ブックキュレーターhonto編集員
ラテンアメリカ文学の魅力を知る!想像力に満ちた珠玉のアンソロジー
第二次世界大戦後にブームを迎えたラテンアメリカ文学は、浪漫主義、写実主義などの文学運動に加え、クリオーリョ文化を重視するクリオリズモを経て、前衛芸術を取り入れながら常に新機軸を打ち出してきました。この激動の文学史を理解し、物語の魅力を深く味わうのに最適なのがアンソロジー。ラテンアメリカ文学の潮流を堪能できる選集を集めました。
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ラテンアメリカ傑作短編集 正 中南米スペイン語圏文学史を辿る
野々山 真輝帆(編)
スペイン語圏文学史を辿るというテーマで編纂された短編集。19世紀前期のロマンティシズム全盛期に発表され、ラテンアメリカ文学の起源と評価されているエチェベリーアの「屠場」を始め、リアリズムの手法を取り入れていった20世紀中期までの短編小説を18編収録。物語を通して文学の変遷を知ることができる一冊です。
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ラテンアメリカ傑作短編集 続 中南米スペイン語圏の語り
野々山 真輝帆(編)
ラテンアメリカ文学黎明期からの変遷を鳥瞰する『ラテンアメリカ傑作短編集』の続編で、世界的に流行した時期から21世紀に至るまでの短編小説を16編収録。その作家の出身国は10ヵ国を数え、ルルフォなどを筆頭に多彩な物語を楽しめます。スペイン語圏の文学の未来を占う意味でも注目に値するアンソロジーです。
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ラテンアメリカ諸国で語り継がれている民話を「動物譚」「本格民話」「笑話」「形式譚」に分類し、比較研究の見地から紹介していく民話集です。厳選された37編の収録作は多様性に富んでいます。興味深いのは欧州型民話と共通する種類のほか、日本昔話を彷彿させる物語も含まれている点で、不思議な郷愁を覚えるかもしれません。
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ラテンアメリカ怪談集 新装版
J.L.ボルヘス(ほか著) , 鼓 直(編)
ラテンアメリカ文学を代表する作家たちの怪奇幻想小説集です。火の雨が平和な町を地獄に変えてしまう「火の雨」、吸血鬼である男爵に怪奇映画出演の話を持ちかける「吸血鬼」、兄妹の暮らしている屋敷が異様な存在に侵食されていく「奪われた屋敷」など15編を収録。あとがきにかえて書かれた、故人たちの座談会にも注目です。
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ラテンアメリカ五人集 改訂新版
ホセ・エミリオ・パチェーコ(著) , マリオ・バルガス=リョサ(著) , カルロス・フエンテス(著) , オクタビオ・パス(著) , ミゲル・アンヘル・アストゥリアス(著) , 安藤 哲行(ほか訳)
パチェーコ、バルガス=リョサ、フエンテス、パス、アストゥリアスというセルバンテス賞もしくはノーベル文学賞受賞者の小説を集めたアンソロジー。凶暴な犬に性器を噛み切られた少年の人生を幼馴染みの視点で描き出す短編小説「小犬たち」に加え、パスの対旋律をなす実験的な詩など、偉人たちの妙技を味わえます。
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