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hontoレビュー

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異類婚姻譚 みんなのレビュー

    一般書 154(2015下半期)芥川賞 受賞作品

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    みんなのレビュー256件

    みんなの評価3.2

    評価内訳

    247 件中 1 件~ 15 件を表示

    紙の本

    発想は兎も角

    2016/01/26 00:00

    5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

    投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

    ある日、自分の顔が旦那の顔にそっくりになっていることに気付いた…という書き出し。まさか、しかし面白い発想。で、夫婦とは、と考えさせるわけだが、脇役として登場するキタヱさん夫婦なしに物語は勧められない。キタヱさんと猫の逸話が深みを増し、芥川賞に結びついたといっていい。他に収録された掌編では、「藁の夫」が、やはり発想の点でユニーク。

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    紙の本

    相手に合わせて生きること。ひるがえって自分を見失わないこと。

    2017/05/31 00:44

    2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

    投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

    似たもの夫婦という言葉がありますよね。
    相手に合わせて我慢するよりも、違いを乗り越えてしまおうとか。
    お互いを受け入れ、夫婦円満になろうとか。
    何かの本にでも出てきそうなきれい事です。
    この作品は、まるく収めようとする日本人的な部分を、強めの
    暗喩であぶり出すのです。

    相手に合わせる、自己主張を控える、ひいては自分で
    考えるのをやめる。自分という個性が溶けていく状態を、
    ふくわらいのように顔のパーツが崩れていくことにたとえています。

    相手に合わせることは自分を律するとも言えますし、
    相手に盲目的に従う無責任さとも言えます。

    物語の最後に、妻が放った言葉で世界ははじけ飛び、
    わたしの心には一つのメッセージが浮かびました。

    > ワタシハ ココニ イルヨ

    それは自分を見失わないことだと思いました。

    以降に、わたしなりの解釈をもう少し続けようと思います。
    この作品は様々な捉えかたで楽しめる幅広さが
    あると思いますので、
    気になる方は読了後にお読み下さい。


    > ↓↓↓ <以降はややネタバレになります> ↓↓↓
    ------------------------

    結婚当初は幸せいっぱいだったはずが、夫はいつしかつまらない
    ゲームにはまり込んでいます。
    口癖は、俺は家では何も考えたくない男。
    そうです、無意味に時間を浪費し、楽をして妻にぶら下がって
    いるだけの夫です。ある日、夫の顔までもが妻に似てきて、
    一心同体になろうとしているのでした。

    いつの間にか仕事も行かなくなり、勝手に家事を始めます。
    ぐだぐだになり、心も体も溶けて混じり合っていきます。
    あなたはもう、好きなものになりなさいと命じると、
    夫は一輪の花になりました。

    自分を大切にしたい人と、相手に依存してしまいたい人という
    二つの精神性に切り込んでいます。
    和を尊ぶ日本人は、相手に合わせるよう育てられることが
    多いと思います。
    この作品は、心とはそんな単純なものじゃないことを、人間と
    別の生き物を持ち込むことで極端に見せてくれるのです。

    作中に出てくる猫を捨てに行く話も同じです。
    猫可愛がりをするおばあさんと、もたれかかられる状態から
    脱却したい猫。家じゅうのあちこちにおしっこをもらすのは、
    二方向の意味があります。

    こんなに可愛がっているのに、おしっこもしつけられないなんて、
    愛情が足りないのかしらと考えるおばあさん。
    自分の縄張りを取り上げられたくなくて、必死にマーキングを
    する猫。お互いに分かりあえていません。

    作品を通して、個性とは何か、人と接するとはどういうことかを
    考え抜こうとしているように思いました。
    併録の短編も、同じ切り口を感じます。
    先走りすぎたかもしれませんが、わたしはこんなことを考えながら
    読みました。

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    紙の本

    旦那さんへの少しの同情

    2017/02/12 21:29

    2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

    投稿者:十楽水 - この投稿者のレビュー一覧を見る

    顔の崩壊を比喩に、夫が自分を自分たらしめる一切を進んで放棄して妻へ同化する様を描いた作品。人類補完計画じゃないけど、差異なく一体化すれば、自他の境界をなくせば生きていく不安はなくなるかも―。自己消滅の果ての究極のストレスフリーを企てた旦那の姿がとてもおぞましく、嫌悪感をかき立ててくれるのだけど、その旦那に「おれのうんこまで食ってくれそう」と言われた主人公である妻・サンちゃんは、旦那の浸食に抗いつつもどこかで受け入れている自分に気付いている。同化の末に現れる(?)対立も葛藤もない世界は、果たして楽園なのか。

    最初は旦那が気持ち悪いから切り捨てられて当然と思ったけど、サンちゃんにも「自分」はあったのか?という疑問が浮上。打算で専業主婦を選び、代行できる家事はロボットにさせて、「私って何」のぽっかりした空虚さは影法師みたいに離れていない。旦那はその辺を見抜いていて、「うんこ」のくだりを突き付けられる。「お前は俺と同じだよ」って。ところがサンちゃん、スーパーをやめて商店街で買い物を始め、生活に立体感が出てから急に自意識が芽生えたみたいになっちゃって、挙句の果て(当然の帰結?)に旦那を排除する。すなわち同化を拒む。それが「好きなものになりなさい!」だけど、サンちゃんの場合の答えはなんだったのだろうか。

    でも、他者の侵食を拒む条件に、自己の確立は不要。「本当になりたいもの」がなくても、自分という存在が曖昧でも、そのままの自分で生きていく権利はある。だから軍配はサンちゃんに上げるのだけど、旦那への同情も残る。作品前半では一応働いて、夫婦の生活を支えてきたのは立派だし、じわじわと変わっていく背後に何かあったの? 生きていくのが大変な時代に、似たもの同士と思っていた妻が突然目覚めたのが不幸の始まりかも。花になることができなかったのは、花だと働けないから?それてとも勇気がなかったせいか。

    果たしてサンちゃんはその後幸せになれたのか。本当の自分になれたのか。きっとそんなことはないだろうけど、なんか恨み言みたいになったのでこのへんで。

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    紙の本

    2015年芥川賞受賞作

    2016/03/22 16:27

    1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

    投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

    著者はニートや引きこもりなど、他者との関係に悩む人を描くのがうまい。本書でも夫と妻という、ある意味では他人同士の奇妙な生活を考えさせられる。

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    電子書籍

    本当にありそうで…

    2018/06/06 12:41

    0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

    投稿者:Tareme - この投稿者のレビュー一覧を見る

    夫婦という関係にうっすらと感じる違和感とか不思議さを全体に散りばめたようなファンタジー小説。いや、ファンタジーではないのかもしれない。
    顔が似てくる夫婦とか、本当にいると思う。顔だけではない、声の出しかたとか、使う言葉とか、動作とか…

    あまり著者の作品は読んだことがなかったのですが、引き込まれました。

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    紙の本

    あ。こういう終わり方ね!

    2016/11/16 19:01

    0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

    投稿者:ぽぽちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

    読みやすくて、スラスラ読めた。
    思っていた終わり方と違っていたので、読むにつれて、カオスになる物語に、あれ?こんな感じなの?と思った。

    しかし、物語自体は考えさせられる所や、共通するものがあった。謎めいてる所もあるが、それはあくまでも作者の言い回し、表現であって、内容はきっとどこの男女にもありえる事なんだと思う。だからこそ、絶妙で面白いのかなぁと思う。

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    紙の本

    読みやすい

    2016/03/06 18:54

    1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

    投稿者: - この投稿者のレビュー一覧を見る

    とっても読みやすく、なめらかな文章です。書き馴れている感じで、物語の世界にも入りやすかったです。ただ、評論家のどなたかもおっしゃっていたとおり、ラストの展開が余計かなって感じですね。また、表題作以外の3作も、ちょっと物足りなかったです。今後の作品に期待しましょう。

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    2016/02/10 13:33

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    2015/12/29 14:15

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    2016/11/24 12:21

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    2016/05/26 15:57

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    2019/11/13 16:23

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    2016/01/23 01:20

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    2016/02/09 12:10

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    2016/02/17 22:13

    投稿元:ブクログ

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