紙の本
何となく伝わるものあり。
2016/10/31 00:42
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投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
短歌として良いもの、悪いものを比較していくことで
展開される。
短歌は露骨を嫌う。曖昧なのがいい。
直球ではなく変化球。
生々しいのを嫌う。
参考書っぽくない参考書といったところか。
紙の本
現代短歌を代表する歌人の一人、種村弘氏が慶應義塾大学で行った「世界と<私>を考える短歌ワークショップ」の講義録集です!
2020/05/21 11:56
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、加藤治郎、荻原裕幸とともに1990年代の「ニューウェーブ短歌」運動を推進してきた現代短歌を代表する歌人の一人である穂村弘氏が、慶應義塾大学でおこなった「世界と〈私〉を考える短歌ワークショップ」の講義録を纏めたものです。講義録でるから、非常に読みやすく、とっても分かり易いです。短歌とビジネス文書の言葉は何が違うのか?共感してもらうためにはどのようなことが必要か?といったことを中心に、「生きのびる」ためではなく、「生きる」ために必要な言葉を短歌で編んでいきます。非常にためになる短歌入門書です!
電子書籍
初心者のための易しい入門書
2018/08/18 17:06
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投稿者:葵衣 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今まで一度も短歌を詠んだ(作った)ことのない人に対して、どのように詠んだらいいのかが非常にわかりやすく書かれています。
電子書籍
いつも
2020/08/20 19:23
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
某テレビ番組で俳句などの採点をしているが、自分には何が名人で何が落第か、さっぱりわからない。こちらは短歌なので、俳句の良さまで学べないかもしれないが、少しでも良し悪しがわかるようになれば面白いな。
紙の本
『はじめての短歌』
2016/11/14 20:20
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
気鋭の歌人による短歌入門...にとどまらない深さおもしろさ
作例を“改悪”して提示するというしかたで
作歌のためのものの見方、発想法を解説する
「この本は...短歌入門書の仮面をかぶったビジネス書である」
──山田航「解説」
紙の本
詩歌には詩歌の言い分があるわけで。会社よりも詩歌が重要。
2016/10/13 01:40
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投稿者:コピーマスター - この投稿者のレビュー一覧を見る
二度見した穂村弘の生年は、1962。信じられない。
おれたちとおんなじ船に乗ってる人。つまるところは日本狼。
住宅地。しゃがんでじーと探すもの。蝶々の唇はNG。
台風が来たらコロッケ食べる人、この本を読め、これは命令!
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たいていはぼくのように社会に出ることがダメな人が歌人をやっているそうです。
入門書というより読み物として、おもしろい。
よくある下手な作品を添削するのではなく、上手な作品を「改悪」することで、どこがよかったのかを明らかにしてくれます。
紹介された作品がみんな楽しいんだけど、一つ選ぶなら、私はこれ
「お一人様三点限りと言われても私は二点でピタリと止めた」田中澄子
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良書。短歌の表現技法の紹介にとどまらず、「生き延びるための言葉」と「生きる言葉」に視点を展開し、人間の細やかな気持ちをすくいあげる。日常の中にある答えのないものや場所を愛でたくなる。
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ビジネスマン向けに開催された短歌講座がもとになっているらしいけど、三流ライターの私にとって、とてもためになること満載の内容だった。コミュニケーションって、少し立ち止まらせるくらいが印象に残るんだなあと改めて思ったり。
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初穂村弘購入にあたり、エッセイを読みたかったけど、先ずは本業からと思いたって購入。
純粋に短歌の面白味がわかった。
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目から鱗。
効率的でないこと、意味がないこと、お金にならないこと。短歌の世界で“価値がある”とされるのは実社会とは真逆だ。替わりのきくシステムが用意されている人生を「生きのびる」、唯一無二の人生を「生きる」といった表現もおもわず唸ってしまうほど、自分の中にストンと入ってきた。
生きるために大切にしたいことを考えるきっかけになる良書でした!周りにいる大切な人たちに勧めたい!
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穂村さん本職の短歌の解説本。
改悪例を並べて示すことで、短歌の視線の持ちようがわかる。
誰にでもすぐにわかるように伝える「生き延びる」ための文章との違い。
さすが日常生活の中の暗黙のルールで右往左往する穂村さんだなーと納得。
限られた文字数の中で選んだ言葉が広げるイメージ、世界、記憶。
ここでは触れてないけれど、
逆に、てらいすぎ、やりすぎ、ひねりすぎ、なパターンもあると思う。
そのへんの線引きもまた微妙で難しそう。
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短歌で「私」を取り戻そう。
社会的に正しい言葉を使えるように教育されてきた。でも,短歌は違う。社会的に間違っていて,価値がなくて,だから引っかかる。
これはビジネス書なのだそうだ。改悪例が並べられているけど,社会的には改悪例のように書く。正しく情報を伝えるために。子どもや留学生の言葉は短歌の世界の言葉。それは社会化されきっていないから。歌人というのは,二つの世界に生きることになる。
「生きる」と「生きのびる」の違いも面白かった。「生きのびる」のに何が必要かは明白。では「生きる」とは? 二つは対照ではない。「生きのびる」ことのうえに「生きる」があるんじゃないかな,私の場合。少なくとも同じではない。
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たまーに母が見ているのを横目で見るテレビ番組に、芸能人が俳句を作り、それをぶった切るように添削して、スカッとした歯に衣着せぬ物言いでランキングしていくものがある。直されたものは、確かに感心するほどに洗練されていて、整形のビフォア・アフターだってこうはいかない。その神髄を知りたくて、本屋でその人の本を買ってみようか悩みながら、本のサイズが大きいことにしり込みして、なんとなく通り過ぎることを繰り返している。
それで、短歌。これなら、文庫本。
慶應大学の社会人・ビジネスマン向けのワークショップとして行われた短歌講座の収録です。
そのビジネスマンに向って、短歌の価値は、社会的価値と結びつかないと言い放つ。つまり、「あんたたちの普段の価値観とは全く正反対なんだよ」と。
それを別の言い方で、「二重に生きている」と。
「生きる」ことと「生き延びる」ことは違う。「生き延びる」言葉は短歌にならない。生活に必要な以外の何かが、短歌にし、心を打つ。
そこで、この中では、添削ならぬ、「改悪例」を提示する。
ありがちな風景という、ありがちな作品。それじゃ、だめ。
「あるある」を喚起することで、相手に共感を抱かせるも、それは、誰もが経験しているけれど、はっきりと言葉にできない何かなのだろう。だから、いったん「脅威」を潜り抜けることが必要だという。
「煤」「スイス」「スターバックス」「すりガラス」「すぐむきになるきみがすきです」やすたけまり
これを
「煤」「スイス」「スターバックス」「すりガラス」「すてきなえがおのきみがすきです」
にしない。
鯛焼の縁のばりなど面白きもののある世を父は去りたり 高野公彦
こんまりさんが、「ときめかないものは捨てなさい」っていうけれど、ステーキでも、寿司でもなくて、鯛焼きのばりなんかに、ときめきはしないんだけど、なんか、思いが残る。捨てられない。そんな思いが短歌を作り出すんだよね、きっと。
中学校の先生で
生徒の名あまた呼びたるいちにちを終わりて闇に妻の名を呼ぶ 大松達知
というのは、すごくエロティックで、そこ、つなげちゃうの、っていうのと同時に生徒も妻も人間なんだよなあ、という、個々に戻る。
なんか、「そうなんだよなあ……」という感慨の中で、説明はできないんだけど、「これこれ、こういう感じ」って、実際を出してみせる。
「寂しい」とか、「好き」とか、「いとしい」とか、そういう言葉になるような上等なものじゃなくて、でも、こういうのあるよね、って、知ってもらいたい感じが短歌、かな。
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こういう創作論の本を読むのは初めてだったけど(この本は創作論とはちょっと違うかもしれないが)、すらすらと読めて楽しかった。凄く勉強になる。他の短歌の初心者向けの本は読者の短歌をここが良くないと言って歌人が添削していたが、この本は読者の短歌をこう変えると悪くなると言って、元の作品が如何に素晴らしいかを語ってくれる。優しい。
「生きのびる」という言葉と「生きる」という言葉があって、「生きのびる」というのはお金を稼ぐとか仕事をするとかコンビニでご飯を買うとかそもそもコンビニそれ自体のような、システム化されて洗練されていくものについて言っているが、それは短歌にはなりえない(しても面白くない)。何故ならそれは替えがきくからだ。反面、「生きる」ということ、蝶々の唇を探したり、裸足で雨の中迎えに行ったりは短歌になっていく。それは唯一無二のもので、何時迄も記憶に残る。しかし、人が長生きするためには、明日を生きながらえるためには生きのびていかなくてはならない。そこのバランス、悩ましいなと思ってしまった。食べるためにはお金が必要だし、お金を稼ぐには仕事はしないといけないわけだし、仕事のメールで短歌を詠むわけにはいかない。ただ、「生きのびる」ことだけに力を入れていると、短歌を詠めなくなる、詠んでも何だかしっくりこない、つまらないものができてしまうのかなと思ってしまう。
面白かった部分は
三十歳職歴なしと告げたとき面接官のはるかな吐息
という短歌を詠んだ方に対して、「この人は絶対就職できませんよ」と言い切っていたところ。歌人になるためにはどこか変わっている必要があるかもしれない。