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『三国志』や『水滸伝』だけじゃない!20世紀の中国文学を知るための本
中国文学といえば『三国志』や『水滸伝』などの歴史小説が有名です。日本ではあまり知られていませんが、近代に発表された傑作もたくさんあります。ここで紹介するのは現代中国を知る足がかりにもなる、笑いあり涙ありの小説ばかり。ぜひ、中国で繰り広げられるさまざまな人生模様に触れてみてください。
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駱駝祥子
真面目で誠実であった青年が、社会から見捨てられることによってどのように堕落してしまうのかを克明に描いた名作です。ささやかな幸せを望みながらも結局は社会の悪に染まってしまう、そんな主人公の絶望的な感情が強烈に描写されます。現代のワーキングプア問題にもつながる、今こそ読んでおきたい一冊です。
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至福のとき 莫言中短編集
莫言(著) , 吉田 富夫(訳)
ノーベル文学賞受賞作家・莫言の中短編集です。莫言は性や暴力を鋭い言葉で生々しく描写する作風で有名ですが、本書は過激な描写が抑えられていて読みやすい内容に仕上がっています。表題作は、リストラされたおじさんが廃バスを男女の密会場所にするビジネスに挑戦するお話。コミカルな展開と、その後もたらされる奇妙な帰結に注目です。
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寒い夜
巴金(作) , 立間 祥介(訳)
社会の片隅で生きる庶民の平凡な生活にスポットライトを当て、人間の真理を深く追求した傑作です。嫁姑の仲違いというありふれた問題を通して、人間関係の複雑さや男女の微妙なすれ違いといった人生模様を描いています。巴金の力強く円熟した描写に、ページをめくる手が止まらなくなる一冊です。
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