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ゾッとする
2017/09/30 11:43
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投稿者:@ - この投稿者のレビュー一覧を見る
マンションの地下に「何か」がいて、じわじわと日常生活を脅かして行く。
仕事も家庭も精力的な夫・仕事をしながら可愛い娘の子育てを楽しむ賢く美しい妻、という、いかにも理想的な一家が、「何か」と「逃げるに逃げられない状況」に徐々に追い詰められて行くストーリーです。
新築マンションで新生活を始めたばかりなのに、不穏な出来事がたびたび起こる。
それがポルターガイスト的なものなのか気のせいなのか判然としないまま、日常の違和感と不安感が無視できないレベルにまで膨らんだ時の恐怖と拒絶感がリアルで、同時に、理想的に見える夫婦の過去に潜む業と昏い影がつきまとう描写も恐怖を増しています。
物凄く悪い事が起こりそうな予感がするのに、逃げられないという不安と恐怖が最後の最後まで煽られます。
かなり以前の作品ですのでやはり若干時代感の差は感じますが、湿度の高い和製ホラーを好む方は読んで損はないのではないかと思います。
何者が何をしたかったのかという部分が判然としない、すっきりとしない部分が逆に恐ろしく、解釈の幅が広がる部分でもあると思うのですが、恐らくこの辺は好みによって評価が分かれるのではないでしょうか。
作者さんは恋愛小説とともにミステリーやホラーの名手で、個人的にはむしろ後者の方を好んで読んでいます。特に短編は秀逸だと思います。
しゅるしゅる、贅肉など、現実の狂気からこの世ならざる者の話まで、現実の隙間にある底の見えない深淵を覗くような感覚に陥らせてくれる。
鈴木光司氏の「リング」がブームになった折、この作品も映像化されるだろうなとぼんやり思っていましたが、未だになっていない(?)のがちょっと意外です。ロケーションもほぼマンション内ですし、上手に映像化すると限られた予算でもかなり怖く仕上がるような気がします。
恐怖がじわじわと押し寄せます。
2014/10/23 15:40
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投稿者:ジュン君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語は平凡な一家の引っ越しから始まります。普通のマンションながら、隣に有る墓地の違和感タップリな描写に今後の展開が期待できました。読み進む内に、これでもかと恐ろしい出来事の連続で、手の跡が付く箇所は、まるで映画でも観ているかの様な錯覚を覚えました。最後まで飽きさせない文章はさすがです。日常と非日常が交錯するような作品で、とにかく、怖かったです。
日常に潜む恐怖
2004/07/25 02:24
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投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る
…どうも、ホラーっていうのは怖くてね。(^_^;) ミステリーではどんなに怖くても最後には論理的な説明が付いてどこかホッと出来るのだけど、読み終えても正体不明の出来事に何の解明も出来ず解決すら出来ない怖さも持っているホラーですからねぇ。
新築マンションに4歳の娘を持つ夫婦が引っ越してきます。格安の筈で隣が墓地、反対方向に火葬場と誰でも怖じ気づきそうなマンション。14世帯入居出来るのにまだ半分も埋まっていないマンション。それどころか、一世帯、一世帯と減っていくマンション。そんなマンションの8階に移り住んだ家族に恐怖が少しずつ広がり始めるのでした。
小池真理子のミステリーにも出てくる日常と非日常の交差。日常に忍び寄る非日常はいつでもコワイのです。暗闇の夜よりも明るい日中のコワさってまた別物ですね。誰も居ないマンションって誰も居ない学校の怖さがあるようです。むしろ墓地なんかいらなかったかも知れません。精々、大昔の墓地の後とか、刑場のあととか、そんなもので良いわけで、ごく当たり前の日常のほうが怖かったような気もします。さて、恐がりなのに恐がり好きなボクとしては、例のごとくたっぷり怖がりまして作者の思惑通り、夜中のトイレは行かれませんでした。(^_^;)
身近な舞台を題材にしたホラー
2002/07/12 13:32
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投稿者:scarecrow - この投稿者のレビュー一覧を見る
題名からもわかる通り家、と言うかマンションを舞台にしたホラー小説。
新築・格安・都心に位置するというこ洒落たマンションに移り住むことになった主人公家族。
当然の如く上手い話には裏があり、なんとマンションのすぐ近くには墓地が…。
移り住んですぐに飼っていた小鳥が死に、物置のある地下室では妻、美紗緒が
何か嫌な感じがすると訴えるものの、しばらくは平穏な生活を続けていた鉄平家族。
ところが次第に周りで不吉な出来事が起き始め、ついには一家にも…。
作者は本書が初のホラー小説だということだが、ホラー
小説作家としても十分な手腕を持っていると思わせる作品。
作品内の恐怖を駆り立てるための手法はすべて使い古されたものだが、
それがむしろ現代の近代的な生活な中にあっても怖いものは怖いと気づかせてくれる。
気づいたときには抜け出せなくなっている恐ろしさ…是非お試しあれ。
これは怖い
2022/07/05 16:59
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投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
心霊ホラー小説として良い出来だと思う。常にじわじわ重苦しい感じがあるし、エンディングは賛否両論あるとおもうけど、怖さを追求する意味ではあれくらい救いようのないラストでちょうど良い。
優良物件と思いきや
2023/06/04 04:13
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
幽霊マンションに引っ越した加納夫婦の災難にゾクリとします。親切な隣人や世話好きな管理人に、裏の顔があればなお面白かったです。
正統派ホラー小説。
2002/01/24 22:58
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投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新築・格安・都心に位置するという、絶好の条件のマンションに住むことになった哲平一家。しかし、そのマンションの周囲は、広大な墓地によって取り巻かれていた……。
小池真理子といえば、サスペンスや恋愛小説で有名な作家だが、本書のような正統派ホラー小説も書いている。
恐怖は静かに息を潜めながらも、着実に接近し、いつしかその全貌を現す……。ミステリーの味わいもある、本格ホラー小説である。
名手の苦手・不得意
2019/05/03 21:10
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投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本作だけでなく、小池真理子の作は何度もお目にかかっている。
好きかどうか聞かれると好みでないのも事実だが、サスペンスから愛憎混じる恋愛まで読ませる作家だとは思っていた。
そんな名手にも苦手な分野があるのかと、少し新鮮な気分がする。
場所は都心にも近い住宅街。
そこに建つ新築マンション、仏閣・霊園に囲まれ対角には焼き場があるという紋切りで、ひねりも何もない。
執筆は昭和の終わり、重版・文庫化であちこち加筆されているようだが、いかんせん流行りの文物を使うので余計に古臭さ倍増である。
しか火葬炉の煙突が煙を吐き出し~、には参ってしまう。
当時の東京白善でも都市ガスバーナーのお釜に変わって、煙突なんてとうに廃されていたからだ。
むしろ「都心で三昧はないだろう」とツッコんでしまった。
大筋も洋画の『ポルターガイスト』そのままで、特に見るべきところもない。
とどのつまり墓所では往時は土葬が行われていて、その下に地下隧道を掘削したのが原因であるらしい。
墓穴と地下街では深度が違うので、物理的に交わる事はないはずなのだが、とツッコみ。それに埋葬されて供養もされたご遺体が束になって悪霊かというのも妙な話である。
設定そのものが底が浅い。
底が浅いと言えば、地下隧道を直下に残したまま、一フロアは2LDKが二世帯といっても八階建てなら躯体の質量は相当なもの。
こんな姉歯物件も真っ青な施工のマンションが底も抜けずに立っている、むしろこちらの方がホラーである。
それって、ホラー…
2002/05/23 13:44
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投稿者:クラリス - この投稿者のレビュー一覧を見る
小池真理子さんがホラー?を書いている、とお思いの方は、一度呼んでみて下さい。結構怖いです。
ただ、途中から、怖さがだんだんと薄れてきてしまった印象があるのは、私だけか。
やはり、ホラーにも、その原因が何なのかはっきりして欲しい。
怖い現象も、正体不明の怖いもののオンパレードのような気がして、結局最後は、作者の都合により、こんな風に怖い現象が起こりますという感じがします。
テレビの2時間ドラマなどで映像にすると、怖いのかも知れませんが、文字では文字なりの怖さの表現があるような気がします。
ホラー映画の脚本を読んでいるようで…ちょっと残念。
家系の怪奇現象もの
2018/11/30 18:34
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投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
墓地の近くにあるマンションを買った家族に降りかかる怪奇現象。
序盤の奇妙な事件が相次いで起こるところはいいんだけど閉じ込められて以降の展開は現実味が薄くて恐怖感がなくなった感じ。
でもこの時点で普通逃げ出すんじゃないのかなあ。