ブックキュレーター科学ジャーナリスト 鈴木祐
人生がランクアップする最高の「科学的」教養書
「教養は人生のOSである」などと申します。いくら良いアプリをインストールしようが、OSがバグだらけならまともに動かないのは当然のこと。同じように、定期的に自身の世界観をアップデートしておかないと、最新のビジネス書を読んでも、表面的なテクニックを集めただけで終わりかねません。人生のOSアップデートに効く本を集めました。
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心の仕組み 上
スティーブン・ピンカー（著） , 椋田 直子（訳）
「ヒトの心は自然淘汰のプロセスが生んだニューラル・コンピューターだ！」という進化心理学の基礎を手際よくまとめた一冊。本書を熟読して「ヒトの心はどう働くのか？」を演繹的に考えてみる癖をつければ、世のコミュニケーション本やモテ本を1兆冊読むのと同じご利益を得られることでしょう。
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言わずと知れた行動経済学の名著中の名著です。「ヒトは不合理な生き物だが、その不合理には一定のパターンがある」や「ヒトの脳には生得的なバグがある」という事実をわかりやすく教えてくれるので、内容を叩き込んでおけば、世の自己啓発書を1兆冊読むのと同じご利益を得られることでしょう。
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天才経済学者が「相撲の八百長」や「出会い系の信頼性」問題などに取り組んだ楽しすぎる一冊です。が、ただのエッセイとして読むのではなく「いかに自分の頭で仮説検証を行うか？」を学ぶ実例集に使うのが吉。本書で問題解決の方法を学べば、世のビジネス書を1兆冊読むのと同じご利益を得られることでしょう。
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百年の孤独
Ｇ．ガルシア＝マルケス（著） , 鼓 直（訳）
「教養」を学ぶ際にありがちなのが、「自分は他人より知識がある」という傲りで進歩が止まってしまう問題です。その点で、本書のように答えのない謎に満ちた小説は、私たちの脳に揺さぶりをかけ、思考を解放する働きを持ちます。本書で思考をほぐせば、世の発想本を1兆冊読むのと同じご利益を得られることでしょう。
ブックキュレーター
科学ジャーナリスト 鈴木祐科学ジャーナリスト。16才のころから年に5,000本の科学論文を読み続けている、人呼んで「日本一の文献オタク」。10万本の科学論文の読破と600人を超える海外の学者や専門医へのインタビューを重ねながら、現在はヘルスケアや生産性向上をテーマとした書籍や雑誌の執筆を手がける。主著に「科学的な適職」「ヤバい集中力」「最高の体調」などがある。https://yuchrszk.blogspot.com/
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