紙の本
「自己啓発本」症候群
2009/02/12 08:17
14人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昨年(2008年)の夏に腰を痛めて立ち上がれなくなった。松田優作風にいえば「何じゃこりゃあ」みたいものである。
それで通い出した接骨院で「晒(さらし)」を巻いてもらって、爾来それをはずせなくなった。いつまでも治りきらないので病院を変えると、腰まわりの筋肉が落ちていることを指摘された。「晒(さらし)」に依存してしまったことで、筋肉が自ら強くなろうとしないようなのだ。
私にとっての「自己啓発本」ももしかしてそういう現象を起こしていないか、気にかかるところである。
経営コンサルタント小宮一慶氏が書いた本書にしても、おそらくターゲットとなる読書層は、あまり読書をしないビジネスマンか、もっと「頭をよく」したいと考えている人ということになるのだろう。だから、記述の仕方も丁寧だし、本書の中で小宮氏が薦める本も多種に富んでいる。
とはいえ、この本は喩えていえば「晒(さらし)」のような本であり、この本だけで自身の「頭がよく」なるものでもない。
要は、この本に書かれていることを参考にして、小宮氏が薦める本、あるいは(そして、これこそが大事なのだが)自身で「気づきやひらめきを与える」本を見つけ出し、読むことである。そのためにも、一体自分の知識欲がどのあたりにあるのかを見極めることが大事だと思う。
この本の中で、小宮流の「速読」「通読」「熟読」「重読」といった読書法が紹介されているが、それにとらわれすぎると自身の筋力は決して強くはならない。
むしろ、「読書法を決定するのは、速さではなくて、目的」(22頁)といったように、書かれていることの本質から自身の読書法を作り出すのがいいだろう。
私自身についていえば「自己啓発本」とはおさらばしたいのだが、不思議とこの種の本が好きでたまらない。
自らの筋力は「自己啓発本」ではつかないとわかっているのだが。困ったものである。
誰か「さらば 自己啓発本」といった「自己啓発本」を書いてくれないだろうか。
◆この書評のこぼれ話はblog「ほん☆たす」で。
紙の本
読書で頭をよくするぞ!!
2015/12/19 11:26
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投稿者:森のくまさんか? - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書著者 小宮氏に興味があり
私が好きな読書の本ということで
本書を手に取りました。
今までいろいろな読書本や速読本を見てきましたが、
速読というのは 情報を速く取るための方法。
本当に頭を鍛えるのは
本書では
通読2や熟読、重読でないと 頭が鍛えられないと。
本当に 腑に落ちる内容でした。
紙の本
専門家レベルを目指して頑張りたい
2023/03/31 02:20
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投稿者:ぶんてつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、小宮さん流の頭をよくする読書法が書かれた読みごたえのある、いい本だと思う。
まず、読書の技術というのは、「速さ」によって区別されるものではなく、「目的」によって使い分けられるとしている。
そして、その目的に応じた小宮さん流の5つの読書法は、次のとおり。
1.速読
求める情報を探すために、要点を素早く把握するための読み方。
2.通読レベル1
最初から最後までふつうに読む読み方。
3.通読レベル2
最初から最後まで、論点を整理し、考えながら読んでいく読み方。
4.熟読
注や参考文献を参照しながら、きっちり理解するために読む読み方。
5.重読
生き方などに関する座右の書として、何度も繰り返し読む読み方。
具体的には、速読は、ポイントをおさえて、自分で論点や重要事項を把握していけるか。
次に、通読レベル1は、最初から最後まで、ふつうに読んで、読書を楽しんだり、ある一定の知識を得ることを目的にする。
一方、通読レベル2は、最初から最後まで、論点を整理し、考えながら勉強を目的にする。ロジックを追えるように、仮説を立てて読む。
熟読は、自分の専門分野や興味のある分野のものを必要なところだけ、多くのことと関連づけながら、きっちり論理立てて読んでいく。
重読は、「意味」を得るだけの読書ではなく、「意識」を高めることを目的にする。
そして、小宮さんは、おおよそ30時間で、だいたいのことがある一定レベル(専門家レベル)に達することができるという。
そのためには、まずその分野の第一人者が書いた入門書から入り、専門書を熟読して理解できたら、また入門書を読むことが大事なノウハウであるということだ。
また、この本では、小宮さんがお勧め本を具体的に取り上げながら丁寧に解説してくれているので、ビジネスマンにとっては良い指針になると思う。
ぜひ、専門家レベルを目指して、30時間頑張りたい。
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(2008/9/20読了)挙げてある推薦図書の分野が経済や経営なので「ビジネスマンのため」というタイトルになってはいるが、一般的な読書論の本。やみくもな速読に走る前に、腰をすえた熟読によって「頭をよくする」べしと説く。個人的に印象に残っているのは、『多くの人が幸せになるためにはどうすればいいかという規範を求めるのが社会科学です。』という一文。単なる読書のハウツーものに終わらない良書かと。
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大事なとこは太線になっているので、かなり読みやすい。
お勧めの図書も参考として載せてくれてるので、
それも読もうかな、って気になる。
まさにビジネスマンのために書かれている本。
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・情報を得る読み方と、思考力レベルを上げる、つまり頭をよくする読み方とは根本的に違うのです。
・読書法を、その目的に応じて、速読と通読(レベル1とレベル2)、熟読、重読の五つに分ける。
・小説や簡単なビジネス入門書などのようなレベル1の通読と、線を引いたり感じたことを書き込んだりメモするなどしながらじっくり読むレベル2の通読がある。
・熟読とは、ゆっくり読むのではなく丁寧に読むことです。・・・この熟読という読書法こそが、もっとも頭を鍛え、論理的思考力のベースをつくる、つまり、頭をよくする読書法なのです。
・通読や熟読で、頭を鍛え、論理的思考力を高めて、一定の知識ベースをえたてからのほうが、ほんとうの意味での速読を行えるのです。
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本の読み方を「速読・通読レベル1・通読レベル2・熟読・重読」に分けているのが特徴。特に「通読レベル2」と「熟読」の区別が重要。ちなみにの本は、通読レベル1で読ませてもらった。
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速読ではなく論理的思考法を養成する熟読の大切さを強調。
速読はあくまで基礎知識があることで役に立つと説いている。
レバレッジ同様、アウトプットの大切さを述べている点に共感。
1. 速読
* 必要充分な知識、情報を素早く手に入れるための読み方
2. 通読レベル1
* 全体をざっと通して読んで、読書を楽しんだり、一定の知識を得る
3. 通読レベル2
* 線を引いたり、感じたり思ったことをメモしながら読む
4. 熟読
* 必要なところだけ、多くのことと関連付けながら論理立てて読む
5. 重読
* 自分の考え方、意識を高め、いい本を繰り返し読む
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小宮一慶氏の"ビジネスマンのための「XXX力」"シリーズ第4弾。 同氏のこのシリーズは全て読んでいるが、どれも分かりやすく非常にためになる。 本書も例外ではない。 全体の構成が確り考えられている上に、重要な部分には太線で強調し、読みやすい工夫がなされている。
特に 前書きが秀逸と感じる。 ここには本書の要旨を理路整然と纏めてあり、ヘタをすればここだけ読んでも本書の何たるかは十分理解できる。 このような全体像を把握させる工夫がなされているので、本文中の各論にも何の抵抗もなく入って行け、また何の障害も感じずにするすると読み進めることが出来る。
本書は小宮氏の読書ノウハウを纏めたものであるが、巷の多読家とは一線を画しており、年間の読書冊数だけで言うとそれほどでもない。 ただし、独自の読書法を編み出しているため、その読書効果は高いと考える。
1. 速読 → 必要な情報をすばやく得る方法
2. 通読レベル1 → 楽しみながら全てを読む(小説など)
3. 通読レベル2 → 論点を整理し考えながら読んでゆく
4. 熟読 → 丁寧に読む方法。 関連書籍を参照したり、譲歩を調べたりしながら読む方法。(著者はこれが頭を良くする読書法、という)
5. 重読 → 良書を何度も読むという読書法
各章で上記の5つの方法の詳細を記載しながら、著者がその読書法で読むことを薦める書籍を記載している。 簡単な書評付きなので、読んでみたくなる。 この様に読み方を伝えつつ、書籍を例示することで、著者の読書法の核心に触れることが出来、とても有益である。
私は現在読書した本の冊数を増やすことだけを目標に読書してきた傾向があるが本書を読んで、もっと身のある読み方をしようと思った。
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最近出版された読書法の本としては一番、腑に落ちた。分厚い本はすべて読まずに、自身が必要な部分を参照するというところが共感できた。
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◆読書をその目的に応じて、速読と通読、熟読、重読に分けて紹介。論理的思考力を上げ、本質を理解するための読書の技術。
◇現象(WHAT)を死って、その理由(WHY)を考え、それを自分の仕事や人生や仕事に活かすか(HOW)を、本を読むことで身につけるのです。
◇不要な部分を最初に捨てる(読まないと決める)こと、捨てる部分を見つけること
◇速読は、あらかじめ自分が知りたいことがわかっている人が、それを手に入れるための手段。読むことではない。(中略)求める情報を検索し、調べるための読み方です。(中略)速読で問われるのは、全体をいかに早く読むかではなくて、必要十分な情報をいかに速く手に入れるかです。
◇読むこと自体が目的ではなく、何を得るかが目的です。
◇自分の専門分野や興味のある分野のものを、必要なところだけ、多くのことと関連付けながら、きっちり論理立てて読んでいく
◇引用文献を参照し、あっちへ行ったりこっちへ行ったりして読むその過程こそが、様々なものを関連付け、広く深い論理を組み立てていく訓練、つまり、論理的思考力を身につける訓練となるのです。
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紙質最高!
この本を境に、本の紙質にこだわるようになった。
読書は目的に合わせて読み方を変えるという発想は、
今までの読書関連書籍にはない考え方で、ウロコもの!!
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内容は、ほとんど書評本。論理的思考力が養成できる本を通読すれば自然と論理的思考力が備わると主張。会計学等も入門書から始めれば独学で専門家まで達せられる。自然科学は、人が関係しない力学などの答えが出てくる学問。社会科学は、経営やマーケティングなど人が関わるため一つの答えが出ない学問。
速読は、要所のみを飛ばし読みしポイントのみを得るために使う。
通読1は、一通り意味を噛み締めながら読む。
通読2は、メモをとりながら一通り読み、その道の専門家となるほど読む。
熟読は、人としてのモラルを養成するため、古典や大成した人の良書を何度も何度も繰り返し読む。
50分で通読完了。
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速読が流行ってきている
大量に本・読み物を読めばいいのか?
量の必要性を否定はしないが
何のために 何を得るのか
何を鍛えるのか ということを意識したい
本書では
読書のレベルを
速読 通読1・2 熟読 重読
に分け
内容を確認するための読書
知識を得 大枠をつかむための読書
頭をよくするための読書
意識を高める読書
と分けている
実務につながるおすすめ本
そのすすめ方など 参考になる部分 多かった
ビジネスマンという括りでなく
ビジネスを目指す学生 自分から学ぼうという姿勢をもつ学生に
おすすめできる本だと思う
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著者は、最近「ビジネスマンのための〜シリーズ」で有名は小宮氏です。
この方もコンサルタントの方ですね。個人的には、とても信頼できる作家さん
なので、期待しつつ読み始めました。結果は、速読しかしていない人にはお勧めです。
が、「本を読む本」等を読んで実践している人にとっては無用だと思います。
内容は、速読だけではいけない。目的によって本の読み方を変えろ。速読、
通読、熟読、重読である。難しい本でも、何度も読み、他の本を参照しながら、
頭でじっくり考える事で論理力が付く。そして、最もお薦めなのが熟読だ。です。
いかがですか?普通してますよね?(笑)まさか、薄っぺらなビジネス書と
同じように、深く心を動かしてくれるような本を読むわけがありません。
しかし、本書が売れるという事は、「本を読む本」等を知らないで、速読だけに
惹かれて多読している人が増えたからでしょうか・・・。
そんな私も、「速読出来ていいですね?」とたまに言われる事がありますが、基本的に
1.常に数冊の本を持ち歩く(文庫・新書・新刊 ※種類を変えて)
2.バス待ち、電車待ち等の少ない時間を無駄にしない。
3.速読・通読・熟読・重読をしている(小宮氏の表現を借りれば)
上記の3つをベースに読書を行っていてる事で、まぁそれなりにですが本を多く
読めている気がしますし、速読だけではいけない事は経験から知っています。
また、速読は確かにしているんですが、一分とか20分とかでは全然ありません。
最低30分くらいですかね。(全然速読じゃないです。力業的です。)
最後に、本書のオリジナルな点は、本の内容と読書レベルを関連づけしている事。
つまり、ビジネス書は速読、業界第一人者が書いた専門書は熟読、経営哲学系は
重読という事と、巻末に小宮氏の推薦図書が掲載されている事です。
上記でも述べましたが、本書は当たり前の事を述べている感じがしますので、
当たり前な事を見失っている人、多読を始めたばかりの人にとっては
お薦めできる内容になっていると思います。