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源平合戦が題材の人間ドラマがずらり!「平家物語」の世界が楽しめる小説
「平家物語」は鎌倉時代に書かれた軍記物語です。『祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす・・・』冒頭の一文を、古文の授業などで聞いたことがある方も多いでしょう。歴史物としてだけでなく、群像劇としても魅力的な「平家物語」を題材に、争乱期に生きた人々を独自の解釈で描いた小説を集めました。
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平清盛の妻である時子の視点から、一門の栄枯盛衰を見つめた小説です。本書に登場する清盛は傲岸不遜な権力者ではありません。したたかな一面もありながら、裏切りや離反に弱気をさらけ出す人間臭さがあります。「壇ノ浦の戦い」で、時子は夫が築いた時代の幕切れを静かに果たしました。彼女の毅然さと達観の境地が胸に沁みます。
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平家三代 海国記 上
服部 真澄(著)
正盛、忠盛、清盛ら伊勢平氏の興隆と衰退を経済面から描いた小説です。『国家の要は経済と流通の要衝を押さえること』という観点を浮き彫りにし、貿易と海上交通、それに携わる集団との折衝を克明に描き出します。本書を読めば、富が通る『宝の道』に通じた者が政治の中枢にある、という主張もよく理解できるはずです。
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絵巻
永井 路子(著)
平安末期から鎌倉初期にかけて、時代の変遷ごとに5つの異なる視点で物語を綴った小説です。後白河法皇に近侍し、観察者に徹した静賢法印の日記が各編の詞書(ことばがき)として、解説の役割を果たします。鮮やかに、ときに醜悪に・・・。文字による絵巻物を紐解いてみましょう。
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