ブックキュレーター法政大学経営学部教授 長岡健
コミュニケーションについて深く考えるためのヒントを与えてくれる本
私たちは何の気なしに日々“コミュニケーション”している。でも、日常に埋め込まれているが故に、かえって深く考えることをせず、本質的な意味を取り違えていることも多い。さて、“コミュニケーション”とは何か? 小手先の手段に走ることなく、じっくりと考えてみてはどうだろう。
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劇作家の平田オリザさんが展開するコミュニケーション論&対話論。「いかに相手を説得するか」ではなく、「いかに自分が変わっていくか」という視点からの対話論の中には、ビジネス的文脈での“コミュニケーション”を考え直すことに繋がる刺激とヒントがある。
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経営学者の宇田川元一さんが展開するナラティブ・アプローチからの組織論。企業の中で発生するコミュニケーション的な課題は、コンサルティング的ツールを外部から持ち込んでもうまく解決しない。その理由をゆっくりと、丁寧に、難解な言葉を使うことなく説明してくれる。
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情報学者のドミニク・チェンさんが語るデジタル表現やコミュニケーションに関する展望。言語、情報テクノロジー、哲学、芸術などとの関わりから見えてくる世界のありようが描かれている。多言語・多文化な世界での人々の関係性について、ゆっくり考えてみたくなる。
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つながるカレー コミュニケーションを「味わう」場所をつくる
加藤 文俊(著) , 木村 健世(著) , 木村 亜維子(著)
大学教授とアーティスト2人が展開する「カレーキャラバン」というプロジェクト。街を巡り、各地でカレーを作り、人々に振る舞う。ビジネスパーソンには一体何をやっているのか理解できないかもしれない。でも、その戸惑いはコミュニケーション観を相対化するチャンスだと思う。
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社会学者の岸政彦さんがフィールドワーク中に出会った人々について語っている。描かれているのは「断片」だけ。でも、断片的なコミュニケーションが幾重にも重なり合って、出会った人々とのつながりが見えてくる。なるほど、関係性とはそういうものかと思う。
ブックキュレーター
法政大学経営学部教授 長岡健法政大学経営学部教授。東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、英国ランカスター大学大学院・博士課程修了(Ph.D.)。専攻は組織社会学。組織論、社会論、コミュニケーション論、学習論の視点から、多様なステークホールダーが織りなす関係の諸相を読み解き、創造的な活動としての「学習」を再構成していく研究活動に取り組んでいる。現在、アンラーニング、サードプレイス、ワークショップ、エスノグラフィーといった概念を手掛かりとして、「創造的なコラボレーション」の新たな意味と可能性を探るプロジェクトを展開中。
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