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投稿者:おばさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
おもしろかったです。みなさんもよんでみてください。ありがとうございました。またよろしくお願いします。
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
釧路の湿原で青い眼をした男性の遺体が発見された。現場に臨場した松崎比呂は過去に湿原の谷地眼で弟・貢を思い出す。男性は何故、この場所で死ななければならなかったのか。比呂は殺害された男性の足跡を追い始める。彼は自分のルーツを探し求めていたのであった。捜査が進むうちに、第二次大戦中の当時日本領だった樺太で日本人に降りかかった悲劇が・・・。
この作品を読んで新たに樺太や北方領土での日本人に降りかかった悲劇を改めて感じた。戦争の悲劇は時がたっても簡単には癒えないのですね。
すごく複雑な物語
2021/04/13 22:11
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投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
よくもまぁ,こんな入り組んだ物語を考えついたものだと関心してしまう。樺太からの引き上げと,釧路湿原での事故と,現在の殺人事件が撚りあってストーリーが進んでいく。途中までは「すごい名作だ!」と思いながら読んだ。誰が誰で,犯人もわからないし…。
後半,事件の全容が見えてくると,その気持ちが少し萎えてきた。この作者の作品ではいつも思うのだが,ちょっと詰め込み過ぎじゃね,って思う。ここはもっと長編にして,大河ドラマにすればよいのに,ちょっともったいない。
しかし桜木柴乃って,やたらと不幸な人々に詳しいな。裁判所に勤めていたからか…。
物語の筋とは関係ないが,湿原や釧路の街の描写が多くて釧路好きの評者には楽しめた。春採湖のほとりに別荘がほしい。
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投稿者:hiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
桜木紫乃は、警察小説(ミステリー)も書くのか…。ちょっと驚いた。著者の小説は、北海道を舞台に厳しい自然や困難な状況を力強く、したたかに生きる市井の人々(主に女性)を描いたものが多かったように思う。以前「硝子の葦」というミステリーに分類できる作品が発表され違和感を覚えたが、今度は本格警察小説だ。ミステリーや警察小説が好きなら別の作家がいるだろう。しかし「硝子の葦」にしろこの「凍原」にしろ、作品としての成否は別にして、これまでの桜木作品に流れる潮流はしっかり流れており、面白いことに変わりはない。今後の作家としての広がりが期待されることにも変わりはない。
それにしても、釧路湿原には地下水脈に通じる底なし沼のような穴が存在し、時折人を飲み込み遺体さえ上がらないというのは、本当の話なのだろうか…。
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結局この作品は何を訴えたかったのだろう?
陰惨で他人や自分のエゴに振り回される人生を送る人が多いのは、歴史や風土で片づけてよいものか。
樺太から始まる壮大なミステリーぽいけど、う~ん?
青い目の男性が死ぬ必要も感じられず、激動の人生を生き抜いた女はただのアバズレにしか思えなかった。
素直に樺太の本を買えばよかった…。
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丸善でオススメであり、サイン入りだったので衝動買い。樺太や釧路湿原が舞台となる作品は読んだ事がなかったので、その部分は新鮮でしたが…読み終わって、ちょっと??って印象。
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最近評判の作者の初期作品で、今のところ唯一のミステリー。
自分のルーツを探す青年が、戦後の混乱期をたくましく生きた女性が隠し続けてきた秘密にたどり着き、その結果、悲劇が生まれてしまう...という大筋だけをみると、昔映画にもなった某有名作品と似通っているが、あえてミステリーの王道を少し外した設定や構成が面白く、ラストの余韻にも上手く繋がった印象。
これで主人公のキャラクター設定がもっと感情移入のしやすいものだったら、刊行時から評判になったのではないだろうか。
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戦争末期の樺太から、北海道は釧路、室蘭、留萌、札幌、小樽と
時代も場所も移りながら進んでいくミステリーで
どうしようもなくひきこまれていってしまった小説です
弟が突然行方不明になり、その死を認められない比呂とその母が
加代も自分もそれぞれの体に永遠に温まることのない
部分を抱えている。この哀しみには名前がなかった。
そして、北海道という日本人の歴史が浅いこの土地を
誰かのついた嘘が歴史になってしまう土地の、
真の歴史とは何だろう。
そんな言葉が、とても悲しく、怖かった
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なんだろう、文章も簡潔で、テンポもそれなりなのだけれど、なんか、どこか「残念」な感じが……。
終盤の展開を、「意外」とみるか、「唐突」とみるかで、判断の分かれるところかもしれない。
わたしは、唐突を通り越して、「んな、すっとんきょうな!」と思いましたが。
アイデアやプロットは、悪くないと思うのに。
でも読了後、「え?何?誰??」って、全然理解できなくて、ざっとアタマから読み返したけど、やっぱりわからず……(´・ω・`)。
構成のせいなのか(誰目線か、とか、時系列とかの)、それとも、わたしの読解能力の問題なのかなあ。
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何故自分のルーツを知りたいたけで殺されなくてはならないのか?何故純は殺さなくてはならなかったのか?桐さんのポジションもボンヤリ。全体にボンヤリ…。樺太からの引き揚げの話は面白いだけに残念~だった。
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北の大地を舞台にした哀しみの漂うミステリー。まるで、ボストン・テランの描く作品のよう。しかし、ミステリーとしては、スッキリしない結末だった。
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北海道・釧路湿原で発見された青い目の他殺死体。そして、主人公・松崎比呂の弟が17年前に同じ場所で行方不明になっていた。二つの事件は戦時中のある女の人生が大きく関わっていた。
桜木紫乃さん初読み。題材をうまく活かしきれてない印象はあるが、生きていく意味と生者が死者に思うべきことというテーマは伝わった。
人生に谷地眼は、いつどこにあるかわからない。
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桜木氏が最近直木賞を受賞されたので、本棚に眠っていた本書を読んでみた。
普通の警察ものかと思いながら読み始めたのに、途中からえらく壮大な広がりを見せだし、最後には広げ過ぎて収集がつかなくなってしまった印象。少なくとも他人に薦められる作品ではありませんでした。
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事件自体はなんとなく刑事モノの割りに地味。
組織を巻き込んだ大きな事件でも、大掛かりなトリックも
ないけれど、最後は涙が出ます。
ただ殺す必要があったの?って所が残念です。
内容を思い返してみても特に感動的なシーンは思い浮かばないけど
きっともう一度読んでも泣くと思う。
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釧路湿原を舞台としたミステリ。
刑事の過去と殺人事件、複数の人生が絡まり合ったなるほどな展開と結末。
そこそこ面白いけど文体が淡々としているからかどうも印象に残らず。
決定的に主人公の印象が薄すぎる、詰め込みすぎな感。
『起終点駅』があたったから文庫化したのだろうけど、この装丁とタイトルではそこからのファンは取り込めない気がするからいっそ人間ドラマで押せばよかったのに。
ミステリにしては謎解き要素が凡々。