テレビとはひと味違う魅力を味わおう！女性芸人によるエッセイ本

清水ミチコによる自分史エッセイです。みんなに一目置かれ、華やかさもある本物のカニではないけれど「カニみたい、まるで」という夢のような瞬間を味わえるカニカマ。本物に耽溺し、成り切ることでかえってスケソウダラに生まれたおもしろみやおかしみも味わえたようだ、と自らの人生をなぞらえる著者のセンスが光ります。

若くなくてもナイスバディでなくても、すべて笑いに変える。いとうあさこによるエッセイ集です。忘れっぽくておっちょこちょいな日々のエピソードや、オアシズ・大久保佳代子らとの交友も楽しく綴られています。大好きだというお酒の席の描写も多く、「今夜は美味しいつまみを準備しよう」と明るい気分になれる本です。

コロナ禍で明るみになった留学計画と、その延期をきっかけに綴られた光浦靖子によるエッセイ集。芸能界の仕事は楽しくても、先のことを考えると今のうちに人生後半のレールを敷いておかなきゃいけない・・・。仕事、家族、留学準備で起こる出来事のなかで、悩みながらも道を定めようとする正直な想いが綴られています。

イモトアヤコが、100ヵ国以上のロケや芝居で出会った人々、父母への想い、結婚に至る日々を語ります。「棚からぼた餅」みたいな人生だけど、「棚」までは自分で行ってみたという彼女のひたむきな姿勢に胸を打たれ、踏ん張って生きる勇気をもらえます。人との出会いを大切に想う描写に、心が晴れていく一冊です。

青木さやかが、こじらせてしまう自分の厄介な部分などを綴ったエッセイ集です。仕事を通して出会った知人の死や、離婚後に判明したパニック症の経験など、人生で遭遇した、決して晴れやかではない経験を明かす彼女の正直さに胸を打たれます。巻末の「娘への遺書」は、多くの子育て経験者が共感することでしょう。