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20世紀前半のフランスで生まれた、驚くべき傑作小説
第一次・第二次世界大戦を経験し、激変のさなかにあった20世紀前半のフランスでは数々傑作小説が生まれました。それは記憶の本質を問うものだったり、人間存在の危うさを問うものだったり、宗教の意味を問うものだったりします。この5つの傑作が同時代の一つの国で書かれていたということに、驚かされることでしょう。
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20世紀フランス小説の最高傑作とも言われる、原書では三千ページにも及ぶ超長編小説です。労働者、ブルジョワ、貴族という階級がまだ明確だった頃の人間模様が、語り手の「私」を通して描かれます。本書の主題はずばり「記憶」。すでに過ぎ去った者たちや風景を慈しむように、克明に想起することが本書の使命であるかのようです。
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嘔吐 新訳
ジャン‐ポール・サルトル(著) , 鈴木 道彦(訳)
主人公のロカンタンは、人間がただ無意味に存在していることに吐き気を覚えます。現代の私たちからすれば、存在の偶然性と無意味は当たり前すぎる感覚かもしれません。だとしても、今生きていることが無意味だとわかったとして、私たちは未来をどう生きていけばいいのか?未だ本書の提起する不快感は鮮度を失ってはいません。
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恐るべき子供たち
コクトー(著) , 中条 省平(訳) , 中条 志穂(訳)
天才詩人ジャン・コクトーが、子どもたちが織りなす不思議で残酷な世界を描いた小説です。ポールとエリザベートという姉弟の近親相姦的で異様な世界が、外部からやって来た少年たちによって壊されることで起きた悲劇とは!?他に比べるべき作品を持たない、あまりに独創的な小説です。本書の世界観は本書でしか味わえません。
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