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SNS・ブログ文体の先駆者!?日本語表現の革命家・二葉亭四迷に関する本
自身に対する「くたばってしまえ」という罵倒を筆名にしたといわれる二葉亭四迷。明治時代、文章に口語や俗語をとりいれた言文一致運動をリードした彼は、文学にかぎらず、現在SNSやブログで使われている言葉の先駆者といえるかもしれません。ここでは本人の小説・翻訳・評論、そしてその波乱に満ちた人生を知ることのできる本を集めました。
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浮雲 改版
二葉亭 四迷(著)
真面目で教養豊かな一方、生来の不器用さが災いして役所をクビになった文三。すると周囲の扱いが一変、両親公認の仲だったお勢も、お調子者で世渡り上手な元同僚・昇のアプローチになびいてゆきます。言文一致体を導入した著者の第1作。章を追うごとに変化してゆく文体に、その試行錯誤の痕跡が生々しく残っています。
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其面影 改版
二葉亭 四迷(作)
『浮雲』から20年ぶりに発表された2作目の小説です。主人公・哲也はうだつの上がらない大学教師。秀才といわれながらも優柔不断で世知に疎く、妻に愛想を尽かされ、義妹・小夜子との不倫の恋にはまってゆきます。現実になすすべもなく翻弄される彼の姿に、同時代のインテリに対する作者の残酷な視線を感じずにはいられません。
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昭和を代表する文芸批評家による伝記です。圧倒的な才能を持ちながらも文学と文学者である自分を否定、その後ビジネス、ジャーナリズム、教育にたずさわるもすべてに失敗し、ロシアからの帰途に船上で没した二葉亭四迷。著者は、理想と現実のはざまでもがき続けた彼の生涯をたどりつつ、その失敗の意味を究明してゆきます。
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