ブックキュレーターhonto編集員
家族の系譜とドラマをたどる!大河のような「ファミリー・ツリー」小説
数世代にわたる家族の系譜や歴史を描いた、ファミリー・ツリー(家系図)小説を集めました。それぞれの家族の織りなすドラマチックな物語は、国境や時代背景を超えて、まるで大河の流れのように読者を遠くに連れて行ってくれます。読み終えたとき、自分の来し方、行く末について思いを馳せたくなるでしょう。
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本格小説 上
水村 美苗(著)
戦後からバブル期の日本を舞台に、華やかな一族の娘と極貧の出自の青年との恋物語を軸に、失われゆく日本の世相を描いた一大抒情詩です。元使用人の女性の口から語られる2人の道ならぬ恋物語は、世代を超えてドラマチックな結末を迎えます。まさに日本版『嵐が丘』といえる、一気読み間違いなしの傑作ロマンスです。
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その名にちなんで
ジュンパ・ラヒリ(著) , 小川 高義(訳)
アメリカに暮らすインド系移民の若い夫婦が、異国で生まれた息子にある深い思いを込めて「ゴーゴリ」と名づけます。インドとアメリカのはざまで自身のアイデンティティが揺らぐゴーゴリは、親に反発、改名して自分の人生を歩きだします。二つの国、二世代にわたる家族の歴史と、親の深い愛情が胸に沁みる長編です。
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ベルカ、吠えないのか?
古川 日出男(著)
第二次世界大戦後の世界を舞台に、イヌの目を通して「戦争の世紀」を描いた壮大なクロニクルです。戦後、アラスカの無人島に捨てられた4頭の軍用犬たち。過酷な環境を生き延び、やがてそれぞれ島を出た彼らは、日本、アメリカ、ソビエトと、国境を超えて子孫を広げていきます。イヌたちの血のロマンに胸が熱くなります。
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ホテル・ニューハンプシャー 上巻
ジョン・アーヴィング(著) , 中野 圭二(訳)
「家族でホテルを経営したい」という夢を持つ父、それを見守る母と5人の子どもたち。家族が夢へと歩み出した矢先、大きな悲劇が起こります。暴力と性の誘惑に満ちた世界で、それぞれ弱さを抱えた家族が助け合って生きていく姿に胸を打たれます。人生の哀しみと、それを乗り越えるユーモアが詰まった家族小説の名作です。
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アブサロム、アブサロム! 上
フォークナー(作) , 藤平 育子(訳)
19世紀、アメリカ南部の田舎町でプア・ホワイトから成り上がった男サトペン。彼は黒人奴隷を酷使して商売を拡大し、子孫にも恵まれます。繁栄を約束されたかに見えたサトペン一族でしたが、彼が過去に犯した過ちのせいで暗い影が忍び寄ります。一族の没落が、南部の黒人問題の歴史に重なる圧倒的な物語です。
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