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純文学にエンタメ性を融合した稀代の天才。はじめての三島由紀夫
晩年の政治活動や衝撃的な最期の印象が強く残る三島由紀夫。45歳で亡くなったとは思えないほど数多くの作品を残し、そのジャンルも多岐に及びました。未読の方に向け、作風の変遷も楽しめるよう初期から死期に近い作品まで幅広く代表作を選びました。「以前読んだ本は合わなかった」という方も、新たな三島由紀夫に出会えるかもしれません。
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命売ります
三島 由紀夫(著)
三島由紀夫の小説は堅苦しくて読みにくいのでは?そんなイメージがある方に、ぜひ最初に読んでほしい一冊です。自殺をし損なった主人公の羽仁男が、開き直って自らの命を売ろうと試むうちにおかしな事件に巻き込まれていきます。突拍子もない設定にも思えますが、文章の巧みさでぐいぐいと物語に引き込まれてしまいます。
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春の雪 新版
三島由紀夫(著)
後期の作品で、巻数を重ねる毎に思想的色合いが強くなり難解になっていく『豊饒の海』全4部作ですが、第1作となる本作はかなり読みやすくなっています。主人公・清顕と貴族令嬢との許されざる恋、後の清顕の輪廻転生を見守ることとなる友人・本多との物語が美しい筆致で描かれています。
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鹿鳴館
三島 由紀夫(著)
表題作ほか戯曲3編が収められた本書は、わかりやすいあらすじと感情豊かなセリフ回しで、戯曲に馴染みのない人でも楽しく読めます。表題作「鹿鳴館」は三島の得意なテーマである政治と恋愛という一見相性が悪そうな二つの要素が見事に絡み合い、波乱万丈な展開が繰り広げられます。
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花ざかりの森・憂国 自選短編集 新版
三島由紀夫(著)
著者自身が選んだ短編と、著者自身が書いた解説を収録した短編集です。「花ざかりの森」については、「本当は入れたくなかったが題名をどうしてもこれにしたい出版社の意向でやむなく選んだ」といった裏話も。「卵」のようなコミカルな小説から、思想が前面に出たものまで多彩な13編が集められています。
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金閣寺 新版
三島由紀夫(著)
三島はこの小説によって、日本の代表的作家の地位を揺るがぬものにしたと言われています。モチーフは若い修行僧による金閣寺放火事件です。主人公の青年の心情描写が生々しく、読み手の心に迫ってきます。なぜ、青年は心から憧れを抱いていた金閣寺に火を放つに至ったのか。ぜひ、読んで答えを確かめてみてください。
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