ブックキュレーターhonto編集員
晩婚化が進む時代に「結婚」について考えさせられる小説
未婚だからと極端に肩身の狭い思いをする時代ではなくなり、「結婚」に対する考え方も多様化してきています。晩婚化は日本のみならず世界的な潮流となっていて、結婚のあり方が見直され始めています。結婚とは何か、そこにはどんな種類の葛藤があるのか。結婚のリアルを伝えてくれる小説をそろえました。
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東京で働く32歳の都は、母の看病のため実家のある茨城に帰ることになります。地元のモールで働き始めるものの、セクハラなどの問題が続出。そのうえ父も体調を崩し、にっちもさっちもいかなくなってしまいます。人生に降りかかる諸問題のすべてに向き合うなんて無理、だけど・・・。現代に生きる女性の葛藤を丁寧に描いた長編です。
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恋のゴンドラ
東野圭吾(著)
真冬のゲレンデを舞台にした男女8人の物語。結婚を控えた広太は、合コンで知り合った桃実とスノボ旅行へ出かけますが、ゴンドラで同乗してきた女性グループのなかに広太の婚約者を見つけて・・・。2人のニアミスはやがて男女数人を巻き込む愛憎劇へと発展していきます。東野圭吾が「恋愛」というミステリーに挑んだ物語です。
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「タイニー・タイニー・ハッピー」という名前の郊外大型ショッピングモールで起こる、さまざまな男女のドラマ。事務職の徹は、同じモールの眼鏡屋で働く実咲と2年前に入籍。仲良く穏やかに暮らしてきたつもりが、少しずつズレが生じ始め・・・。結婚、恋愛、仕事に悩む8人の男女をリアルに描いた、大人の恋愛小説です。
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口紅のとき
角田 光代(著) , 上田 義彦(写真)
口紅とともにあった1人の女性の一生を描いた短編小説集です。6歳の時に鏡台の前で口紅を塗る母を見た時のこと。29歳で結婚が決まり義母から口紅をプレゼントされた時のこと。79歳で老人ホームに入居し、介護士から口紅を塗ってもらった時のこと。人生のうれしい時、悲しい時を彩った口紅から、女性の生き方が見えてくる物語です。
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