紙の本
ちぐはぐな謎
2003/07/29 15:48
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投稿者:和音 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大手宝石チェーン店の社長が神戸の別邸で殺された。それもフロートカプセルという機械の中で。そして、トレードマークだった髭がそり落とされていたのでした。殺人現場となった邸宅では、ウィスキーのボトルにグラスと酒を飲んだ形跡がそのまま残っているかと思えば、靴がなくなっていたり、衣服が下着をのぞいて全てなくなっていたりとどこかしらちぐはぐな感じを受け、火村は不快感を感じます。そう、このちぐはぐさが今回の事件の大きな特徴であり、全ての謎が解けた時、そのちぐはぐな事象について全て説明がつくのです。
まず犯人になりうる怪しい人物の数が比較的多く、みんなが怪しげな行動を見せるため、誰が犯人なんだろう?と読み手も推理に参加できてとても面白かったです。様々な局面で見られる意外性と火村先生のキレのある推理で大いに楽しめました。
紙の本
長篇も面白い
2018/05/05 23:20
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
有栖川有栖の火村シリーズ。いや~長篇も面白い。
関西弁の推理作家アリスと共通語の犯罪学者火村との掛け合いがおもろい。両方関西弁やったらこてこてになるやろけどね。
この作品は、サルバドール・ダリのウンチクがいささかうるさいのだけど、あまり冷酷な人は出てこず、ちょっとセンチメンタルなところもあって、なかなかよかった。
本格推理だけど、トリックにばかり走らず人間がしっかり描けているからいいなあ。
火村シリーズはまだまだあるので、これからも楽しめそうです。
紙の本
私のなかでのいちばん
2019/11/13 13:59
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投稿者:apple2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アリス作品の中で、今のところ私の中で一番好きな作品です。
これだけの作品が、ドラマではアッサリ風味の1日で終わってしまい、やたらと引きずるシャングリラ十字軍は、原作では短編にチラッと話題が出てきただけという…どうせならこっちをもっとちゃんと扱ってほしかった!あの脚本はあり得なかったなぁ。と思うのは、この作品が大好きだからでしょうか。ドラマ化は小説を現実の世界観にしてくれて、単純に嬉しかったのですけれど。
ってコレ、本の感想から外れてしまいましたね。本は是非、ドラマを観た方にもお勧めしたい1冊です!こちらから原作のファンにもなってください。
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推理作家・有栖&犯罪社会学者・火村シリーズの第2作。
相変わらず、過去を隠している火村(有栖川有栖は本当にこの過去のことを考えたことがあるのか?と不安になります)が名推理で事件を解決します。意味ありげな過去というのもいいですが、キャラがちょっと薄っぺらいんだよなぁ。
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再読です。が、内容をほとんど覚えてなかったので新しい気分で読めました。
犯人は割と早い段階で絞り込めたのですがなくなった髭の理由が不明だったのと、後から出てきた凶器によって惑わされていたところに、火村に鮮やかな手口で真相をつきつけられ目からうろこがぼろぼろと。納得できる謎解きだったと思います。
誰にでも繭が必要な時代になってきているのでしょうか。この小説が書かれたときよりもずっと時代は過ぎてしまったし。あたたかなものにくるまれていたいという気持ちはもっと人間の中に生まれているんじゃないかな、と思います。
アリスの小説を書き始めたきっかけには、胸が痛みました。
「新婚ごっこ」とか「優しい趣味」のあたりは、それにきゃあきゃあ言っていた当時を懐かしみながら読みました。(腐女子という言葉さえなかった時代です…)
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幻想を愛し、奇行で知られたシュールレアリスムの巨人─サルバドール・ダリ。宝飾デザインも手がけたこの天才の心酔者で知られる宝石チェーン社長が神戸の別邸で殺された。現代の繭とも言うべきフロートカプセル中で発見されたその死体は、彼のトレードマークであったダリ髭がない。そして他にも多くの不可解な点が……!?事件解決に立ち上がった推理作家・火村英生が難解なメッセージに挑む!ミステリー界の旗手が綴る究極のパズラー。
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宝石チェーン店の風変わりな社長が、巨大な繭のような浴槽内で殺され、遺体にはさらに不自然な点が…
そこで事件解決に乗り出すのが、(いろんな意味で)最強コンビ、大学助教授の火村と、親友で推理作家のアリス(通称)。整然とした組み立てのストーリー、淀みない文章、正統派の香り高いミステリですが…シリーズ屈指の「火村とアリスの仲良しシーン」が読めるという、ファン必携の作品となっています(笑)人前で読めない。
皮肉を云い合うくらい仲良しな30代独身男性2人組が、割と、好きですって人に読んで欲しい…!
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火村&アリスのコンビの漫才?見てるとテンション上がります(笑)でも今回の話はなんだか火村に事件の全容を言いくるめられてしまったような気がしてならない…のは私だけ?ある意味身近なミステリーだと感じました。
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火村先生ってなんであんな素敵なのかしら…と、ミステリマニアとは一線を隔した読み方としていますよもちろん。この本は基本であります。
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読み終わってもレストランのシーンしか覚えてない…とかいう、情けないことにはならなかった。さすがに再読2度目だし…(笑)。
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数年ぶりの再読。急に読みたくなる作家の一人かも。うっかり犯人を忘れてましたが、途中で思い出しました。
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火村(作家アリス)シリーズ。コンペ出品作品だったような。繭というモチーフが面白かったです。「新婚ごっこ」なのもやはり微笑ましい。
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火村英生先生の謎解きには恐れ入りますって感じです。
着眼点が違うんだなぁ〜〜と惚れ惚れ。ただ、ぼ〜〜と読んでいては犯人は見破れない
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フロートカプセルの中で発見されたその死体を前に難解なダイイングメッセージに挑むお話。推理作家の有栖川有栖と犯罪社会学者の火村助教授の2冊目。
有栖川先生の長編はやっぱり胸の高まりが絶頂に達しますねvvフロートカプセルに死体じゃなく私も寝てみたいって気分に思わずなってしまう作品です♪
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ミステリとしての謎解きというより、久々に読むと丁寧に書かれた本だなあという印象を受けたので★四つ。作家編より学生編を愛する私ですが、この頃のはアリスの繭のエピソードも含めて、大事に書かれているという印象を受けました。願わくば次に描かれるはずの江神さんのシリーズも、これくらい丁寧に筆が割かれていますように。……ペルシャ猫のあとがきのような、ミステリ作家として哀しいコメントがついていませんように。