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電子書籍
今読んでも考えさせられます
2022/06/17 17:46
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投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
1990年代初めに出版された小説ですが、今の時代にも当てはまるものとして興味深く読むことができました。というか、今の日本の状況がこんなに前からわかっていたのに、なんら有効な対策がなされていないということに失望しました。小説としてもとてもおもしろいですが、勉強になるし、いろいろ考えさせられました。
紙の本
今野敏の得意アイテムがすばらしく機能
2019/05/01 19:24
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投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
刑事物らしからぬ題名ですがタイトルは、ゲームソフトの名前。
私はゲーム類は一切しないので、話についていけるか不安だったけど、大丈夫でした。安積のチームはあまり出てこないので少し不満だけど、その分、この話の主人公である会社の連中がチームワーク良く活躍して面白かった。
1994年発表の作品なので、少し古い道具立てもあるけど、物語の構想は少しも古くない。
歴史と格闘技という、今野敏の得意アイテムがすばらしく機能した物語でした。
紙の本
奇抜なストーリーにハマります!
2016/09/05 16:30
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投稿者:ストレート・シックス - この投稿者のレビュー一覧を見る
約20年前に書かれた作品で、コンピューターゲームソフト『蓬莱』の販売を中止するよう忠告を受けたゲームソフト会社の社長とその同僚達が、同ゲームソフトに隠された秘密を見つけていこうとするストーリー。販売を中止させようとする圧力には、暴力団のみならず巨大な組織が絡んでいる。それは一体誰が、何を目的にしているのか?
登場人物のキャラクターもそれぞれ個性があり、「PKOの海外派遣問題」等やや時代を感じさせる場面はあるものの、とても20年前に書かれたものとは思えないストーリー展開で、ゲームソフトの開発に日本や中国の民族、歴史を関わらせるなど、その奇抜なストーリーに最後までページを捲る手が止まらなかった。警察小説という枠ではくくれない。気付けば約400ページを一気に読んでしまった。
因みに、「今野敏の警察小説の源流」となったのがこの『蓬莱』らしく、この作品があったからこそ、現在の今野敏氏に繋がっていくようです。
電子書籍
一気読み必至!
2018/05/28 19:56
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『蓬莱』は、ゲームソフト開発会社「ワタセ・ワークス」社長・渡瀬邦男がある日やくざ者に「蓬莱」というファミコン用ゲームソフトの発売を中止するように脅され、翌日にはそのゲームソフトの企画とプログラミングの大部分を担った社員が電車事故(?)で亡くなるというところから始まり、誰がなぜ「蓬莱」の発売中止を求めるのかという謎を探っていく推理小説です。
20年以上前の作品ということで、PKO問題などの社会情勢や、ポケベルやフロッピーディスクなどのアイテムにその時代を感じさせるものの、着想の面白さは色褪せていないと思います。ゲームの中に歴史的設定を織り込むのはよくあることですが、「蓬莱」には2世紀ごろの日本が織り込まれているとのことで、話の中でどんどんそこに隠されているものが明らかになっていきますが、その「織り込まれた歴史」自体も興味深いものがあります。話のテンポもよく一気読み必至です。
「ワタセ・ワークス」社のほぼ全員で「蓬莱」の謎に迫り、発売中止の圧力に抵抗しようとする一方、安積警部補は警察としてできる範囲ところで捜査し、「蓬莱」発売中止に絡む背後関係を洗おうとします。つまり『蓬莱』は以後続く「安積班シリーズ」第2期「神南署」の原点でもあります。私はこのシリーズは読んだことありませんけど、面白そうなのでこれからおいおい読んで行こうと思います。
渡瀬の行き着けのバー「サムタイム」のバーテンダー・坂本建造も味わいのあるキャラです。彼のドラマシリーズがあっても良さそうな感じですね。
紙の本
自分のユートピアとは何なのか を考えられる一冊
2022/11/27 18:20
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投稿者:うえは - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の古史をもとに作られたゲーム、”蓬莱”
先史資料等の説明に若干ページが多めに割かれており、退屈な場面もあったが、権益との闘いの構図が面白かった。
電子書籍
郷愁を覚える
2022/10/11 06:01
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投稿者:imikuto - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちっぽけなゲーム会社の社長たちがゲーム販売を阻止する権力者たちに立ち向かう、謀略絡みの冒険ミステリーだった。
販売予定のゲーム「蓬莱」に秘められた古代史に絡む謎は?中国の歴史上の人物、徐福との関わりは?
古代史の薀蓄が多いのは少し閉口気味だか、話の流れは今野氏らしく、スピード感たっぷりで、あっという間に読めてしまう。
リーダビリティという点ではおすすめだが、30年も前の小説ということもあって、現実感の無さばかりが目立って、稚拙にさえ感じてしまう。
「隠蔽捜査」を求めると間違いなく裏切られる。
現代の(といっても少し古いが)現実社会が舞台のこんなドタバタ展開よりも、登場人物がゲームの中に入り込んでゆくヴァーチャル小説のほうがよかったんじゃないかと思ってしまう。今野さんでもさすがにそれは描けないだろうなぁ。
とはいえ、舞台の古さはたまらんなぁ。郷愁を誘ってくれる。