ブックキュレーター漫画家 倉田真由美
私のデビュー誌「ヤンマガ」から5冊
私が漫画家デビューした(初めて漫画が雑誌に載った)のは、「ヤングマガジン」。大学卒業した直後の23歳の頃でした。ヤンマガの表紙と巻頭は女性タレントの水着グラビアで、当時は雛形あきこちゃんが大人気。深い谷間に私も憧れた(彼女のほうが年下だけど)ものです。でも真面目に生きてきた女子には刺激が強かったのか、「くらたまちゃんの漫画が載ってるから買おうとしたけど、恥ずかしくてレジに持っていけなかった」って女友だちに言われたなあ。あれから二十五年以上経った今、私もヤンマガも変わりました。デビューさせてもらった後はあんまり縁のなかった雑誌だけど、好きな作品は今も続々出ています。
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私がヤンマガで連載をもらおうと頑張っていた頃、「代紋TAKE2」というタイムスリップ漫画が流行っていました。これもタイムスリップものです。絵がスタイリッシュで「今」を感じますが、ヤンマガらしいベタベタな不良世界はノスタルジーを感じます。ヤンマガ好きなら絶対好きな世界観、年齢を忘れて楽しめます。
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「北斗の拳」ってジャンプ作品だけど、それがヤンマガ作品に作品として出てくるというシュールな設定。ギャグとしてつかみはばっちりです。ヤンマガって「不良」「エロ」が二大柱のイメージですが、実はギャグマンガの質が高いんですよね。
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なかなか難しい時代、場所が舞台です。植物に詳しい日本人の主人公が満州でアヘンを商売にしていくことを決めるんですが、果たしてどうなっていくのか。主人公が必ずしも正義じゃないというのも、物語の方向性の予測が立ちにくく面白いんですよね。感情移入できない可能性も高まるので諸刃の剣ですが・・・今後どうなるか期待です。
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「山賊ダイアリー」作者のギャグ漫画。ノリがヤンマガっぽいな~とニヤニヤしながら読みました。女子高生の「えっちゃん」と「バビン」が学校で漫才をするんですが、これがけっこうサムい。いい意味でも悪い意味でも。漫画の中のサムさが現実にも伝わってくるという、不思議な体験が出来ます。漫画で漫才を表現するという難易度Dの設定に挑んだ作者の心意気に拍手を送りたいです。
ブックキュレーター
漫画家 倉田真由美大学卒業後、「ヤングマガジンギャグ大賞」に応募し大賞受賞。2000年ダメ男を好きになる女たちを描いた『だめんず・うぉ~か~』連載開始。その後も『もんぺ町ヨメトメうぉ~ず』、アイドル漫画『終末アイドルフルフル9』『トーキョーはらへり散歩』『くらたまの恋愛やり直し!!塾』など、多数の漫画や書籍を執筆。現在は執筆活動のほかにテレビ・ラジオ出演、トークショーと多方面で活躍中。趣味は読書で好きなジャンルはミステリー、ホラー、好きな作家は貴志祐介、前川裕、小野不由美。
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