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投稿者:暴れ熊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私自身が、一昨年膝蓋骨を骨折したり、最近病気治療のため手術入院したりして、病院生活の経験があったので、患者の葛藤や頑張る姿にとても共感した。
また、医師や看護師の頑張りや葛藤などもよく描けているなあと思った。
総じて、よく人間を描けていると思った。誇張でも美化でもなく、紛れもない等身大の人間の葛藤や努力を。
誠実な作品である。
読後感もとてもよかった。
こんな作品をたくさん読みたい。
私ならこういう作品をこそ、本屋大賞や直木賞に推したい。
現職医師によるリアリティーある医療小説
2017/08/08 20:34
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投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
お医者さんが書いただけあって、リアリティーのある病院小説です。
病院に長らくお世話になっていたから、一部一部のシーンで「あるある!」と思ったり、「あのとき、そういうことを看護師さんたちは考えていたのかな」と思ったり…
懐かしさを感じました。
入院経験者も、医療従事者も共感しやすいんじゃないかな。
ただ、今回はリハビリ専門の病院ということで、よくある医療ドラマのような展開はほとんどありません。
外科のような派手な治療も、内科のような悲しい病気も、終末医療のような重いテーマも、小児科のようなドタバタコミカルなシーンもありません。
だからこそ、主人公も「この病院で働くことに意味があるのか」と悩みます。
でも、リハビリ病院だって大切な役割がある。
それが、主人公と一緒に、読み手も少しずつ感じていきます。
一気読みするような大きな展開はありませんが、どこか心に残る作品です。
…ただ、登場人物がわかりにくかった…。登場人物の数が多く、少ししか登場しない人もいるし、文章は「太一」など下の名前で呼んでいるのに、セリフでは名字読み…
久しぶりに登場した人となると、「え? これは誰だっけ?」と一瞬戸惑ってしまいます。
みんな、キラキラネームではなく、ありきたりの名前だからこそ、名前の特徴が残らずに戸惑ってしまう…
(全員キラキラネームの小説も、誰が誰だかわからなくなったりしますが…汗)
名字読みにするか、名前読みにするか…セリフ・解説ともに統一してほしかったです。
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「リハビリ」が、決して魔法ではないということを中心に、家族のリハビリにすがりたい気持ち、病棟スタッフの葛藤、生活を見据えた病棟スタッフと患者との関わりが分かりやすく描かれていて、共感しながら楽しく読めた。
小説だから仕方ないが、一部職域を超えた業務をしていることが気になったのと、テーマの一つにがチーム医療を挙げるのであればSWも描いて欲しかった。
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現役のリハビリ医師による書下ろし小説。
実体験を元にしているが、重苦しくなく、違和感なく読める。
現役医師による書籍というのは、海堂尊氏以降で確実に増えて来ている印象。 多忙のはずなのによく書けるなあと単純に感心。
リハビリ専門病院を舞台とした小説というのは珍しいのでは? 具体的な記述もそれなりにあるが、生々し過ぎず、それでも現実の別世界(紙一重ですぐ隣の世界)を教えてくれる。
300ページオーバーの、それなりの長さだがダレずに読み通せた。今後の続巻が出てもおかしくない印象の終わり方。
興味深く読ませて頂きました。
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現役のリハ医によるリハナースの物語。ちょっとできすぎな感じはするけど、本当にこういう世界なのかなとも思う。常に患者にどう説明するか心を配っているからこそなのか、専門部分もわかりやすい。続編もありそう。
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リハ医によるナース視点の作品。
リハ職、ナース、それぞれがそれぞれに力不足を感じて向き合ってる姿勢がとてもリアルです。
「リハビリは人が治す」凄くいい言葉。
現場で使わせて貰いますw
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蓮田市リハビリ病院に勤める玲子は、リハビリは重労働であるとしか考えていなかった。ある日、医師として派遣されてきた太一に「リハビリってなんだと思ってるの?」と言われたところから、リハビリ医療と向き合っていく。
うん、まあ、教科書って言いますか、病院で見せられる研修ビデオのシナリオみたいな話。すごく優等生的な話だし、読みやすいのだが、ガンガン相手に突っ込んでいったりするわけでもなく、「こういう事例の場合、どう対応したら良いのでしょうか?」と問われているような話が続く。
玲子が憧れていた優等生看護師は、看護の道を諦めていたり、後輩がやめたいと言い始めたりと、それなりにドラマとしてできる話は有るものの、全体に盛り上がりは薄い印象。逆にその分読みやすい話ではあります。
ドラマと言うと、最初の段にいたなかじいこと中島が後半でキーとなってきたり、途中で嚥下障害を乗り越えるという中型の山があったり、下半身麻痺の30代の女性の葛藤があったりと、ストーリー展開は小説としても教科書的にうまく配分されており、イライラさせられることはない。
ただねえ、教科書的なんだよねえ。
ほんと、病院の研修ビデオみたい…。
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リハビリ病院を舞台にナース目線で描いた作品
面白かったです。ほっこりとした作品なので、読みやすいです。
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蓮田駅を利用したことがあったので、図書館の特設コーナーで見かけてすぐに読みました。
友達に作業療法士と理学療法士がいるので、どんなことをするのかは知っていましたが、リハビリ、は生活の中で無縁だったので、葛藤する様に圧倒されました。
特に、この本はそのリハビリ科にいる看護師が主人公。リハビリの医師と看護師の役割、というのも興味深く読めました。
リハビリ科のナースの話ではありますが、自分がどんな役割で職場にいるか、人と話してみるとこちらの主観でねじまがっている想いがあったり、と小説としても面白かったです。
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リハビリの先生が書いた小説、大事なことがベースにあって、いい物語でした。患者さんを下に見ていない、温かみがあって、たくさんの人に読んでもらえたらいいなって思った物語でした。
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リハビリテーション病院でのお話。
たしかに病気を治すというのを目に見えて行わないので、元々その希望でなければ見失うことはありそうだなと。
けれどもリハビリがなければ生活に戻れないので、関わる人たちはすごい。
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過去の私の感想。
『私自身もリハビリテーションに関わるナースになりたいと思っているところにこの本に出会えたことは、人生における大きな宝物だと思った。出てくる医療者、患者さんの感情の変化が手に取るようにわかって、自然と自分のなかに流れ込んでくるような暖かさがこの本にはある。将来仕事をしていて疲れたらまた読み返したいな。みんな自分と向き合うことを恐れずに少しずつ成長してた。大人になってから成長するってすごく難しいことだけど、だからこそ成長できたときにはすごく大きく強くなってるんだって実感した。とても大好きな本になった。』
この頃は学生だったけど、今は看護師になって幾年か。
厳しい世界に揉まれすぎてしまったな。
この頃思い描いてた看護師にはきっとなれてないんだろうけど、理想とする『看護師さん』はこの時から変わらない。
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そこまで高い志もなく、自分の仕事の意義について深く考えることもなく無難に仕事をしていたリハビリ病院のナースが、新しく異動してきた医師の、厳しくも核心をつく問いかけをきっかけに、患者や他職種の人から学びを得るようになり、リハビリ病院におけるナースの使命や、仕事の意味を考えていく。