ブックキュレーターhonto編集員
デザインの観点から日常を「未知化」する。国内デザイナーが綴ったエッセイ
たとえば、微妙に深さが違う何十ものガラスを目の前にしたとき、どこからがコップなのか判断できるでしょうか。恐らく多くの人は、グラデーションをなすいくつかの容器のなかでは、コップの境界線は曖昧になってしまいます。そんなあらゆる「日常の未知」をデザインの観点から解読していく、知的好奇心にあふれた本を紹介します。
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デザインのデザイン
原 研哉(著)
『日常を未知化する』という壮大な冒険を予感する冒頭から、「デザインとは一体何だ?」というデザインにとって最も基本的かつ最も困難な問いに、真正面から切り込んだのが本書です。単なる問題解決に留まらず、デザイナーならではの新たな視点を提供するとともに新たな問いをも生み出す、あらゆる可能性を提示した内容に仕上がっています。
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『センスとは、あらゆる分野の知識を蓄積することで向上するものだ』そう断言するところから本書は始まります。「センス」という名のロジックを紐解きながら、さまざまな場面で求められる「センス」を磨く方法を、「くまモン」のアートディレクションで知られるクリエイティブディレクター・水野学が説いていきます。
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気鋭のデザイナーが、デザインの現場から発信する生の声を綴ったのが本書です。「デザインとは感覚で出来上がるものではなく、積み上げられた経験や知識、観察力と情熱を組み合わせて裏付けするものだ」そんな力強いメッセージを感じます。感性のアンテナを研ぎ澄ますのにとても有益な一冊です。
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細谷巌のデザインロード69
細谷 巌(著)
著者のデザイナー歴はなんと50年超。少年時代から現在に至るまでデザインとともに歩んだ軌跡を、「デザイン」と「コミュニケーション」に対する限りない愛を込めて、非常にユーモラスな語り口で綴っていきます。広告業界を50年もの間走り続けた著者の自伝風半生記です。
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ケの美 あたりまえの日常に、宿るもの
佐藤卓(著)
「ハレとケ」という二項対立は、時代とともに捉え方も変化します。そのなかでも「食事をとる」「お風呂に入る」などの日々の営みである「ケ」に焦点を当て、14人のクリエイターが「ケの美」について考察し、『日々の暮らしに現れる美しさ』を導き出そうとする一冊です。
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