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これだけは押さえておきたい!世界的文豪ドストエフスキーのオススメ小説
ドストエフスキー(1821-1881)は、19世紀後半に活躍したロシアの文豪。デビュー以来数々の大作を発表し、特に「五大長編小説」と呼ばれる作品群は今なお愛読者が絶えません。しかし「難解」というイメージもあり、敬遠している方もいることでしょう。そこでここでは、「これだけは押さえておきたい!」というはじめて触れる方向けの小説を紹介します。
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冴えない小役人の中年男性と貧困に苦しむ不遇な女性の、約半年間におよぶ恋模様を描いた物語。ドストエフスキーのデビュー作にして、その名を世に知らしめた一作です。往復書簡形式と呼ばれる文通のかたちで進行しますが、2人のやりとりから「本当の貧しさや真の豊かさ」について考えさせられます。
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かつて政治犯としてシベリアの流刑地に送られたことのあるドストエフスキー。そこで過ごした4年の獄中生活をもとに執筆されたのが本書です。ほかの小説に見られるような熱量のある展開はありませんが、後期の大作につながる原点的な物語として外せません。極限状態における人間の心理をリアルに描き切った一冊です。
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地下室に引きこもる主人公が、世間への恨みをひたすら日記に書き綴る小説です。あらすじだけ聞くと重苦しい印象ですが、病的にも思える主人公の自意識過剰ぶりはどこか滑稽。しかし、読む方にとっては身につまされる感覚になるかもしれません。初期から後期へかけてのターニングポイントになる物語です。
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「五大長編小説」に数えられる小説のうち、最初に発表されたのが『罪と罰』。経済的な理由で苦しむ主人公が、高利貸しの老婆を殺害する場面で物語が幕を明けます。独自の理論を展開して殺人を肯定する主人公ですが、彼が次第に追い詰められていく姿に、読者は手に汗握ることでしょう。スリリングな展開が好きな方には、こちらがオススメです。
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「世界文学の最高峰」とも言われる、ドストエフスキーの集大成と言っても過言ではない名作。「父殺し」を主題に、人と神との関係や本当の幸せについて考えさせられます。長大な物語ですが、一度読み出したら止まらないはず。これからドストエフスキーを読もうと考えている方は、ぜひ本書から挑戦してみてください。
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