ブックキュレーターhonto編集員
村上作品の感覚で読める!村上春樹が翻訳した近現代の海外小説
神戸で暮らしていた高校時代の村上春樹は、英語圏の船員が読み捨てていったぺーパーバックを読み漁っていたと語っています。その影響もあってか彼の作品は、英語で書かれた文章を日本語訳したかのような雰囲気を感じさせるところがあります。ここでは、村上春樹が翻訳に携わった、まるで「村上作品のような雰囲気」が漂う海外小説を紹介します。
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グレート・ギャツビー
スコット・フィッツジェラルド(著) , 村上 春樹(訳)
小説家・村上春樹に、強い影響を与えた一冊。戦争により引き裂かれた恋人と再会するため、毎週盛大なパーティーを開くギャツビー。隣人の引き合いで過去の恋人デイジーと再会しますが、彼女は人妻となっていました。デイジーへの一途な恋心がギャツビーの人生を狂わせていくさまは、物悲しくも目が離せません。
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誕生日の子どもたち
トルーマン・カポーティ(著) , 村上 春樹(訳)
少年少女の儚く美しい無垢な姿が、ときに残酷な様相も呈しつつ綴られた一冊。時代背景はわからなくても、登場人物たちの息遣いが生き生きと伝わってきます。幼少期の憧れの気持ちと思わぬ結末に意表を突かれる表題作、善悪への眼差しを普遍的かつほろ苦く描いた「感謝祭の客」など、村上春樹がセレクトした6編を収録した短編集です。
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恋しくて TEN SELECTED LOVE STORIES
村上春樹(編訳)
村上春樹が選び、翻訳した9編のラブストーリーと、一つの短編を収録したアンソロジー。若いころの三角関係、ほろ苦い恋、壮大な愛。個々のセンテンスはシンプルですが、うちに秘めた情熱が感じられます。書き下ろし作「恋するザムザ」は奇妙なのに温かい世界観で、普段の村上作品とは異なるテイストが楽しめます。
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フラニーとズーイ
サリンジャー(著) , 村上 春樹(訳)
大学生のフラニーは周囲の学生たちに辟易し、自らの殻に閉じこもってしまいます。兄のズーイはフラニーとの対話を通じて、彼女の心を取り戻そうとするものの・・・。小洒落ていてウィットに富み、教義めいた印象も与えるセリフの数々が魅力的な一冊。悩めるフラニーの心情に共感しつつ読み進められる名著です。
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熊を放つ 上
ジョン・アーヴィング(著) , 村上 春樹(訳)
ウィーンで出会ったジギーとグラフ。2人の青年は中古バイクに乗って田舎町を旅します。そこで彼らはガレンという女の子と出会い、グラフは彼女と恋に落ちて・・・。荒々しい表現が多いものの、文体は洗練されていて読みやすいのが特徴的。怒涛の展開でも読者を置き去りにしないのは、絶妙な翻訳のおかげかもしれません。
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