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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
スタジオジブリの内幕。プロデューサーから見たアニメ現場の大変さがよくわかる。日本を代表する現場の実情は夢を見るものにとって参考になる事業だ。
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
鈴木敏夫プロデューサーの現場のお話はいつ読んでもおもしろいし、やっぱり才能あるアーティストってのは中小企業の社長さんみたいでワンマンで、周りは大変だなあと。
ジブリ30年の総括。でも、とても前向き。
2016/08/21 15:09
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投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
スタジオジブリの名プロデューサー鈴木敏夫氏が、自身の経歴からジブリ設立、プロデューサー業に専念していったことを振り返って語り下ろしたのが2008年のことだった。ジブリ作品になぞらえると、ちょうど『崖の上のポニョ』が公開される頃だったらしい。
それからわずか(?)6年で、『新版』の登場である。岩波新書で『新版』などと付けられて版を改められるのは、もっと何年(10何年とか、もっと経過しているか)も経ってからでないかと思うのだけれど、ジブリの時間の流れでいうとちょうど改めるべき時だったということなんだろう。そう、スタジオジブリ30周年ということらしい。
と言っても、7章までは旧版を踏襲しており、最終章「新「こつこつ努力することで開ける未来がある」」が追加されただけとも言える。
鈴木敏夫氏自身に人間的魅力があるからだろう。近年は裏方であるプロデューサーでありながら、表舞台に出てくることが多くなり、いろいろと語っているので、この本でもすでに知られていることが多く、なんとなくデジャヴ感覚になる。
なので、この『新版』の目玉は最終章ということになるだろう。
『ポニョ』以降、数本の映画作品を経て、宮崎駿が「引退」を宣言し、高畑勲も大作を作り上げて、さあジブリはどうなるの?どうしていくの?ということについて、非常に前向きに語られているように思う。
本書の中ですでに何度か語られていたように、ジブリは宮崎駿と高畑勲の作品を世に出すために作られた場であり、そこから様々な試みがなされたが、結局それ以上でもそれ以下でもなかった(とはいえ、それが世の中に大変受け入れられたし、受け入れられるために実は何気なく思えることにまで努力されてきたのだけれど)ということを改めて知らされたように思う。
そんな、ジブリ30年の総括として読み通すことができるのが、一番の収穫なのかもしれない。
もちろんジブリはこれで終わるわけではないだろうし、ジブリが生み出したものは、ジブリと名のっていなくても日本のアニメーションや映画の中で息づいていくのだということも鈴木氏の言葉からわかるという、そんな1冊だった。
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人生を謳歌するとは将にこういうことだ.人生を全力疾走できるためには,努力と覚悟,そして才能が不可欠なのだ,ということがまざまざと浮き彫りにされる.生に対して正直,だからそれが人徳を生み,人が集まる.類は友を呼ぶとはなんと高尚で真摯な言葉なのだろう,と感じ入る.
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鈴木敏夫著「仕事道楽」(岩波新書)より
宮崎駿監督の映画作りの三つの原則
・面白いこと
・作るに値すること
・儲かること
でも、「トトロ」の時だけは儲からなくても良い、と思ったそうです。
なので「ナウシカ」や「カリオストロ」などの様にトトロが最初から出ずっぱりで大活躍する。といったサービス精神からのプレッシャーより開放されたそうです。
なぜか?
それは、高畑監督の『火垂るの墓』と同時上映なので気が楽だったから。なのだそうです。
一方、二本の映画は大絶賛を浴びたものの興行成績は決して良くなかったそうです。
しかし「トトロ」は日テレの金曜ロードショーにて大人気を得ます。
そして、映画封切り2年後くらいに思わぬ副産物の”ぬいぐるみ”がジブリを潤してくれたのだそうです。
…
ところで、宮崎監督は『もののけ姫』では自分の得意技をすべて封じたそうです。
それは何でしょうか?
…の様な「!」が、この本には沢山盛り込まれてて面白いです。
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日本のディズニーを目指さないところがいい。
ただ・・・、個人的にはジブリ映画はほとんど観ていない。社会現象なのだから、これから一気にDVDなどで脳の片隅に入れていこう。
それにしいも、興行成績を一番にしていると神経がすり減るだろうなぁ。
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ジブリ映画は大好き。でも、鈴木敏夫氏がテレビや何やらで話してるのを観ると、わたしの「信用できない男!話しを聞くな!」センサーが働き生理的に拒絶してきた。でも、活字になった彼の言葉は、とても聞きやすく(読みやすく)モノづくりに真摯に取り組む男たちに胸を打たれた。
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きつくて楽しい仕事をずっと出来る幸せ。虫プロの辛酸を綱渡りで回避した道程。今読むなら絶対こちらの新板。
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ジブリの名物プロデューサー鈴木敏夫氏の語り下ろしの一冊の新版。
勘違いかも知れないけれど、鈴木氏は作品が好きと言うよりは作り手に魅力を感じているのかなぁと。作品とは距離を置いている。だからこそ冷静だし、戦略的に見えるのかもしれない。(少なくとも私はそう思っていた)
すべてはコントロール出来ないけれど、そのとき出来る最善をやる、ある意味サムライみたいな潔さを感じる。カッコイイ。
……しかし、宮崎駿と高畑勲と一緒に仕事するのって大変そうだ。
宮崎駿をただの天才ではなく、得意分野のある一人の人間と見ていておもしろい。(当たり前なんだろうけど、そういう観点で見ることは無かったので)
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スタジオジブリの鈴木氏が何をやっている人なのか初めてわかりました。。。(爆)。。。
いろいろな出会いがあって、今のジブリがあって、それがまた次へどう展開していくのか、なかなか面白く読めました。
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ジブリのプロデューサー、鈴木敏夫氏の仕事に向き合う姿勢が描かれていた。著者のラジオ(ジブリ汗まみれ)と同様、話があちこちに飛んでいく。それがおもしろい。自然体で、目の前にある課題に向き合う。壮大な夢etcはあまり意識しない。利益をあまり考えず、作品ひとつひとつを丁寧につくっていく姿勢はだからこそのジブリなのだなと思った。
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新版はポニョ以降も収録。
仕事ぶりには生き様がでる。アーティストの人が好きで作品よりも人よりに動いてきた仕事人の話。何をやるかよりも、誰とやるかがあって、次になぜやるのか、という思考順なのかなぁと感じた。
短期目標、目の前とちょっと先しか見ない。道楽、野次馬というのは、適度な距離感や近づきすぎない心情をうまく現していて、なるほどなぁと感心しきり。誠実な人なんだなぁと思う。
コンテンツという言葉を嫌がるのもすごく理解できた。鈴木さんがいなければ、ジブリの作品群は世に出る事はなかったことが解る。
違う形で両氏は名を成しただろうけど、社会へのインパクトは全然違うと思う。だからこそ、今に至るまでが必然であり、結果論だけど因縁が絡み合っていたわけで、互いが互いを必要とするパーツだったのかな。ポピュラリティーをあれだけ獲得させたのは凄い。
ちなみに実はジブリを毛嫌いしてきて、リアルタイムで観たことがない。で、人に勧められて、ちょこちょこと話題作しか観ていない。が、鈴木さんのことは耳にしたり、間接的に聞いていた。一先ず2000以降の作品を観てみる。
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いわずと知れた、スタジオジブリプロデューサー鈴木敏夫さんの本だ。面白いのは、鈴木さんを取り囲む人々だ。宮崎駿をはじめとして、プロデューサー、出版界者の社長、広告代理店の社員、個性豊かな面々が登場する。彼らは話し始めれば延々と話はじめ、他人の迷惑を顧みず好き勝手に行動している、ように傍目にはみえる。
登場人物の一言一言がユーモアに溢れ、ユニークだ。個人的には徳間社長の「金なんてただの紙」「金は銀行にいくらでもある」という発言が好きだ。自分の生活感覚に根ざした、強くしなやかな言葉だ。創造的な人というのは、自分の個性を表現するときに他人からの見え方を気にする、ということを聞いたが、すっと心に入ってくるようなレトリックが巧みだ。
ところで、鈴木さんも、相当個性的な考え方をしている人だ。しかし、かれの場合は「これくらい勉強しないと、この人と話をするのに5分と持たない」といった勉強熱心な姿勢がその個性を支えていると思う。人と付き合うための努力を惜しまないのだ。この人と一緒に働きたいという好奇心が強い。(好奇心というより競争心だろうか?)特殊な才能のない人が、才能豊かな人と付き合うためにはこういう姿勢が大切なのだろうと思う希望を持つ反面、凡人から見れば血の滲むような努力を「道楽」と言い切ってしまう精神力の強さに脱帽する。私には無理だと諦めつつも、ほかにやることもないので勉強でもしてみようかと思っている。
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長年、スタジオジブリでプロデューサーを務めてきた鈴木敏夫さんの著書。
日本初のアニメーション専門誌であるアニメージュを創刊したときのことから、宮崎駿さん、高畑勲さんとの関わり、スタジオジブリを設立してからのこと。それぞれの時代で、鈴木さんがどんな思いで仕事に取り組んできたかが書かれています。
鈴木さん、宮崎さん、高畑さんとそれぞれの立場があって衝突をしながらもジブリ作品を創りあげてきた道のりが、興味深いです。ジブリの作品を見ただけでは分からなかった作品製作の話がたくさんあります。困難な時期もあったのでしょうが、鈴木さんが本気で楽しみながら仕事をしてきたのだと感じました。
旧版のあとに公開された「崖の上のポニョ」以降の話が新章として追加されています。
宮崎駿さんが監督の引退を発表したり、宮崎吾朗さんや米林宏昌さんの若い監督の作品が出たりと、ジブリは新しいことにチャレンジしているように感じます。
鈴木さんが語る宮崎駿さんと高畑勲さんは、二人とも個性の強い方のように感じます。スタジオジブリの中の様子が感じられて、読んでとても楽しかったです。
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宮崎駿、高畑勲というたぐいまれなる独特の才能を
コミュニケーションし、コントロールする鈴木敏夫。
自然体で やりたいことだけを やるという。
仕事が道楽と言える 豊かさ。ゆとり。
三者の情熱がぶつかりあう。
尊敬していないと言いながら尊敬しあうような関係。
そんなジプリが 次々に 新しい作品を送り出す。
日本でも、めずらしいタイプの会社。
ディズニーとは、違った 日本テイストの会社。
それにしても 徳間社長のカリスマ的経営能力。
その豪快さと繊細さが、副産物として ジプリができたのだね。
今後のアニメーションでは
宮崎駿を 超えることもできないし、
高畑勲を 超えることもできないと思う。
一代の匠 というモノですね。
キャバクラから 千と千尋がうまれて来るとは。
いろんなところに行って インスピレーションが生まれる。
それをタネにして、拡げていく。