紙の本
静子さんはヒーロー
2020/12/16 10:34
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんなおばあちゃんになりたい。
わたしは男だけど
そう思わせるほどかわいくて、頼りになって、賢い。
家族の危機にも、鋭い先手を打って守ってくれる。
青い水の中を泳ぐ静子さんのイラストも良い。
紙の本
主人公の静子さんは憧れの女性です。
2020/08/09 22:51
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
このヒロインこそ「大人の女」と言うのではないか?...と言っても静子さんは、75歳だから、そんなこと言わなくても大人なんだけども。
数年前に夫が逝って、今は、息子夫婦+孫娘と穏やかに暮らす日々。しかし、喉に小骨が刺さるって程度のささやかな事件は沢山あって、それが、なんだかちょっと不快でいただけない。塵も積もれば大きい事件に繋がることだってあるかもしれない。
だから、静子さんは、それらの「塵」と、さりげなく、しかし毅然と戦う日々でもあって忙しい。なにかもう、その生き様がなんとも言えずチャーミングで、歳をとるにあたって、この静子さんを目標にしようとココロに決めたぐらいです。
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井上荒野氏の75歳のおばあちゃんの行動力をユーモラスに描いた家族小説です!
2020/07/27 10:07
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『わたしのヌレエフ』(フェミナ賞)、『潤一』(島清恋愛文学賞)、『切羽へ』(直木賞)、『そこへ行くな』(中央公論文芸賞)などの名作を次々に発表しておられる井上荒野氏の作品です。同書は、「おばあちゃんは、あなどれない」と、孫娘も舌を巻いてしまうという果敢、痛快、エレガントな75歳のおはあちゃんの行動力を味わい深くユーモラスに描いた、チャーミングで心ほぐれる家族小説です。読者に年をとることによる新しい新境地と心地よい気分を与えてくれる小説です!
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すてきな静子さん
2016/02/23 10:29
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても気に入った。静子さん75歳。簡単にいえば「おばあさん」なのかもしれないし、本人も家族もまわりもそのように見ているけれど、でもわたしからすれば「おばあさん」ではなくステキなひとりの女性だ。美人だとか容姿がいいとか、そういうワケじゃなくいつでもしっかり考えて行動し、その行動になにかしら責任を持っているところが、本当の大人だと思う。自分で決めたルールは決して破らず、思い悩むことがあっても簡単に人を頼ったりせず、まずは自分の知恵と足で解決しようとする。その生き様は人となりになる。静子さんを目指して生きよう。
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かっこいい
2015/02/22 22:32
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投稿者:ひかる - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトル通り、75歳の静子さんの日常の話。
とにかく静子さんがかっこいい!!
おっとりしていてお茶目で可愛い感じもありながら、ちゃんと信念を持ち自立している。
新しい事に対する柔軟性もあって、こんな素敵なおばあちゃん実際にははなかなかお目にかかれないと思う。
自分も年をとったらこんな風になりたいって思わせてくれる人に現実に出会いたい。
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静子さんというお祖母さんが主人公。
正義まっしぐらな性格なわけではなく、優しいおせっかいなお祖母さんというわけではなく。
自分を律して生きている、いろいろ、いろいろある、としをとったって、いろいろある、そんな主人公、静子さんが語る、大きな事件があるような、ないような、そんな物語。
信頼する作家、井上荒野の、明らかに突き刺してくるタイプの小説ではない、だけど少しつきさしてくる、という小説。
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えーー!荒野さんてこういう風味の作品も書いてたんだ!!
と、嬉しビックリな一冊でした。たまらないシュールさ。もしも自分に静子みたいなお祖母ちゃんがいたら・・・と想像するだけで愉快になりました。大吾郎さんとのくだり、泣けます。
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初井上荒野。井上荒野さんの本筋?はこういう路線じゃないんだろうなー、もっと濃い恋愛ものが本筋なんだろうなーとか思いつつ、これはすごく読みやすくてよかった。さわやか。
おもしろかったのは、「老人ではあるけれど、べつに猿や蛙というわけではないのだから、人間が人間のためにつくった機械を、使えない筈はない。」ってところ。で、75歳の静子さんはパソコンに挑戦するのだけれど。猿や蛙って(笑)。こういう文章が好きだなあと思った。
日常のこまこましたことが書かれている小説が基本的に好き。
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主人公・静子の暮らしを、双眼鏡で追っ掛けたような物語。
死も哀しみもきちんと引き受けてきた75歳の「アメリ」は、それゆえに賢くてやさしくて強い。
憧れの女性!素敵な目標ができました。
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ふわふわした友人が、「こんなおばあちゃんになりたいの」とふんわりとオススメしてくれた本。
なるほどね。75歳の静子はとても魅力的。いわゆるゴーイングマイウェイなおばあちゃんでもなく、協調性をある程度保ちつつも、自分を貫き、しっかり考え、そしてとても「女」だ。自分の身の回りにもあるようなことだし、とても柔らかく、温かい筆致だし、この本を読んでいる間はとてもシアワセな気持ちになれた。
静子のように、いくつになっても生活を楽しんで、素直に柔軟でいられたらと思う。
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久しぶりにほのぼのしてて、幸せな気持ちになる本でした。
静子さんいいな~と思いました。
私がもし静子さんに会っていたら、「恵まれた人生を歩んできて、世の中の悪を知らないから人を受け入れる信じられるのね」と思うだろうけど、実際は夫は家庭を顧みないし、世の中の黒い部分も体験していそうだから驚きました。
それでも臆病にならずに自分をニュートラルにしていられるってすごい寛大さです。
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軽いタッチの読み物。もう少し静子を始めとした家族全員のキャラクター造形に深みがあれば・・・、とちょっと惜しい感じ。
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御年75歳。夫をなくし、三世代同居中の静子さんの日常です。
自分で嫌だな、ひっかかるな、ということを、他人を傷つけることのない、いたずらっぽい方法で何とかしてしまう。人を嫌うのではなく、悲しく思う。その可愛らしさと優しさに気持ちがほっこりします。家族が静子さんに一目置くのも通り。こんなおばあちゃんがいたら誰もが好きになっちゃうでしょうね。そんな静子さんには想い人が。この年齢だからこそのロマンチックさ、現実の厳しさが二人のあいだにあります。恋人とも、友情とも違う。きっと痛い思いしかしないのに、思わずにいられない。それでも二人の時間をもってほしいと願わずにいられません。
「もうきるわ」でも感じましたが、状況を詰めていって最後に出てくるたったひとつの言葉(この作品では葉書に青クレヨンでかかれた言葉)がとても効果的です。展開の全てをまとめあげるその一言がクライマックスそのもの。この作家さんならではですね。
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こんなふうなおばあちゃんになりたいなあ。
バスだったり、フィットネスクラブだったり、お酒に関してだったり、恋愛のような気持ちだったり、自分を律することだったり。
こんなふうに、柔軟に受け入れていけるなんて
最強だ。
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もう、そう決めちゃおう。
そんな風にして「決断」をして、人生を歩んで行く方法があることを知った。
私は、なかなか決めちゃえない。
いつまでもぐずぐずして、「もっといい答えが…」と思っている。
それはそれで、私が決めていることでもあるのかもしれない。ある意味では。
「答えをなかなか出さない」という決心。
けれど、静子さんやるかのように自分で「決めた」ことは貫く。
という、そんな生き方も潔くて、自由で、強くていいなと思った。
決めちゃう。
そして、それは守る。
ぐじゅぐじゅ言わない。
許すと決める。
信じると決める。
そう決めたら、次の階段を上ることができる。
いつまでも同じ場所にいないで、
次の自分に会いに行くことができるのだ。
でも、それは逆に今の自分のことをよく分かっていることでもあるな。
だから決められるんだ、そうか。
「日常」は思えば、そんな「決断」の連続なんだ。