紙の本
挑戦する権利を持つものは
2012/01/24 13:24
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
さくら荘に関わる面々を描く短編集。おおよそは5巻のエピソードに関連する内容なのだが、空太がはじめてさくら荘に来た日の話など、昔の出来事も少しだけ扱っている。基本的には、空太以外の視点から、これまでの象徴的なエピソードを扱った短編集と見て間違いない。
本編は神田空太の椎名ましろと比較した悩み、天才とまだ何者とも知れない人間の絶望みたいなものを柱として、その周囲の人物を描いているわけだ。しかし、ましろにせよ、上井草美咲にせよ、赤坂龍之介にせよ、もはや社会で一流と認められるだけの実績を積んでいる人物に対しては、自意識の強い高校生たちが何も感じずにいられるわけもない。それぞれがそれぞれなりに、色々と悩みながら彼らと接し、自分の気持ちに折り合いをつけざるを得ないのだ。
そこで、自分はあいつとは違って才能がない、と言ってしまえばそれで終わり。そこからの発展はありえない。しかし、まだ勝負はついていないと悪あがきをし続けることを選んだ人間だけが、彼らに追いつき追い越す可能性を残すことが出来るのだ。それは、無駄に終わるかも知れないけれど、十分に価値の高いことだと思う。
「神田空太の普通な一日」
いや、全く普通じゃないから!女子高生がパンツをはいていないことに気づきそれのフォローに走り回ったり、同じく女子高生から一緒にお風呂に入るべきだと言われたりすることなんて…。
「三鷹仁の大人への階段」
大阪の大学への進学を決めた仁が、彼が付き合っている6人の大人の女性たちにそれを告げ、解放してもらう過程を描いたもの。このときの彼の実感が、美咲への態度にフィードバックされているのだと思う。
「青山七海の乙女なクリスマス」
空太をどうやって観劇に誘うか悩み、当日の服装をどうするかで悶え、周囲の人にアドバイスまで求めちゃう乙女な七海の努力が垣間見えるエピソード。空太は誠意を持って接すべき。
「もうひとつのクリスマスイブ」
メインは美咲と仁のクリスマスエピソードなのだけれど、他にもさくら荘の面々のクリスマスの様子が描かれる。
「住めば都のさくら荘?」
空太がさくら荘にやってくることになった時のお話。
紙の本
短編集第一巻
2021/03/20 17:57
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
芸術大学附属高校の変人ばかりが住まう、さくら荘の短編集第1巻。クリスマスの頃までの出来事と、空太の入寮初日等が描かれる。仁の覚悟を描く2編が印象深い。美咲を愛するが故、今のままの自分では為にならないとし、距離を置く若者らしい覚悟が好印象。そして留美さんのカッコよさが光ります。そのクリスマスではデートの準備に悶える七海が本作では珍しい普通の女の子らしくて可愛い。あと、空太が入寮した際の美咲の少し常軌を逸した言動も、彼女の卒業式答辞を読んだ後では、本当に嬉しかったのだろうと感慨がある。とても楽しい一冊です。
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短編集。空太以外の視点で本編補完的な話が多かったです。毎回素晴らしい青春話だけど今巻の仁さんの苦悩がホント青春してるなぁと。高校時代は楽しかったけどこんなことはなかったなぁ…(トオイメ だからこの作品好きなのかもね。あとクリスマス話の七海が可愛かった。
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本編の隙間隙間を描いた良短編集。
こんな寮には住みたくねえ、ニヤニヤ。
まあ、もうじき、完結なんですかなあ。
負け決定のクラスメイトが不憫ですなあ。あ、でも
こっちエンドだと、いちご100%クラスのサプライズだなあ。
まあ、ないだろなあ。
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短編集。各キャラを掘り下げた短編なので、普通の一冊のように、深いテーマとかはない。そういう意味では、少し読み応えが少ないかな。
「もうひとつのクリスマスイブ」は凄まじい。できれば高校生のうちに読んでおくべき。
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七海可愛いよ七海。やっぱり主人公を好きだってはっきり伝わるヒロインが一番好き。それがツンデレだとなおよし。
内容はタイトルから察するとうり短編集です。七海回が好きです。
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短編集で今までの間を埋めるお話。学生の頃こんな真摯に夢を追ってなかったなあ、
とちょっとだけ寂寥感覚えてしまう位にまぶしい、クリエイターを目指すトキワ荘な学園青春物。
はぁ…おでも恋愛と夢の両立とか悩んでみたいとです。みたいとです。次巻は長編、バレンタインが舞台かなー
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これまでの話で語られなかった部分を補完する短編集。
メインヒロインであるはずのましろがほとんど出てこなかったのは残念だが、クリスマスイブの各登場人物の行動など気になっていた部分が語られたのは良かった。
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クリスマスのエピソード多めの短編集。 さくら荘の住人のそれぞれの聖夜は相変わらず甘酸っぱいなぁ。
空太のさくら荘デビューを描いた『住めば都のさくら荘?』も良かったな。 宇宙人の美咲とものぐさ教師の千尋とのやり取りには笑ってしまった。
これから空太に訪れるであろう苦難(苦労?)の数々……まぁ環境は人を変えるから大丈夫!
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#novel
美術系高校の学生寮を舞台にしたドタバタコメディ。
タイトルはアレですけど、わりと直球な青春の苦悩が描かれていて面白い。
短篇集。本編の主にラブコメ成分を補完という感じかな。
まあなんつうか面映いぜ。
そしてポニテさんがんばれ。
・鴨志田一「さくら荘のペットな彼女 5.5 (電撃文庫 か 14-14)_
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n.5巻とかゼロ巻とか、有っても無くてもどっちでも良いラノベ短編集が多い中、これは本編の展開的に必要な短篇集。読むべき。
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C0193 ノーパンエピソードは、最初、しょうもない話だと思いました。「箱の中の猫」は、シュレディンガーの猫かと思いますが、千尋はしっかりと、既にましろが救済されていることを示唆しています。で、この千尋の平静さを不自然にさせないために、美咲と仁により、あらかじめノーパンを気にしないさくら荘の住人というのを提示しているのではないでしょうか。
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凡人と天才と変人が集まるさくら荘で繰り広げる物語の番外編。
5編立てで良くも悪くも番外編って出来。
『神田空太の普通の一日』…★★★
ましろがノーパンで登校してしまったという話。
このラノベに限らずパンツネタはもう飽きた。
『三鷹仁の大人への階段』…★★★★
クリスマスイベントの裏側を仁さんの視点から描いたもの
苦悩や決意がしっかり描かれていてよい。
でも、はうはうの名前の由来が一番衝撃的だったかも(笑)
『青山七海の乙女なクリスマス』…★★★
こちらもクリスマスイベントの裏側を七海の視点から描いたもの
恋する乙女はかわいいなぁ~。
『もうひとつのクリスマスイブ』……★★★
こちらはクリスマスイベントを視点を広げて描いたもの
イベントの内容が深まったと話のメインがないの中間で面白かった半面、特に印象に残らなかった
『住めば都のさくら荘』……★★★★
空太がさくら荘に来たばかりのころを描いたもの
考えてみればこのあたりのことってなかったなぁ~と初めて気付いた
一番さくら荘っぽい作品
他のメンバーのさくら荘に来たことも書いて欲しいかな
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いわゆる番外編。
本編のちょっと外れた外側だが気になる部分の補助。
短編5作品収録。
神田空太の普通の一日
空太のましろ当番が決定してから『これが普通』となってしまった日々。
高校二年開始から3週間。
ましろが空太の風呂場へ『お風呂は空太と一緒がいい』と言いに来た事に始まり…
よく考えろと言った空太の言葉を考えたましろは
『パンツを穿き忘れる』という奇行を取り空太は苦労する…
三鷹仁の大人への階段
6人の彼女持ちで、外泊しまくりの仁の気持ちの整理。
美咲に自分の気持ちを告げる事を決意した。
そのためのネックレスとお揃いの指輪も用意した。
年上の留美さんとのやりとり。
留美さんの『合格したら別れてあげる』は流石。
元生徒会長(館林総一郎)と彼女のはうはう(姫宮沙織)。
この二人の会話もあり。
青山七海の乙女なクリスマス
12月24日、空太を芝居に誘う。
初デートで衣装に悩み美咲に提供してもらい。
前章の仁の話ともリンクしてます。
髪を下ろし、女の子らしい衣装で芝居に行く。
七海にしては上出来なイブ。
もう一つのクリスマスイブ
仁と総一郎で始まる。
図書室で勉強している仁に総一郎が心配する。
大阪へ行く仁とオーストラリアに行くはうはう。
龍之介のメイドちゃんは美咲デザイン。
龍之介にメルを送るはリタ。
千尋と小春は揃って居酒屋で管を巻く。
空太はましろお背負いながら七海とましろの靴探し。
仁と美咲のクリスマスの出来事。
美咲にキチンと向き合うために、大切にするために。
だからこそ美咲を恋人にできないジレンマ。
仁の行動は…男の決断だと思う。
住めば都のさくら荘?
空太が初めてさくら荘に来た日の写真をましろが発見。
拾ったネコを飼ったために一般寮からさくら荘へ。
空太の高校生活が一変し、常識やら日常が変貌していく一日を振り返った話。
初日で精神的なダメージを受けまくり。
さくら荘を飛び出した先の公園でネコを拾い。
どうしても不器用な空太のさくら荘での始まりの日。
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(★★★★ 4) 短編集その1。本編ではどこか達観的に描かれた仁も美咲のことを大切に思っていてこの後美咲の隣に居続けるためには何が必要なのか真剣に悩む姿が印象的。空太がさくら荘に始めてきたエピソードもあり、世界観を楽しむには欠かせない一冊。