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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの通り面白い本でした。代数や正規分布、確率の問題を過去から現代までデカルトなど哲学者が実は数論で貢献したりとか面白い本でした。神という表現をしていますが何かが我々の身近な生活に影響を与えておりシナリオのない人生ですが何か使命があるような気になれました。
とっても面白い、数学の秘密、不思議に迫る一冊です!
2020/01/22 15:11
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「ハヤカワ・ノンフィクション文庫・数理を愉しむ」人気シリーズの一冊で、同書は数学の不思議な歴史について書かれた興味深い一冊です。同書では、数学ちうのものが純粋な人間の思考過程から生まれた学問であるにも関わらず、なぜ、これほどまでに宇宙構造や自然現象、遺伝の法則などの実際の世界・社会を説明するのに役立つのかということを、ピタゴラスの定理から非ユークリッド幾何学、結び目理論まで数学の発展の歴史を追いながら学べる書です。とっても面白い、数学の秘密、不思議に迫る一冊です!
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「数学は発見か、発明か」、何故数学は自然界を説明するのにこれほどまでに効果的なのか。宇宙は物理学と数学の動物園のようなものだ。
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数学史の本、面白い。たくさんの天才達がいて、今の数学があるのだということはわかった。
あと、1+1=2って経験則なのかーーーー。たしかに当たり前過ぎて証明もむずかしいのかも。
後半の論理とかはちょっと言葉遊びのようにも聞こえて、難しかった。
デカルトが座標系を作ったと聞いて、この人はホントにすごい。
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この世界のいろいろな物事を説明し予測できてしまう「数学」は人類が発明したものなのか、それとも発見しているものなのか、という視点から数学の歴史を振り返る。
明確な結論はもちろん出ない。しかし人類が世界を前に数学的概念を作り出してそれを使って眼の前に広がる、あるいは目に見える範囲をずっと超えた世界も含めて表現しようとしてきたこと、そしてそれが驚くほど成功していることは間違いない。世界が数学で表現できて我々の生活がその恩恵をいつも受けていることは、普段は何気なく当たり前と感じてしまうが改めて考えてみると純粋に驚きを禁じ得ない。この「普通の事を改めて考えてみる」のを徹底するのが数学であり哲学だ。この本は哲学者の言葉の引用で締めくくられている。人間の本質はこの世界をわかりたいという欲求にあって数学や哲学はその純粋な道具として深められてきた。その試行錯誤の歴史を概観するのには良い本だと感じた。その純粋さを突き詰めたのはこの本の最も印象的かもしれないエピソードであるゲーデルのアメリカ市民権取得のくだりのおかしみかもしれない。でもここにおかしみができるのはこの世界は厳密な数学や論理だけでは成り立たない曖昧な部分も必要だということだろうし、もし神がいるならそれも神の意図ということになる。それは良い意図だと信じたい。
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”むしろ、彼にとって、世界の数学的性質は、「神は永遠に幾何学する」という事実の表れにすぎないのだ。”(「プラトンの洞窟へ」より)
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副題通り、数学(数理科学)の不思議な歴史なのだが、原典からの引用文とその出典が豊富でとても役に立つ。
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数学とは人間が発明したものなのか?それとも「元からある」ものを人間が発見しているのか?
また、科学的な説明を数学が担えるのはなぜなのか?という点を数学思想史・科学思想史の視点から解説されています。
非常に刺激的でした。数学に詳しくない方でも読めると思います。
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数学の歴史を簡潔にまとめてくれ、しかも数式が一つも出てこないので分かりやすく思考することができた。私は私達人類だけが見ることのできる世界にのみ通用する発明かな~という気がしてる。
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数式を使わずに、数学とは何かを歴史から掘り起こして説明している。文系頭には最高の数学説明書。数学は発見か発明か、というのが背後にある大きな命題。発見であるということは、もともと自然の中にある規則的なものを数学という形で表すことができることを「発見」したという意味。逆に発明であるということは、ヒトの頭が数学を作り出した、という意味。神は発見か発明か、という問いと同じだ。神が自らの想像で人間を作ったのか、人間が自らの想像で神を発明したのか。
アルキメデスやピタゴラス、ガリレオ、ニュートン、ラプラスなど、数学が得意でない私でも一応は知っている人々の話を通して、カオスや非ユークリッド幾何学、ひも理論まで分かりやすく記述されていて、素直に面白かった。
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ゲーデルとアインシュタインのエピソードが面白い。
数学的対象が実在するかどうかについては断片的に書かれすぎてていまいち頭に残らない向きもある。海中で生きるクラゲのように外界から連続的な刺激しか受けない生き物に離散的な自然数の概念が生じうるか?という問題は一考の価値がある。ただ、人間が感覚する外界も突き詰めれば連続的なものしかないのでは? 前景と背景を区別する境界を認知して1つ2つと離散的に対象を数えられる能力は自明ではなく、そんな能力が自然に発生しうるのは何故かと考えると、やはり自然数は何らかの意味で自然にあるんじゃないかとも思えてくる。
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数学がこの世の中をこんなにも上手く説明できるのは何故か。これまであまり深く考えたことはなかったが、確かに、とも思った。ただ上手く説明できるように改良を重ねたことでこの状態になったと言われれば、それも確かに、とも思う。でもやはり、根本的に改良を加えずとも説明ができるというのは、やはり不思議。様々な数学者、哲学者、物理学者たちの取り組みの歴史も紹介され、興味深い話が盛りだくさんで非常に興味深く読めました。
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数学の辿ってきた軌跡を辿り、数学と世界の関係を考える。思慮に満ちた楽しい本だった。
問いを得て想像力と可能性を広げることで心が豊かになる、という教訓的な締め方も個人的に好きだった。
↓以下、この本を読んで考えた私見。
数学は人類の発明であり、世界について知るための有効な道具である。自然に則した認識的な公理に端を発して演繹的に厳密に組み上げられていく数学のプロセスと、対称性をもち秩序に満ちた世界との相性が非常によいために、数学の導く世界と実世界が高い精度で一致する。ただし、数学が表すのは世界のごく一部であり、数学や言語では表せないがゆえに私たちには認識できないものが世界には限りなく溢れているだろう。