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花芯 みんなのレビュー

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みんなのレビュー50件

みんなの評価3.5

評価内訳

50 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

男社会

2016/01/10 02:39

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

瀬戸内寂聴氏が、まだ晴美と名乗っていた初期の短編集。「いろ」など興味深い作品が収められているが、なんといっても表題作「花芯」がダントツ。”子宮で感じる”と書いて男社会の文壇を刺激し、というより古い作家たちの逆鱗に触れ、干される結果になった。夫の上司との不倫を始め、今なら当たり前のモチーフだが、時代とは恐ろしいと思う。半歩も一歩も先取りしてしかるべきが文学なのに。もとより、干されながらも再び頭をもたげてきた寂聴氏は、ただモノではない証。

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電子書籍

エロスとタナトスの物語

2022/03/08 10:25

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kenken - この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトルはジョージア・オキーフへのオマージュであろうか。エロスとタナトスの物語。生活することの下手な、官能に秀でてしまった女性の転落を描いている。村山由佳の「花酔い」では、官能の嵐からの日常への帰還が描かれていたが、寂聴の「花芯」では、次第に日常を削ぎ落し、絶対的な官能の世界へと舞い込んでいく。それを転落というのは、最後に彼女はある男性から「完璧な・・娼婦」と言われ、初めてお金を受け取り、その後その通りになっていくからである。
性的な描写は大胆で克明であるが、劣情を呼び覚ますことがないのは芸術に昇華しているからであろう。子宮への偏愛は他では見られない彼女独特の感性だと思った。性愛はつくづく奥が深いと思う。
この影響を認める作品と言えば、石田衣良の「娼年」であろう。世界観と性別は違えど同じ世界を描いている。

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電子書籍

安藤尋監督映画化原作

2018/05/27 04:17

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

「花芯」が心に残りました。いつの時代も変わることのない、女性の美しさとしたたかに生きる姿が良かったです。

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紙の本

当時の小説発表に敬意を

2016/07/27 11:23

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:端ノ上ぬりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

短編の「いろ」「ざくろ」「女子大生・曲愛玲」「聖衣」の4篇と表題の「花芯」
園子は夫雨宮と表面上は普通の夫婦を装っているが、心は違う。不倫相手の越智とは、恋が終わり娼婦の関係に。北林未亡人との関係も一段落。一人息子の誠は妹蓉子が面倒を見ており雨宮と妹が結婚すればいいと言って離婚を。
「子宮作家」というレッテルを張られても、今日まで作家を続けている寂聴さんは、今さらながら、すごい、の一言。上品で繊細な言葉の紡ぎかた。子宮作家の一言で片づけられてしまうのが、悔しい思いだ。当時としては、女性がこんな感覚でいますよ、という表現をさらっと見せられたのが、気に入らなかったのかも。すべての女性がこうだとは言わないけれど、こんな人もいるということが、脅威に感じたのかも。いずれにしても、時代が違えば受ける感覚も違う。先行く寂聴さんは素晴らしい。

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電子書籍

まあ時代が違いますから

2016/08/22 00:19

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る

当時はセンセーショナルだったのかもしれませんが、今の時代で今の感覚で読むと、それほどショッキングな内容でもないです。そういう意味では、時代を先行く小説だったのでしょう、BLなんかない時代ですし。ストレートではない愛の短編集です。なぜか玉ねぎのところだけ印象に残りました。

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電子書籍

短編

2021/11/22 07:11

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

「花芯」も衝撃的だけど……「いろ」かな?イチオシは……。男性にも瀬戸内寂聴作品は、読んで欲しいのですが、周りは、あまり読まない人ばかり……。まぁ……女性でも同僚の一人は「夫と三才の子を捨てて不倫に走った女の書くモノは読まない。元夫ならば(表に出ることするな)、ダ」と言う人もいますが……

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2006/05/31 08:58

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2007/06/23 15:50

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2009/01/29 00:16

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2009/07/29 10:31

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2010/03/05 11:31

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2010/10/20 21:39

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2010/12/05 23:12

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2011/03/03 10:34

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2011/08/31 21:22

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