やっぱり最後でびっくりしてしまう
2018/06/30 23:57
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投稿者:avocado - この投稿者のレビュー一覧を見る
辻村作品の好きなところなのですが、一番最初の、夢の中のような回想シーンが本当に美しくて、今回の作品でも、夕焼けで真っ赤になった体育館に二人の女生徒が立っているシーンが頭にしっかりと焼きつけられました。
ゆっくり読んでね
2023/05/30 15:27
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
しばらくは良く分からなかったんですが、読むにつれて辻褄があってきました。読み終わったあとまた最初から斜め読みして改めて納得しました。
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投稿者:nazu - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公二人のうち、片方の印象が途中までと最後で、まったく変わりました。名前は気を付けて読んでいたから大丈夫だったんだけどなぁ。やっぱり最後は「そうだったのか」と思わされてしまいました。
クラス会と人間関係
2018/05/03 23:15
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投稿者:yoshihira - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校の同級生たちが、有名な女優となった"キョウコ"をクラス会に呼び出そうとする、というあらすじ。辻村深月さんの作品を読んだのはこの作品が初めてでしたが、登場人物たちの特徴づけや心理描写の上手さが印象的でした。
中学、高校時代には、大なり小なり独特のクラスヒエラルキーや人間関係が存在します。そうしたものは卒業して年を重ね、集団も替わることで自然に消滅していくものですが、「クラス会」が存続することで、現在の環境に馴染みきれない人物たちは当時の幻想的な人間関係を継続しようとしてしまう。キョウコを何としてもクラス会に呼ぼうとする異常とも言える執念が、個人的には理解しがたかったですが、再び女王を擁することでクラスに依存し続けようとする心理なのかな、と思いました。しかし、環境も年齢も変わる以上、学校時代の独特な人間関係の延長線上では、亀裂が生じていきます。この作品では、そうした関係がほどけていく様子が、多人数の視点を使ってうまく描かれていると感じました。
28歳の悩める男女の興味深い心情
2018/04/21 20:21
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品の面白さは「高校時代に一体何があったのか」がなかなかはっきりと分からないところにあるのではないでしょうか。女優の「キョウコ」がクラス会に一度も来てない理由と関係があると思われている過去の出来事。
プロローグでは、「響子」が天照大御神が天岩戸に籠ったように体育館倉庫の中に籠るシーンがあり、「太陽はどこにあっても明るいのよ」と言って倉庫の扉が閉まり、プロローグが終わります。この時の響子の対話の相手が誰なのかは最終章の「出席番号7番」で初めて明らかにされます。この対峙シーンに至るいきさつが男女5人の視点を通じてだんだん明らかになっていくのですが、最終章の当事者視点になって初めて全貌が白日の下にさらされるような感じです。
矢崎仁司監督映画化原作
2017/10/18 03:56
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
キョウコの帰郷が過去への記憶と繋がっていくシーンが美しさ溢れていました。無意識に他の誰かを傷付けてしまうことを考えさせられました。
正直に言うと「ややこしい」
2024/11/23 16:30
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投稿者:マツモトキヨシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私自身、学生時代のつながりに何の思い入れもないからかもしれないけど
社会人になってここまで高校時代の同窓生にこだわる人いる??と
思いながら読んでた。
田舎ならではだよなー、と。
だからかな、私には合わなかった。
残念。
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他の作品は暖かい部分があるのに対し、本作は暗さが際立つの話。でもやられたな、という感じは今回もあった。おもしろいけど辻村作品の入門書としては向かない。
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昔の自分自身の物語ってどういう風に語ることができるのか。
そのときの太陽の存在ってでかくて、あるのがあたりまえで、
そういうことをちょっと客観的に考えるきっかけになったかもしれない。
いまの自分の物語と太陽は、わかりやすすぎて、
滑稽で、結末が見えすぎてて笑えてなける。
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微妙な年頃の高校の同級生が過去に囚われ、「キョウコ」をきっかけに翻弄されていく話。
皆、過去に生きていて現在の自分との間に苦しむ。
ちょっとこの微妙な年齢、都会と田舎の価値観。リアルでぞっとしました(笑)自分が年齢近いせいもあるんだろうけど。
「キョウコ」の正体が分かった時、またまた「へぇ~」と声を出してしまった(笑)
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辻村深月さんの小説は独特の世界観がありますよね。「冷たい校舎の時は止まる」を読んで以来、辻村ワールドにハマってます。文庫とかは、講談社文庫のイメージが強いんですが、これは文春文庫なんですよね。「私たちは大人になれたのだろうか?」というキャッチからして、辻村さんらしいストーリーなのかなって勝手に思っています。感想は読んだ後に。
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人間の生々しい部分を精緻に描くことと少々の謎がバランスよくからまって、とても読み応えあります。一般的に辻村さんを語るなかで取り立てて名前が挙がる作品ではありませんが、実は辻村さんの持ち味が最大限に発揮された、隠れた名作ではないでしょうか。オトナモード辻村さんの真骨頂だと思います。
文庫化にあたっての再読でしたが、個人的には最新作より断然こちらが好みです。
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なぜか目を惹かれて手にとってぱらぱらとめくってみて、ミステリーかな? とおもって買ったら違った。
読み終わってぐったり疲れる人間関係の話だった。
嘘でも誇張でもなく、ほんとに読んで疲れた。
本作品を構成する章の、それぞれの主役5人分の人生の一部を共有してしまうから、なのだろうけど、いや、いちばんの要因は、その5人全員のものの考え方に、これっぽちも共感できなかったから、なのだとおもう。
あ、いやいや違う、これっぽちも、ではないな。
その考え方に記憶はあるが、それはわたしの場合、高校時代ではすでに決別したものだったので、この物語が高校時代の関係性をベースに進むから、どうしても
「高校生にもなって、何をやってるんだ」
そう言いたくなってしまったのである。
とはいえ、この本の著者がわたしよりうんと若い、ということを考えれば、この世代では高校時代でもこんな人間関係に捉われて、もがいているのだろうか、と同情する部分も多々出た。
最近でこそ『スクールカースト』という言葉にされ、学校という独特な社会の中にある変な不文律が一部では取り沙汰されるようになったけれど、その実、そんなものは昔からあって、でもそれはわたしの世代で言えば、だいだい中学校かもしくは高校一年の夏休みで、そういうものから脱したりしていたものを、現代(いま)では、大学になってまでそれらから逃げられないでいる、となると、なんて窮屈な青春なんだ、と気の毒になってくる(というようなことは以前書いた)。
とにかく本書に出てくる単語で、わたしの目に否応なしに飛び込んできてはげんなりさせるのが
「クラスの中心メンバー」
「目立つタイプ」
「もてる女子、地味な女子」
「派手な男子」
というようなもの。
わかる、わかるよ、そういうの。
確かにあった。
遠足やら修学旅行の観光バスの、後部座席に陣取って、先生の言うことをきかない(きいてない)集団だよね。
流行に敏感で、だからじぶんたちが正しいと信じて疑わず、平気で他人の価値観を馬鹿にして貶める集団だった。
んで、そういう集団を構成していたのは、あの当時だから、いわゆる“番長”を気取って息巻いてる奴だったり、なぜかその番長の参謀役は成績優秀のイケメンだったり、その彼女がクラスでいちばん可愛い子だったり、口が達者で気が強いバスケ部(なぜかバスケ部だったよな)の女子だったりしたから、クラス中がそいつらの顔色を窺い、ご機嫌を取り、脅え、そしてそいつらだけが意気揚々と学校生活を謳歌している、そういう「中学あるある」。
でも、それって中学を卒業したらおしまい……もしくは高1の夏休みまで、なんだよなぁ、わたしの世代は。
そのラインに何か意味があったのかは、わからない。
わからないけど、そこを越えると、それこそ憑き物が落ちたみたいに、皆各自の持つ価値観に見合った仲間を見つけ、他の集団とは不可侵条約でも交わしたかのように、微妙な距離感を保って過ごしていったものだ。
そりゃ中にはクラスの覇権を取った気でいる集団も、居ることは居たが、だからってクラスの中���その連中に阿っているか、というとそうではなく
「好きにすれば」
的に冷めてみていたものだった。
だから、なのかはわからないが、高校を卒業して幾星霜。
本作品に出てくるようなクラス会やそれに準ずる集まりが、開かれたことは一度しか、ない。しかもそれは成人式に絡んでたようなものだから、クラス会がメインではなかった。
いやもちろん、仲間同士で集まっていることは、あるとおもう。
わたしが言っているのは、ちゃんと幹事という立場の仕切り役がいて、ハガキか何かで開催のお知らせが届く、そういう集まりのことだ。
それが一度も無い、というのは、はっきり言ってしまえばそこまで親密な関係を築いていなかったことの証なのではあるが、すでに各自が自立した世界観を持ち“クラスの中心メンバー”の顔色を窺い、“もてる女子”に気を遣い“派手な男子”に媚びたりする必要性が無かった、とも言えるとおもう。
今でも付き合いのある高校で見つけた友人たちはどうかは知らぬが、少なくともわたし個人は、やはり高1の夏を過ぎた頃にはもう、己のポジションだとか、キャラだとか、そんなことは考えないでもよい生活になっていた記憶がある。
まあ、もーちっと“空気を読む”鍛錬は積んどいたほうがよかったか? とこの歳で思わないこともないが。
そんなこんなで、とにかく登場人物たちが幼すぎて、読み疲れたこと甚だしい本作品。
唯一の救いは、全編を通じていっさい主観が書かれない、なのに全員の共通の“拘り”である、今は女優のキョウコの存在だ。
5人の目から見た彼女のみが、ひとり大人であり、自立した精神を持っているのが描かれていることが、最後まで読めたことの原動力であった。
にしても。
ほんとに今の若者は、こんな青春時代を過ごしているの?
だとしたら、つまらんね。
辛いね。
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十年後を舞台にしつつも、ストーリーの軸足は高校生活。過去への囚われという書き方のせいか、共感できる描写は今までの作品より少なかったかな。そしてわかっていながらいつも通りのトリックに引っかかったのは悔しい。。
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辻村深月だしミステリーなのかなあ、と思って読んだけれど本作はミステリーじゃなくて人間関係モノ。
いってしまえば同窓会モノで、あのころと今が…ってやつなんだけど、なんだか一話一話すっきりするようでしない。
自分が読みとれてないだけなのかもしれないけど。
あと辻村深月の作品でいつも思うのは、ヘンにミステリー要素入れる必要もないとも思う。
いるかなあ、この叙述トリックって思った。