死はすぐ側にある
2025/04/28 16:18
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「心中」をテーマにした短編連作。死や幽霊、暗い情念が各章にある。愛情ゆえ迷い、真相を探ろうとし、彼岸と此岸を行き来する。明るさや救いのないひたひたとした悲しみや諦観が漂う。
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
どれも、心中事件、に、関わってきます。しかし……なんだかなぁ、みたいなお話がたくさんで、自分的には後味も悪いし、ちょっとこれはその心中する片方がひどいなぁ、みたいな感想のもあったし。
「心中」となれば、自分以外の誰かの間に横たわる何かしらも存在する
2023/04/30 09:31
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投稿者:マーブル - この投稿者のレビュー一覧を見る
「心中」をテーマにした短編7編。まるで一人で行われるアンソロジーと言ってもいいようなバラエティさも感じる。そのテイスト、舞台、味わい。放っておいても死は誰にでも訪れる。それを自ら早めようとするにはそれなりの理由があるのだろう。さらに「心中」となれば、自分以外の誰かの間に横たわる何かしらも存在する。 一風変わった、これも心中と言えるのか、と作者の想像力の広がりを感じる作品たち。深く、考え抜こうとする態度ではなく、様々な角度で広く捉える。複数の作家で編まれたアンソロジーのような印象を与えるところである。
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短編7作。
辛らつで容赦ないけれど、それでもそこにわずかな光が見えるのがせめてもの救いなのだろうか。
対岸にある「生」を思い知る。
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心中をテーマにした本。
必ずしも読んだあとにすっきりするような内容ではないけれど、もう一回。生きるってなんだろ。人を愛した先とはと考えられる作品。
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タイトル買いしたら見事にイエローモンキーの曲からだった。
音や気配、感覚の書き方がリアルなイメージがしやすい話が多くて良かった。
本当のことがわからないまま憶測を重ねて気持ちを整理していくのに共感した。
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死に纏わる短編集…と思っていたら、最後の作者のコメントで、心中に纏わる短編集だったのだとわかった。
テーマがテーマだけに、重い話も多い。
その中で私の印象に残ったのは、「初盆の客」。私のこれまでの三浦しをんのイメージとは少し異なった、少し古風な不思議譚。ちょっと怖いけれど、後味の良いお話で、良かった。
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遺言と星くずドライブがよかった。
三浦さんの短編には、びっくりするくらい「響くもの」があるな。
自分のメンタリティ?にずばこんっときてしまう。
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表紙や帯の紹介を見ると、素敵な恋愛小説だと勘違いするかも。
心中をテーマにした短編集ですよ、これ。
ちょっとファンタジックな要素もあるけれど、基本的には日常的。
「死」や「共に死ぬこと」を崇高なものとして描いていないので
個人的には好意を持ったけれど、やっぱりどう描いても暗いものに。
読んでる間はどうしても憂鬱な気持ちになってしまいました。
面白いと思えたのは『初盆の客』くらいかな。
あと、『SINK』は本多孝好さんっぽさを感じました。
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心中をモチーフにした短篇集、というか死の隣にある物語。すくいがあるのかないのかわからないけど、絶妙な読後感はさすがという感じ。「初盆の客」「君は夜」を読んで、以前にも読んでいたことを思い出した。初盆は祖母の初盆に里帰りした孫が留守番をしているときに訪れた客から、知らなかった祖母の過去を知るお話。君は夜は夢に出てくる江戸時代らしき前世とリアルが重なる物語。どちらもとても印象に残った。しぱらくたってまた読み返してみたい
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心中がテーマの短編集。
暗い。絶望感しか感じない話もある。
でもこれが生きるということのような気もする。
最後に何か好転する兆しが見える訳でもない。
でもそうやってこれからも生きていく(もしくはそうやって生きてきた)んだなと感じた。どうしようもないんだけど。
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死の短編集。
心中をテーマに小説を書くってどうなんだ。
どれもはっきり終わらせないところがいいのかもしれないけど
読後感はすっきりはしない。
新潮文庫の三浦しをんさんの表紙がどれもあんまし好きじゃない。
今回もまた残念でした。
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ポラリスが生のための話だとしたら、
これは「死」の話。
死に向かうものたちの話。
んん、前作のほうがよかったかな。
装丁と期待に胸を膨らませて買った分、ちょっと消化不良。
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http://takotakora.at.webry.info/201308/article_5.html
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テーマが「心中」の短編集だと作者が書いている。本人が言っているのになんだが、それよりも「強要される死」というのはどうだろう。心中という語感には、無理心中であっても「共に、一緒に」というニュアンスがあるが、いくつかの短編は全然「共に、一緒に」ではない印象。強要するのは人だけではない。それなら単に殺人や自殺教唆だが、病気や経済状況、家族環境など、そこに追い込まれていく心理状態を作り出す何かや、そこに生まれる不運や奇跡の感傷を冷たく柔らかくすくい上げている。
個人的にはもう少し希望があるものが好みなので評価を下げた。