稀代の経営者であり、勝負師の顔を持つ男。実業家・藤田晋を知るための本

「会社設立2年で若き億万長者へ」と帯に書かれているように、若くしていわゆる「成功者」と呼ばれる立場にのぼり詰めた藤田晋。誕生から破天荒な学生時代、会社員生活から起業に至るまでの過程を自ら語ります。これだけ成功を収めても、なぜここから成長を続けられるのか？そのヒントが詰まった藤田晋、1冊目の著書です。

藤田晋にとって2冊目となる自伝。小説かと思ってしまうほどの波乱万丈、そして迎えるハッピーエンドには「経営者としての集大成をこの本に記した」という感想を抱くかもしれません。しかし驚くなかれ、この本が出版されたのは2005年。そのあとも続く氏のさらなる飛躍には、誰もが驚かずにはいられません。

優れた仕事人の自伝を読むと、次はその人の具体的な仕事の進め方やコツが気になるものです。本書はそんな読者のニーズに、見事に応えた一冊。若手から中堅のビジネスパーソンが抱えるお悩みに、藤田晋自身が「現場目線」で答えた説得力ある解決策が並びます。彼の仕事術を学び、自らも飛躍したいと思っている方にオススメです。

20年間無敗を誇り、「雀鬼」の別名でも知られる桜井章一との共著です。学生時代に藤田晋が通っていた麻雀の道場の代表が、桜井氏だったとのこと。いかに運をつかむか、そしてそれをいかに持続させるか。悪い流れはどう絶つか。ギャンブルだけでなくビジネスにも通じる「運の掴み方」について、テーマごとに端的に語られています。

まえがきで『不平等な配牌から早く大きくアガりを目指す麻雀は、ビジネスの世界の縮図』と記している藤田晋。1テーマ2ページ完結、コミカルなイラスト付きでさくさく読めるのもうれしいポイント。麻雀好きの人以外は手に取りにくいかもしれませんが、万人が参考にできる内容に仕上がっています。