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奇妙な日常ドラマ
2019/01/03 23:35
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くるまえび - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初試し読みしたときはシュールとギャグが入り混じった日常を描いた漫画かと思いましたが、読んでいく内にその感想は離れていき、本の中で揺蕩う物語、気づけば自分が何を読んでいたのか分からなくなる程、最初とはかけ離れた目的地へと辿り着いていました。それぞれの話が1つの結末へと収束していく様はとても綺麗で、何回も耽読してしまいました。
バランスの悪い人生をなんとか綱渡りしている人に贈りたい
2011/12/15 01:59
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けい - この投稿者のレビュー一覧を見る
忘年会では、今年一番○○だったもの、ことはなにかを訊ねることにしています。今年一番面白かった映画はなにか? 今年一番笑ったことはなにか?
私にとって、今年一番よかったプロレスは澤VS日高、今年一番悲しかった日は3月11日。そして、今回、紹介する『外天楼』は今年一番面白かった本格ミステリであり、今年一番買ってよかったと感じる本です。
よくできたミステリの条件とは、解説が書きにくいということである。そう書きたくなるくらい、ネタや仕掛け、犯人やトリックなどに触れずに紹介しにくいものほど、面白い作品が多い気がします。『外天楼』もそんな悩ましい作品。
間違いなく、後生に残す作品だと思うのです。きっと残っていると信じている。百年後のベスト100にも選ばれているはずの傑作。これを越える作品がマンガの世界から出てくるかと思うと、ワクワクすると同時に、ミステリと言えば、探偵“小説”であり、枠を広げてもせいぜい映画だった私にとっては驚異でもあります。コミックの世界にも視野を広げていかないと、おいていかれる。この先、どんどん、ミステリ漫画は登場し、歴史的価値しかないような名ばかりの推理小説はベスト100から、追い出されるだろうし、クリスティや乱歩といった大家の佳作ですら、安泰とは言えないのかもしれません。これは古典を軽視しているのではなく、続々と新しいものが出てくるからこそ、過去の傑作を大切にし、現代という視点から再評価を試み、きちんと残していくことを怠ってはならないということです。
『外天楼』は、堂々の本格ミステリ。しかも、掲載誌がメフィストとあり、一筋縄ではいかない。
第一話「リサイクル」は、エロ本を巡って本格ミステリが展開されるという異色というより異端の作品。ところがどっこい、これが緻密なロジックの本格ミステリなのです。講談社ノベルスからは『麦酒の家の冒険』という傑作がでています。別荘の冷蔵庫にある大量のビールからロジックが展開されたように、エロ本からもロジックが展開できるのです。どんなものでも切り裂く論理は、人間に与えられた最高の武器ではないでしょうか。
第二話「宇宙刑事VSディテクト」は、特撮戦隊ヒーローテレビ番組の設定のなかで、展開するこれまた異形の犯人当て。悪の戦闘員の格好で絶命していた人物。犯人は誰か? 設定を生かしたイカしたラストも心憎い。
一番好きな三話「罪悪」以降から、徐々に物語は妙な方向にねじれていきます。マンガだからこそ説得力を持ちうる第四話「面倒な館」は館もののパロディでもありオマージュでもあり、極地でもあります。ねじれが決定的に動きだすのは、六話「容疑者Mの転身」から。ここからは一気呵成、怒涛の展開。
すれたファンは第二話でかすかな違和感を覚えるはず。「あ、これは布石かもしれない」と。その予感はたぶん当たりますが、予想もしない途方もない道につながるはずです。ギャグのツッコミとしか思えない第一話のある一コマが、ある人物にとっては、大きな意味を持っていたことがわかったときの戦慄。本当に油断ならない本格ミステリ。
「外天楼」とは第四話に登場する改築や増築を重ねた異形のアパートの名前。変なタイトル、作品を表していない題名だと感じましたが、よく考えてみると、この異形で偉業のミステリにこれほどふさわしい冠はないでしょう。
あ! 解説しにくいなどと前置きをしたのに、ちゃんと書評が書けました。言い直しましょう。
よくできたミステリの条件とは、解説が書きにくいということである。
ただし、すごくよくできたミステリは、それでも解説が書けてしまうものである。
おもしろい
2017/02/27 17:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふー - この投稿者のレビュー一覧を見る
数年前にも読んだことがあったのですが、急にまた読みたくなって電子書籍版を買いました。初めて読んだときは妙なリアリティがあって「怖い」という印象が強かったのですが、今回はそれに加えてなんだか生命について考えさせられました。コメディでありながらシリアス、非現実的なようで現実的なおもしろい作品だと思います。
SF・サスペンス好きなら買い。
2015/10/28 00:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おかゆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゆるい話だったりギャグ要素が強い話だったりときにシリアスだったり。ひとつひとつのお話は独立していて楽しめますが、実は全部の話がつながってて、忘れてるような会話とか描写が伏線になっていて、一冊読み終わると切ない気持ちになって…そんな不思議な本でした。読めばきっと誰かに勧めたくなる一冊です。
仕掛けの上手さが活かされたミステリーマンガ
2011/11/09 23:29
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:木の葉燃朗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
雑誌『メフィスト』に連載された作品。『メフィスト』はミステリー小説専門誌なので、この作品もミステリーなのだろうと思っていた。それ以上事前情報は頭に入れず、読み始めた。
これまでに読んだ氏の作品とは、実はちょっと傾向が違っていて、新鮮な面白さがある。最初は、エッチな漫画本をマンションのゴミ収集場から拾ってきた中学生の話「リサイクル」。ミステリーといえばミステリーだが、ギャグのようでもある。だが、話はここからすでに始まっている。その後、メタ・ミステリーのような「宇宙刑事vs.ディテクト」、ややシリアスなSFミステリー「罪悪」、更には独特な構造のマンションを舞台にした密室殺人らしき事件「面倒な館」やダイイング・メッセージが残された事件「フェアリー殺人事件」などが続き、途中で「あ、この作品はミステリーのパロディ作品というコンセプトなのだな」と思いながら読み進めた。この時点で、私はすでにだまされている。
後半に進むにつれ、物語はすべてひとつのマンションに関係してくることが分かる。「リサイクル」に登場する中学生が暮らしているのも、「面倒な館」の事件が起こったのも、すべて外天楼(げてんろう)の異名を取る同じマンション。その他の物語も、何からの形で外天楼が関係してくる。そして、それぞれの物語が少しずつつながって、ひとつの大きな物語が現れる。それが分かってくるのが最後の三話。ここまでくると、雰囲気はぐっとシリアスになる。石黒氏の作品は、これまでも伏線の張り方のうまさ、人物などの固有名詞に隠された意味など、色々な仕掛けがある。そのうまさが、ミステリーという舞台でより際立ったと思った。
ラストは、美しく、悲しい。しかし、最後のページで作品がフィクションであることを明示して、物語が終わる。ここに、救いがある。石黒氏のこれまでの作品のファンの方には新鮮な面白さがあるだろうし、石黒氏をこれまでご存じない方にも優れたミステリーマンガとして魅力があると思う。
よくできているが
2020/11/21 08:10
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投稿者:うーよー - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまり後味が良くないです。ブランチで紹介されていて、1巻で完結している作品で伏線の回収がスゴイというので、読んでみました。たしかに時と場所が動いて、あまり関係性を感じられない短編が続いて、でも、後半どんどん繋がっていくという仕掛けは、面白いのですが、なにせ後味が良くない。ところで、鬼口のダイイングメッセージ的な「三 十」は何を表していたのでしょうか。
新感覚
2021/12/17 00:05
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投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり評価されてたので読んだが、こういうアホミスな感じのコミックって自分は初めてでした。四話目の「面倒な館」が特にお気に入りです。
男子中学生の行動
2020/03/22 00:56
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Masetto - この投稿者のレビュー一覧を見る
エロ雑誌を手にいれようと奮闘する男子中学生の三人組。 いろいろ作戦をたてるもうまく行かないところがおかしいんだけど だからといって 話がどう進むっていうこともない。 お姉ちゃんがクールでおもしろい。
感想
2020/05/30 00:13
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投稿者:もも - この投稿者のレビュー一覧を見る
普通に読み進めていたら、宇宙刑事と出てきて急に世界観が分からなくなりました。
近未来的な話なのかな。