化する中で時間を過ごすことが人間にとっての大切な感性を磨くのでは？と感じる。H28年で出題。