ブックキュレーターhonto編集員
過去はときに切なく、そして美しい。「記憶」にまつわる物語が楽しめる小説
昔のことを思い出して楽しい気持ちになったり、ときには切なくなったり、私たちの心に眠る「記憶」は実にさまざまな感情を呼び起こします。ここでは、そんな「記憶」をテーマにした小説をまとめました。SFやミステリー、ファンタジー、そして恋愛まで、さまざまな角度から「記憶」を描いた物語の世界に浸ってみてはいかがでしょう。
- 16
- お気に入り
- 4239
- 閲覧数
-
全人類が長期間の記憶を保てず、外部の記憶装置に頼って生きるようになった世界を描いたSFミステリー。思考や感情に大きな影響をおよぼす「記憶」が消えたとき、人の心や魂はどうなってしまうのか?物語前半で描出される、記憶を失った人々がパニックに陥る様子はリアリティ抜群。思考実験の物語としても楽しめます。
-
直木賞作家・角田光代による8つの短編集。個性豊かな登場人物たちの心に宿る記憶や思い出をテーマに、繊細で静かな物語が紡がれていきます。過去と現在を行き来するように綴られる、登場人物たちの心の微妙な揺れ動きや、届きそうで届かない愛の描写が印象的。表題作は、失踪した妻を探して旅に出る夫の切ない物語です。
-
主人公の青年・亀井戸と、その彼女・美鶴の甘酸っぱい恋愛小説です。ある事故を機に、2人で過ごした3年間の記憶を完全に失った美鶴には、亀井戸に隠していた大事な事実があり・・・。2人が葛藤を乗り越え、さまざまな伏線を回収しつつ繋げた記憶の先で、タイトルに隠された意味が見えてくるという展開は圧巻です。
-
『人は、一度巡り合った人と二度と別れることはできない』。この冒頭文が物語全体の大きなテーマとなる、みずみずしい青春小説です。過去に忘れられない人がいる大人ほど、心にグッとくるものがあるはず。読後には、身近にいる親しい人はもちろん、これから出会うであろう人との縁も大切にしたくなるでしょう。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です