ブックキュレーター花まる学習会 平沼純
クリスマスの情景―「目では見えない大切なもの」を
クリスマスの形は決して一つではなく、時代や国、個人や家族の状況などによって大きく変わります。しかしそこに共通するのは、「目では見えなくても大切なもの」や「全ての人に普遍的なこと」を、今一度考えてみる日であるということ。毎年迎えているクリスマスも、これを読めばちょっと違う角度から考えられるかも?という5冊を選びました。
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トムテ
ヴィクトール=リードベリ(さく) , ハラルド=ウィーベリ(え) , やまのうち きよこ(やく)
時をこえて家を守り、幸福をもたらすとされる北欧の小人トムテが、家族を見守りながら自問自答をします。「人はどこから来てどこへ行くのか・・・。」北欧で長く愛されてきた美しいクリスマス詩に、スウェーデン出身の画家が幻想的な絵をつけた珠玉の一冊。厳かな雰囲気が漂い、深遠な気持ちをもたらすクリスマス絵本です。
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クリスマスのまえのばん
クレメント・C・ムーア(ぶん) , わたなべ しげお(やく) , ウィリアム・W・デンスロウ(え)
1823年に発表されて以来、米国を中心に世界中で愛されてきた物語詩をもとにしたロングセラー絵本。イラストは『オズの魔法使い』の挿絵で知られるウィリアム・W・デンスロウによるもので、現代まで続くサンタクロースのイメージにも影響を与えました。渡辺茂男氏によるリズミカルな訳文も魅力。
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馬小屋のクリスマス
アストリッド・リンドグレーン(文) , ラーシュ・クリンティング(絵) , うらた あつこ(訳)
「クリスマスのことを教えて」と聞く子どもに、母が語る一つの物語。むかし、暗く寒い冬の夜に、一人の赤ん坊が馬小屋で生まれた・・・。キリスト降誕の物語を現代に置きかえ、世界のすべての人に普遍的に存在する「奇跡」を静かに描き出します。世界的児童文学作家リンドグレーンの隠れた傑作。
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クリスマスのあかり チェコのイブのできごと
レンカ・ロジノフスカー(著) , 木村有子(訳) , 出久根育(イラスト)
フランタはベツレヘムから届いた灯りを分けてもらうために教会へ行きますが、そこで思わぬ失敗をしてしまい―。クリスマスのチェコの町を舞台に、一人の少年の小さな冒険が始まります。「小さなイエス」や「ベツレヘムの灯り」など、チェコの独特の風習もわかります。プラハ在住の画家・出久根育氏による挿絵も魅力。
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クリスマスがちかづくと
斉藤倫(著) , くりはらたかし(イラスト)
セロのお父さんは毎年クリスマスの日に留守、お母さんはデパートのお仕事。そんなお父さんの驚くような秘密とは?そして、町で出会った一人の少女のためにセロがとった行動とは・・・?閉じられた状態から、だんだんと開かれていくセロの世界。家族の気配、何か大いなる存在の気配を感じることができる物語です。
ブックキュレーター
花まる学習会 平沼純1982年生まれ。慶応義塾大学文学部卒、同大学院社会学研究科修士課程修了。花まるグループの受験部門であるスクールFCで、国語や公立中高一貫コース授業のほか、総合的な学習の時間である「合科授業」などを担当。多数の受験生を合格へ導くとともに、豊かな物語世界の楽しさ、奥深さを味わえる授業を展開し続けている。各種メディアで紹介された『子どもを本好きにする10の秘訣』(実務教育出版)のほか、書籍、雑誌・新聞記事などを多数執筆。読書をテーマにした講演会や連続講座も精力的に行い、本を読む楽しさ、物語を味わう大切さを訴え続けている。2016年よりほぼ毎月開催している連続講座「旅する読書」は、全国から参加者が集まる人気イベント。
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