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日本初の武家政権「鎌倉幕府」。東国武士たちの闘争の歴史を学ぶための本
鎌倉幕府といえば、創始者であり初代将軍の源頼朝がクローズアップされがちですが、頼朝よりもむしろ、彼を支えた関東土着の武士たちの台頭こそが画期的な出来事でした。ここでは、東国武士団の特徴や権力闘争の歴史を扱った小説、評論などを紹介します。革新的ターニングポイントである武家政権を築いた人々の生きざまを感じ取ってください。
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鎌倉幕府における独自の体制「執権」に着目し、その意義を捉え直した論述書。朝廷に対する幕府の立ち位置を確立させた2代執権・北条義時と、元寇を退けた8代執権・北条時宗を中心に取り上げています。北条氏という一族の解説から、将軍の権威と執権の機能、政治体制の特徴まで、すべてがわかりやすくまとめられています。
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相模のもののふたち 中世史を歩く
永井 路子(著)
中世史幕開けの担い手となった東国武士団、特に相模の武士たちの足跡をたどった紀行文。時代の機運に乗って変革に加担、あるいは対抗した武家の興亡の歴史を、著者は現地を歩くことで洞察し、地の利や人脈にも触れつつ解き明かしています。1978年発行の本ですが、東国武士の特徴について網羅してある好著です。
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武士の世は鎌倉幕府の成立から始まると考えられがちですが、本書ではそのあとに起きた、朝廷と幕府の最初の武力衝突である「承久の乱」に注目。乱の意義を見直し、歴史上の位置づけまで考察した一冊です。平安時代末期の院政から、朝廷と幕府の協調および不和、武士政権の確立まで、全過程をまとめた良書です。
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北条氏に拮抗する有力御家人・三浦光村と、鎌倉幕府2代将軍の娘・媄子の交流が軸となる歴史漫画。3代将軍暗殺に始まり、三浦一族が滅亡する宝治合戦までが描かれます。幕府安泰のために引き離されながらも、彼らは最期まで互いを想い続け・・・。2人の悲恋と重苦しい空気感により、苦い後味を残す一冊となっています。
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