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『三銃士』だけじゃない!多作の天才、はじめてのアレクサンドル・デュマ
フランスの劇作家であり小説家のアレクサンドル・デュマ(1802-1870)といえば、『三銃士』の著者として日本でも広く知られています。彼はその生涯で約250編という驚くべき数の物語を紡ぎ出した超多作の作家であり、その多くが後世まで親しまれています。ここでは、そんな多作の天才作家の真髄がたっぷり詰まった本を紹介します。
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前途有望だった若者が卑劣な謀略により無実の罪で牢獄へ送られ、その後、奇跡的な出会いで脱獄を果たし、かつて自分を陥れた陰謀に立ち向かう娯楽色豊かな復讐譚。どん底からの成り上がり展開にワクワク、スリル満点の復讐劇にドキドキ。時代を超えても色あせることのない、魅力的なエンターテインメント小説です。
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身の毛のよだつような殺人事件の現場に居合わせた者たちが事件について議論を交わすうちに、話はそれぞれが知る恐ろしい出来事の披露会へと発展する事態に・・・。デュマ版『四谷怪談』とでもいうべき連作短編集です。『三銃士』の著者が書いたとは思えないほどダークで耽美な世界観に満ち満ちています。
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ボルジア家
アレクサンドル・デュマ(著) , 田房 直子(訳)
15~16世紀のイタリアで栄華を誇り、ヨーロッパでは未だ好色で強欲な悪徳の象徴とも呼ばれているボルジア一族の栄枯盛衰を、サスペンスフルに描いた濃密な一冊。『三銃士』のような勧善懲悪の冒険活劇とは真逆で、宗教が持つ危うい一面と、欲にまみれた権力闘争の闇を深く掘り下げた良質な歴史小説です。
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黒いチューリップ
アレクサンドル・デュマ(著) , 宗 左近(訳)
不可能と言われた黒いチューリップの栽培に成功した若者が、国家反逆の濡れ衣を着せられ、収監されることに。かろうじてチューリップの球根を持ち出せた彼は、牢番の娘と協力して花を咲かせようとしますが・・・。政治的に不安定な時代に翻弄される市井の人間の、花へのひたむきな情熱とみずみずしい純愛を描いた力作です。
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王妃マルゴ 上
アレクサンドル・デュマ(著) , 榊原 晃三(訳)
宗教抗争が繰り広げられていた16世紀のフランスを舞台に、王女でありながら愛と肉欲に生きた女性の悲恋を、壮大なスケールで描いた歴史小説。凄惨な史実を基にしていますが、ドラマティックで良質な娯楽に仕上がっています。歴史背景の描写がとてもわかりやすく、当時のフランスを知る教本としてもオススメです。
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