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国際アンデルセン賞作家・角野栄子と、彼女が愛したブラジル
『贈り物をあけるときのようにわくわく』した気持ちを抱えて24歳でブラジルへ渡り、2年間の移民生活を送った角野栄子。2018年に国際アンデルセン賞作家賞を受賞した彼女に、『ブラジルでの暮らしがなかったら、私は作家にはなっていなかったでしょう』と言わしめた体験とは?作家人生の原点にもなったブラジルでの暮らしと、人々への愛が詰まった本を集めました。
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インテリアや愛用品のほか、古い手紙やイラスト、旅のアイテムの数々がカラフルな写真で楽しめます。なかにはブラジルへの船旅中に受け取った赤道通過証明書や、滞在中に日本の実父へ送った手紙もあります。角野栄子が文章を書くとき、いつも目の前で見ているという「風景の記憶」を覗き見するような感覚も楽しめる一冊。
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幼年時代からブラジル渡航、子育て、作家人生までを綴った自伝的エッセイ。不安だらけだったけど、それは憧れにとても近い。そして、憧れからは思わぬ力が生まれる。ブラジルへの船旅から着想を得た『ズボン船長さんの話』のエピソードも必読です。子育てに奮闘するママも、読めばきっと心が軽くなるはずです。
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思い出の品を処分できない性分という角野栄子。古い原稿を収めた段ボール箱が編集者の目に留まったことで一冊の本になりました。「魔女の粉」の一遍はブラジルで出会った女友達について書かれていて、彼女は『ナーダという名の少女』のモデルにもなりました。作家にとって魔女とは何者なのかが伺い知ることができます。
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ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて
かどのえいこ(著),福原幸男(イラスト)
出身校・早稲田大学の恩師からの一本の電話によって書くことになり、角野栄子が作家として踏み出すきっかけにもなった本です。初版は1970年に刊行されていて、国際アンデルセン賞の受賞によって復刊されました。ブラジル暮らしのおり、アパートの同じ階に住んでいたという忘れ難い少年との思い出が綴られています。
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移民から20年後、旧首都リオデジャネイロから命名した娘・リオ(13歳)とのブラジル旅行記です。かつて住んでいたグアイアナーゼス通り、大芸術家になっていた旧友、なんでも冗談にしてしまうブラジル人気質・・・。異国の地に暮らす人々と、サンバのリズムのように心が溶け合うとき、作家の心が動き出します。
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