紙の本
古き良き正統派ファンタジー
2016/04/02 00:08
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
いぶし銀、男前、強きをくじき弱気を助く主人公のいるファンタジーはやはりいいものだ。
自分の行動と力に責任を持つ歴戦の勇士バルドの姿は男なら誰もがあこがれる理想の老後の一つと思う。
彼ぐらい強く生き抜きたいものだ。
紙の本
評判通りの面白い作品
2022/11/15 01:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
過酷な辺境で名を馳せた老騎士が、周囲の領地との事情から主君にいらぬ苦労をさせぬため、長く連れ添った老齢の愛馬と共に死地を求めて旅に出る。
行く先々で美味いものを求め、人民に忠義を捧げると騎士の誓いを立てた通りに人々を助けながら死線をくぐり、失った主君と愛馬の想いを抱えて死地を求めるのではなく生きるために旅をすると決めるまで。
なろう系を好んで読まない知人も絶賛していたなろう作品。
老騎士の旅×グルメ×事件×バトルと短辺連作形式ながら毎話魅せるし美味そうだしで軽快ながら重厚というすごい作品だった。
紙の本
個性がない
2014/03/21 15:58
8人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
極端に台詞が少なく、考え方が見えないため、いまいちキャラクターに個性がない
年寄りといいつつ取り立ててピンチにもならず、結局俺ツエー系なのか・・・
つまらなくはないが、ひきつけるものがない
もう少し何がしかのアクセントが欲しかった
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ファンタジー小説。老騎士が往く死への道行。
結構な確率で飯テロとなるので深夜読書の際は注意です。
魅力的な登場人物ばかりなので挿絵でもっと見たいなぁ。
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読み終えて溜息が出るような、涙腺のゆるむような「物語」。表見返しから裏見返しへと老騎士の旅が続いていく感がいい。ウェブ版で何度となく読み返している、現在も「小説家になろう」さんで連載中の物語の、最初の部分の書籍化。連載は7章が終わったところだけど、この本には序章と1章部分が収められている。
冒頭、山から下りてきた姿で登場する主人公と宿屋の娘の会話で、ここが家畜が角をもつ異世界であることが示され、やがて奥深くへ入り込んでいくこの異世界の紹介であり見聞録である導入パートだけれど、この一冊だけでも十分に楽しめる。
主家から離れた流れ騎士バルド・ローエンが旅の途中で様々な人と出会い、野菜売りの少年の将来から一国の今後に関わる大きな問題までを少しずつ変えていく。善と悪の二元論ではない道を選べるのは齢を重ねた主人公ならではの安心感。
各章に登場する食べ物がまたどれも美味しそうなのだけど、なにせ異世界のことだから名前も違うし形もはっきりとしない食材が多い。口に入れた時の味わいや喉ごしの表現から「これはおそらくあれのようなものかな」と想像して楽しむのに、自分の味わった食べ物の記憶をひっぱりだしてひきくらべることになる。読み手の知識と想像力に挑むようなお話。続巻も楽しみ。
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グルメ旅だ。仲間も増えるし。おじいちゃんがたいへんかっこよろしい。
あとね、スタボロスーってなる。間違いない。
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老騎士の目的のない旅とグルメ。しかしそこに様々な国の思惑やキャラのドラマが重なって予想外の読み応え。いい物語見つけた。
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「ライトノベルというのはやっぱりこういうのだよ!」
と読了後にすっきりとした気分になりました。
工場ラインから流れてくる似たり寄ったりの味付けだけ微妙に違うボーイ・ミーツ・ガールのラノベに飽きた方、2000年よりも前にライトノベルを読んでいた世代におすすめできる一冊です。
放浪する老騎士が、死に場所と各地の美味しいものを食べ歩くストーリー…のはずが、仲間が増え、装備も豪華になり…読み始めから一転、まるで少年・青年にありがちな冒険譚のような展開は読んでいて面白く感じました。
話の本筋も面白いですが、各話の副タイトルとして料理名が記載されているように、話中の料理描写が空想料理とは思えないほど美味しそうに描かれています。
料理描写に拘った本は良い本が多いという説に当てはまる一冊だと思います。
続編が夏にでることもあり今から楽しみです。
またWebの小説家になろうからの出版とのことですので、興味を持たれた方はそちらで試し読みされては如何かと思います。
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WEBでは数話だけ読んだ。出版を知り待っていた甲斐のあった一作。/人民に剣を捧げた老騎士が、主家からも大義からも離れ、あちこちを見聞しながら死に場所を求める旅路。決して暗い心境の旅ではなく、美味いものを見つけては喜ぶ。各地で供される一皿に舌鼓を打つさまは読んでいて心地よい。角を持つ家畜、空に浮かぶ姉妹月など「地球」とは大分違う世界。それを声高に主張せず、(著者の)視点が主人公バルドらと共にあることが、硬派でありながらしみじみと甘い、本作の味を生み出しているのだと思う。
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渋いタイトルを書店で見かけてちらちらと読み
たいして迷わず買ってしまった本。
こういう出会いってなかなかないのよね…
老騎士が死地を探す旅に出るという重そうな内容だなぁと
読み始めたら、架空世界のグルメ旅行記だったという(笑)
もちろん老騎士バルドの冒険譚がメインではあるのだが
それと同じくらい登場する食事の美味しそうなこと!
指輪物語並みとまでは言わないけど、確かな設定に裏打ちされた異世界での冒険譚がとても楽しく読める作品。
主人公が強いけど超人過ぎないところがいい。
続巻ももう読んだがずっと読んでいきたいと思う。
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ここ最近の睡眠不足の要因。webで無料公開されてるのを読み切り、応援と、手元においておきたいという気持ちから書籍も購入しました。
老騎士の視点を通して、生きるという問いにひとつの回答を与える作品です。
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老騎士バルド・ローエンが死に場所を探して旅するファンタジー。
各話旅の過程と美味しそうな架空の料理1品が出てくる。死に場所を探すと言っても暗い雰囲気はなく、民に慕われた人情味ある騎士なので人助けもしつつ旅して行く。
この世界の食べ物描写が美味しそうなのも大きな部分を占めてるけど、物語も少しずつ展開されていくのも良かった。騎士と馬の絆があるのも好きだな。茹でたてのギーが気になる。
装画:笹井一個
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面白い本ほど、よく手が止まり積んでしまうことがある。自分が一番良い状態の時に、思う存分楽しみたいと思うからだ。
この本もそうした類の一冊で、明日続巻が発売されるからと踏ん切りをつけて読み切った。
やはり、面白い作品である。極上のひと時を味わわせていただいた。
ネット小説出身の作品としては異色のハイファンタジーであり、乾いた世界観と、だからこそ映し出される人情味あるストーリーが、この上なく良い。
主人公であるバルド自身が出来事に対して客観視しない、主観の物語であることも、物語により彩りを添える結果となっている。
そのストーリーを支えるだけのディテールもまた素晴らしい。スペイン風の(なのだと思われる)名称が採用された世界観もさることながら、描写の細密さと、省き方のバランスは一級だろう。この世界観に即したイラストも素晴らしい。
文句なしに星五つである。もしかすると、今年一番の一冊かもしれない。
とはいえ、ひょっとしたら明日発売の新刊がこの巻を超えるかもしれないので、その評はとりあえず暫定として「かもしれない」で止めておく。
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「老騎士」って打とうとして予測変換に「労基署」を出してくる我がPCよ……。
でも、もうすっかり「老騎士」を一発変換で出してくれるようになりました!
読んでる途中から「これいいよ!」と宣伝したくなる、楽しいファンタジーでした。
グルメ・エピック・ファンタジーの冠、伊達じゃないです。
全部が全部美味しそうなのですが、わたしは敢えて「炊きプランの卵まぜ」をオススメしたいところ。日本人なら(笑)
異世界ファンタジーでは、衣食住、その世界の持つ当たり前の文化をいかに説明するかっていうのは大事だな、と個人的に思っているわけですが、この小説はその辺すごいです。なんてったって、ファンタジー世界で「グルメ旅」をメインに据えているわけですから。
しかも、ただ行き当りばったりに食べ歩きをさせているわけではない。
老いた騎士の、当てもない半分道楽のような旅路が短編連絡で続くのを追ううちに、実はそれがより大きな物語の一部であることが分かってくる。
骨太な本格ファンタジーであると同時に、エンタメ小説でもあるところが本当に面白いです!
そして主人公の老騎士がまたかっこいい!
老人ならではの達観した余裕のある雰囲気が、食道楽の旅ととてもマッチします。
これが働き盛りの青年とかだったら、食をメインにするなんてまずできないだろうと思います。引退した老人だから良いんです。
ただ、ファンタジーにありがちなのですが、人の名前がずらずらと出て来て、この人がどこの領主で、この人が誰の息子で~……(フリーズ)……と途中で分からなくなってしまいました^^;
分からなくても分からないなりに読めてしまうのですが。
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最近の好みの軽いノリのライトノベルではないが、読み応えがあって素晴らしい作品と評価できる。
仕える主家を故有って離れて旅する高名な老騎士バルドが、成り行きで食べ歩きしてるだけのつもりが、後世では多分水戸黄門の世直しみたいな評価をされる旅路。
旅の途中での食事描写が秀逸で、鬼平を読んでて食べてみたくなるのと同じで、美味しさの表現が多彩。
各村々での事件解決やら特産品の食事が楽しめる一冊。