『緑の庭で寝ころんで』
2018/02/13 20:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
月刊の情報誌「fu」の連載4年分49編を中心に、読書日記、自作の解説、本屋大賞『羊と鋼の森』にまつわるエッセイのほか、作詞、掌編など創作もあわせて宮下ワールドが堪能できる一冊
《子どもたちは愛されるために生まれてくる。あのときの子どもが大人になって、そう、今度は大人になった私たちが愛する番なのだ。》
《がんばるのもがんばらないのも本人。親は黙って信じて見守るしかない。きっと、親にできることはそれくらいのことなのだ。》
《やればできる、という言葉で苦しむことはないといいたい。やってもできないこともある、と知っていて、それでもなお、やってみようと思えるほうがよほど価値があると私は思う。》
紡がれた珠玉のことばの数々にほっとする、元気になる、しあわせになれる
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
北海道での一年間の暮らし、のびやかに育つ個性的なお子さんたち、お茶目な旦那様、本屋大賞からの怒涛の日々のことなどなど、
心にすんなり染み込んで来る文章で楽しく読めました。
お子さんたちのちょっとした言葉にジーンとしました。いい子たちや・・・。
タイトルからイメージしたとおりにのびのびとした筆致。
2021/05/27 15:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮下奈都さんは、どこかでエッセイは苦手と書いてらしたのを読んだのだが、個人的には、もっとたくさんエッセイを書いて欲しい。本書は、『羊と鋼の森』で本屋大賞を受賞するまでは、まだ知る人ぞ知る存在だった作家の日々が描かれている。特に子供たちのことが多いけれど、作家の子供たちへの視点が面白いのでそれも好き。他には、読書日記や自作の解説なども綴られる。本屋大賞にまつわるエッセイも。
投稿元:
レビューを見る
やっぱり好きだなぁ、宮下さんの書くものすべてが。
お子さんたちの放任加減もすき。すくすくまっすぐに育っている感じがまたいい。
本屋大賞史上最も無名みたいにいわれているのか、、、信じらんない。そもそも本屋大賞って賞にノミネートされないけどすごくいい作品を書店員があげるって名目でしょ!?
宮下さんクラスで無名になってしまうのかぁ。
羊と鋼の森はだいすきです。実写化あまり期待していなかったけれどこのエッセイにほんの少しだけでてくる山崎賢人くんがそれだけで感じが良かったので映画も観たくなりました。
投稿元:
レビューを見る
「神さまたちの遊ぶ庭」以降のエッセーをまとめた本です。
北海道の大自然の中で,いきいきと暮らされていたお子さんたちが大きくなり,一番上のお子さんはいつの間にか大学生になられて独り立ちされていて,時の流れの早さに驚きました。
宮下さんのユーモアは健在,素敵なご家族だなあとしみじみと感じました。
本屋大賞をとられたときは,「スコーレ№4」を読んで感銘を受け,以後,欠かさず著作を読み続けてきた,いちファンとして大変嬉しかったです。
「羊と鋼の森」は今年,映画化されるとのことで,あの繊細な音の世界がどのように表現されるのか,楽しみです。
これからも,読んで幸せを感じられる作品を作っていただきたいと願ってやみません。
投稿元:
レビューを見る
『羊と鋼の森』のヒットの前から、その後まで。
福井、北海道と場所を変えて続く暮らし。
描かれる宮下さんの暮らしは、どこか芯を感じる。
投稿元:
レビューを見る
福井の情報誌『fu』に連載されていた子どもについてのエッセイと、本屋大賞受賞前後の変化、そして掌編小説と音楽劇原作。宮下さんのこの数年を知るための必読書。
思えば、初めて宮下小説と出会ってからもう10年になる。
『スコーレNO.4』を初めて読んだとき、あぁ、この人の書く文章が好きだ、この人の描く世界が好きだ、すごく心地いいもん、とそう思った気がする。
あれから10年。自分も宮下さんも10年分歳を取った。子どもたちも10歳ずつ大きくなった。この10年間の長さと変化と、そして変わりなさを思う。
自分と宮下さんには似ているところがある、と勝手に思っている。子どもが学校に提出するものに、宮下さんは自分の名前を書いてしまうし、私は夫の名前を書いてしまった。本当は子どもの名前を書くべきところに。
東京から自宅に帰る新幹線を乗り間違えて、京都に一泊しちゃうところなんかも似ている。あ、私はそこまでひどくない。そこまでひどくはないですね。ええ、ひどくないです。勝手に仲間意識を持ちつつ心配し温かく見守っている。
でも、そういううっかりなところより、もっとなんていうか子どもたちとの接し方とか、子どもへの思いとか、そういうところが似ている気がする。それがとてもうれしかったりする。
宮下家の子どもたちについての文章に、あふれる愛を感じるのは私だけじゃないはず。こんな風に子どもと一緒に成長できる母親って幸せだと思う。子どもを育てるのは決して楽じゃないし、きれいごとだけでは済まない。面倒くさいことも腹の立つことも、真剣にブチ切れることもある。子どもと一緒にいられる時間って、人生の中で本の一瞬だってわかっているのに、無駄にしちゃうんだな。思い通りにならないとイライラもするし投げ出したくもなる。親も一人の人間なので。
そんなときに、宮下家の日々を読むと、肩のチカラが抜ける。あぁ、もう一歩下がって見てもいいんだな、と思える。子どもには子どもの世界があって、そこに親と言えども土足で入り込んじゃいけない。一歩下がってにやにやしていればいい。ときどきは突き放すのもいい。絶対的な信頼感と、絶大なる愛情があれば、大抵のことはうまくいく。それほど大きく外れることもない。外れてしまったら外れた世界でまた歩き出せばいい。というか、そもそも外れるってどこからよ?
宮下さんが三人の個性豊かな子どもたちをまるっと受け入れてまるっと愛していられるのは、それはやはり夫氏との関係が芯にあるからだと思う。
宮下さんが夫氏を心の底から信頼し愛しているから、その2人の間に生まれた子どものことを信頼し愛するのは当然のこと、とそう思ったり。
このエッセイには本屋大賞について書かれている部分が多い。あの日、壇上に登る宮下さんを見て胸がいっぱいになったのを思い出す。参加している書店員たちがものすごく喜んでいた。みんな幸せそうな顔をしていた。自分が賞を取ったわけでもないのに、自慢げにPOPを見せ合っていた。あの喜びと幸福感はいったいなんなんだろう。多分、それは宮下マジックなんだろう。知り合った誰をも、その本を読んだ誰をも、ファンにしてしまう魅力。それは宮下さんが私たちに向けて放ってくれる遠赤外線なんだ、きっと。その作品を読むと、この後もずっとこの人に付いて行きたいと思わせる。この世界に宮下さんがいてよかった。本当に心からそう思う。
投稿元:
レビューを見る
地元の新聞社が月に一度発行する情報誌『fu』に、
2013年からエッセイを連載してきた。
「緑の庭の子どもたち」という、子どもたちがテーマの文章だ。
本になるとは思っていなかったので、ずいぶんリラックスして書いている。
寝ころんで読んでもらえるくらいでちょうどいいなと思う。
読んでくれた方の夢も、きっといつのまにか叶っているに違いない。
これはしあわせのエッセイ集なのだ。 (「まえがき」より)
ほかに、読書日記、自作解説、掌編小説や音楽劇原作なども収録。
あいかわらず、いい意味で、面白いご家族であるwww
投稿元:
レビューを見る
宮下さん一家のあたたかで優しい様子が伝わってきます。お子さんたちは、大人の私よりも自立しているのでは?と思うぐらいでした。のびのびしていて優しい子たち。皆、個性が違うので、のびのびも優しさもその子その子で違っていて、読んでいて楽しい。
本屋大賞以降の宮下さんの行動も描かれていて、宮下さんが本屋大賞をとられたときのニュースなと、様々な気持ちを思いだしました。
投稿元:
レビューを見る
『神さまたちの遊ぶ庭』に続けて読んだ。日々の暮らしを大切に過ごしている方なのだと感じた。
小説に対する恐怖心が強くてなかなか読めずにいるのだけど、『たった、それだけ』と『羊と鋼の森』は読んでみようと思う。
投稿元:
レビューを見る
著者にとってエポックメイキングがことが二つ。北海道に一年間暮らしたこと、『羊と鋼の森』が本屋大賞を受賞したこと。その何年間か福井新聞の情報誌に連載されていたエッセイとその時期にいろいろ書いたものを収載。北海道での暮らしは『神さまたちの遊ぶ庭』に詳しいが、その時期から、福井に引っ越してからの話も。家族のことを書いていたり、オチの書きっぷりなどは、向田邦子を彷彿とさせるものがある。普通の家族ではこうはいかないだろうと思いながら、家族への想いがよく伝わってくる。本書の中にも受験問題によく使われるとあるが、なるほど、と思うほど、文章もわかりやすくいいと思う。オススメ。
投稿元:
レビューを見る
田舎暮らしの話だけでなく、書評などもあるエッセイ集だった。
エッセイニガテなので読了できず、途中で返却期日になり、返さざるを得ず、、、。
まぁもう少し持っててもページはすすまなかっただろうな。
投稿元:
レビューを見る
福井、北海道、そして本屋大賞前後のエッセイと
読書日記や自作解説、掌編小節、音楽劇原作など。
ほのぼのとした子ども達との日常を垣間見てる気持ちで読んでいると
時折氷のような冷たい衝撃も。
「左オーライ」がすごく心に残った。
【図書館・初読・1月25日読了】
投稿元:
レビューを見る
「羊と鋼の森」で本屋大賞を受賞した著者のエッセイ集。
本屋大賞を受賞する少し前から受賞直後くらいまでの著者の日常、子育て、小説に関する思い等を書き表している。
とても普通のーーこんな言い方をすると失礼なのかもしれないがーー小説家らしくない女性といった感じか。しかし物事に対する感受性という点ではとても敏感であること、また自身の感情を客観的に観察できる人であることはこのエッセイを読むとよくわかる。また丁寧でわかりやすい文章を書く作家であると感じた。
また子供達三人がとてもいい。著者自身が子供達に無理強いはせず、個性を大切にその子その子の自主性を尊重し、成長を見守りながら子育てをしているという感じ。なかなかそういう子育てというのはできそうで出来ない。どうしても親の大人の都合、希望を強いてしまうところがあるからだ。
しかし子供達は常識を逸脱した人間に育っているわけではない。のびのびとし、とても個性的で魅力的な人間に成長している様に見受けられる。
「羊と鋼の森」は断片的にしか読んでいない。これを機会にぜひ読んでみよう。
投稿元:
レビューを見る
何やら心洗われるエッセイ。
吉村萬壱さんの本に最近のめり込んでいたので、落差にちょっと衝撃を受けるほど。
どちらも好きなのだが、そのセンスは我ながらどこか歪んでいるのではないかとも思う。