ブックキュレーターhonto編集員
あなたのことは誰にも言わない・・・秘密の友達が登場する物語
腐れ縁の友達、歳の離れた友達、悪友と呼べる友達・・・。世の中にはさまざまな友達のかたちがありますが、あなたには親にも言えないような秘密の友達はいますか？隠さないといけない理由はさまざまですが、主人公に自分を重ねて、秘密の友達を持つ静かな興奮を疑似体験できるような物語を紹介します。
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母に捨てられたアンナは、養い親のもとを離れ、海辺の村に暮らすおじとおばの家に預けられます。自分の気持ちを隠し、毎日1人で過ごしていたアンナは、湿地の奥にある老館に金色の髪を持つ女の子マーニーを見かけます。マーニーと過ごした時を経て、成長するアンナの姿に胸を打たれます。ジブリでアニメ映画化もされた名作です。
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ジャックは、自分にはフラーという双子のきょうだいがいると信じていました。しかし、自分の存在はフラーの想像上の友達に過ぎないと気づきます。フラーのもとを離れ、さまざまな子のイマジナリーフレンドになって自分探しを始めるジャック。想像上の友人の視点から語られる物語に、寂しくも温かな気持ちを受け取るはずです。
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父親の仕事の都合で米国にやってきた12歳の響は、家の裏手にある森の中で不思議な少女と出会います。ひと言も話さない少女は、ある秘密を抱えていました。すべてが明かされたあとには切なさに胸が痛みますが、それでももう一度ページを開きたくなるはず。美しい森と少女の描写が心に残る一冊です。
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岸辺のヤービ
梨木 香歩（著） , 小沢 さかえ（画）
夏休みのある日、寄宿学校で先生をしている主人公が校舎の近くの湖のボートの上でぼんやりと過ごしていると、不思議な生物「ヤービ」に出会います。ヤービの暮らしや生態は知れば知るほど興味深く、徐々に愛おしさも感じるほど。人間に隠れてひっそりと暮らす種族、ヤービたちの世界に触れてみてください。
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人の親指ほどしかない小人のコロボックル。小学生の「ぼく」は夏休みに美しい椿が咲き乱れ、美しい泉が湧き上がる小山の中でコロボックルと出会います。日本文学で最初に小人が登場したファンタジー小説とも言われている本書を読めば、野山や森の中でコロボックルを探したくなってくるでしょう。
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