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きよしこ みんなのレビュー

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一般書

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みんなのレビュー429件

みんなの評価4.2

評価内訳

420 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

個人的には、『疾走』で重松は失速したんじゃあないか、そんな気がするわけで、その点、この作品はまだ輝いていたって言うか、はい。転勤て、イヤですよね

2005/06/30 20:25

10人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「祖父母のもとに預けられたことで吃るようになってしまった少年、転校を繰り返す学校生活のなかで、苦しみながら生きていく姿を描く」現代小説。
タイトルについては、この本を渡された瞬間に娘は理解したというのですが、私はまったく勘が働きませんでした。そろそろ我が家の書評者も世代交代かもしれない、などと思ったりして。
三歳の時、少年は両親と一緒に祖父の家に行きました。朝起きて、あたりを見回すと、横で寝ていたはずの両親の姿が見えません。思い出せば、少年が吃るようになったのは、そのとき以来かも知れません。クリスマスの日、自分の想いを父親に上手く伝えられない少年の心の痛み「きよしこ」。吃音矯正のためのセミナーで、少年にいたずらばかり仕掛けてくる加藤君。小学校三年になって初めて、セミナーに参加した少年の友情「乗り換え案内」。小学校五年生になった少年は、転校生ゆえにクラスで相手にしてもらえない、好きな野球の仲間にも入れない。そんな少年の相手をしてくれるのは神社に現れる酒飲みのおっちゃんだった「どんぐりのココロ」。
小学校6年になって、また転校した少年は、新しい学校での思い出がありません。そんな彼が皆の思い出を芝居にすることに。皆の気持ちがひとつにならなくて「北風ぴゅう太」。中学二年のときに同じクラスになったゲルマとギンショウ。不良を友達にもった少年のこころ苦しさ「ゲルマ」。少年の中学に転向してきた大野君は野球が上手い。その彼が野球部に入ったことでレギュラーから外れる仲間が。それに我慢できない昔からの部員達のイジメが「交差点」。大学入試の前に、図書館で手話の本を読んでいた少年に声をかけてきたのがY大学にかようワッチでした。地元の大学に来ることを勧め、どもる少年の気持ちを誰よりも理解してくれる女子大生との試験風景「東京」。
子供の吃音に心痛める母親からの「息子に宛てて手紙を書いてもらえませんか。」という依頼に、返事を出さなかった作家が、小説という形で応えたという形の連作集です。どの話も、いわゆる完結をしていません。自分の心も、親の気持ちも、友達のおもいも宙に浮いたまま、次の話に移っていきます。
そのどれもが、不自然ではなく、これが現実だよと納得させてくれます。紹介ではあまり触れませんでしたが、少年がイジメにあう原因は、たんに少年の吃りだけにあるのではありません。運送会社に勤める父親の度重なる転勤は、やっと溶け込んだ学校生活から少年を引き剥がしていきます。繰り返される転校、そのたびに少年は人間関係を一から作り上げなければなりません。父親の転勤には、経済不況もあれば出世も絡みます。少年が吃るきっかけには、嫁姑の問題もおぼろに浮かび上がってきます。
まさに現代ですが、この転勤という制度、そろそろ見直してもいいのではないのかな、などと主婦は思いますね。確かに業者との癒着や、新規事業の立ち上げ、経営刷新などと理由は沢山ありますが、その殆どが経営者側からの発想です。なにも、労働者がすべてとは言いません。でも、転勤を出世の踏み絵にするなんて、卑怯ですよね。
装画と挿画は木内達朗、ざらっとした筆のタッチが何ともいえない味を見せます。小説新潮に不定期に掲載されたものだそうですが、このころの重松が好きでしたね。今は、ちょっと不調というか、何だか作為が見えてしまって。そういえば、同じ頃に直木賞を受賞した山本文緒さん、最近、本を見ないようですが、どうされたんでしょう。二人のエースにはもっと活躍して欲しいのですが。

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紙の本

本当の、思いやり。

2005/07/25 10:57

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品、作者から、ファンレターをくれた子供への返事から始まる。その少年は「吃音」であるという。いわゆる、どもりだ。多分嘘では無いのだろう、作者もやはり吃音であると言う。そして、「吃音なんかに負けるな!と返事をくれてやってください」という母親の願いに、作者は悩んだ末返事は書かず、一つの作品を書き上げた。それがこの、「きよしこ」である。
だから主人公は、吃音に悩む少年だ。父親の仕事の関係で小さい頃から転校が多く、その度の自己紹介が嫌でしょうがない。自分の名前、「きよし」がつっかえてしまって、笑われてしまうから。そう、多分、作者の経験から書かれた物語なのだと思う。きっと友達も、そのあだ名も物語りも、実話に近いのではなかろうか。
きよし少年が、小学校に入学してから大人になっていく過程でどうやって吃音と付き合っていくのか、そして廻りを取り囲む人々が、どのような目で少年を見て、扱っているのか、が幾つかの短編に分かれて描かれている。少年は同情を嫌う。哀れみを嫌う。ちゃんと物事を伝えられない自分が悲しくてしょうがない。でも、それを分かってくれない大人たちも、また嫌う。
僕はこの作品で、改めて感じさせられた事がある。それは、障害や悩みを持った者に対して、中途半端な同情や哀れみ、励ましなんていうのは何の意味も持たないのだと言う事。
作品中にも出てくる、「がんばれ」「気にするな」「恥かしい事じゃ無いよ」「胸を張って」etcetc…そんな言葉は、何の意味も持たないばかりか、当人を刃物のように傷つける。もし、そんな言葉をかけられるとしたら、同じ立場にいる人間だけだろう。大事なのは、その障害・悩みごと受け止める事。何の変哲も無い一個の個性として、相対する事だと感じるのだ。
同様に、異文化間での本当のコミニュケーションも、僕は有りえないと思っている。どちらかがその文化に飛び込んで会得しない以上、本当の相互理解は有りえない。異文化間で何かを押し付けようとしたら、それは、相手を辱め、反感を覚えさせる事になる。そこまで考えが及んで、未だに毎日あまりに悲しいニュースの流れてくる、あの戦争を考えさせられる。あまりに意味の無い、悲しい戦争。
あの戦争だって、もしかしたら、そんなちょっとした思いやりの欠如から生まれてしまったのかもしれない。・・・話が逸れた。
この本を読んで、もう一度、「本当の思いやり」と言う事を考えてみて欲しい。きっとそこに、将来の世界平和があるとさえ、思うのだ。

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紙の本

道徳の授業の様な

2021/06/30 21:25

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:せきた - この投稿者のレビュー一覧を見る

胸が苦しくなってくる。
子どもたちに読ませて感想を聞いてみたい。どんな感動があるだろう。それを出し合うだけで深い学びになるのでは。
娯楽になり得ない読書。楽しくない。しかし、思索は巡りいい時間を過ごせたなと思う。言葉ひとつひとつが胸に刺さる。うまくはないが、栄養は摂れる作品。

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紙の本

重松さんの本大好きです!

2019/06/04 03:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ユキちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

子どもの教科書に載っていたのをきっかけに重松清さんの本を子どもと読むようになりました。とても素敵な内容でまた違った本も読みたいです!

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紙の本

自分も軽い

2016/08/16 22:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまぜみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

吃りがあり、育ってきたので、自分とダブるとこもあり、一気に読んだ。

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紙の本

心のぬくもり

2015/12/08 20:39

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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

重松氏という作家は、なぜ、こうも心があったかいのだろう。父親の転勤、当然、転校がついて回り、おまけに吃音。言いたいことも言えず、閉じこもりがちにもなる。いじめられやすい子供だ。そんな一人ぼっちの子が、クリスマスの夜に出会った「きよしこ」重松氏自身も吃音に悩んだという。収められた7編は、自伝と言ってもよかろう。

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紙の本

読みやすい

2015/08/14 11:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:john - この投稿者のレビュー一覧を見る

さすが重松清です。
ぐんぐんよめます。大人にも、子供たちにもおすすめです。いろんなことをかんがえるきっかけになります。

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2005/08/02 09:40

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2005/08/29 03:16

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2005/09/21 20:02

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2005/09/23 01:52

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2005/10/09 13:23

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2005/11/26 22:24

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2005/12/07 16:48

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2005/12/31 20:52

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